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おおかみのジェフ、うさぎのウィッチ、そしてマリア

作者:岸 一彦
ジェフはやさしい狼。ウサギに姿を変えた妖精ウィッチと出会い、二匹はなかよしになる。
 マリアは美しい娘。その歌声に引きつけられ、ジェフは人間のマリアに恋してしまう。ジェフに心配と嫉妬を抱くウィッチは彼を妖精の国へと連れて行く。そこで、ソデチンやおかしな妖精たちに出会う。妖精の国では人間の姿になったジェフ。勝手が違う体と、ちょっと強引なウィッチ。妖精の国だから「空を飛びたい」と言ったジェフの望みを叶えようと、ウィッチは入ってはいけない棘の森へと向かう。そして、やはり魔女ガブリエルを蘇らせてしまう。
 一方でマリアは狼ヨーゼフに追いかけられて妖精の国へ迷い込む。そこで子犬に姿を変えたマリアは五つ子の妖精と共に、元居た森へ帰ろうとするが、ガブリエルに捕らえられてしまう。
ガブリエルの邪悪な力で封印されていた怒りの感情を抱く妖精たち。このまま滅び行く国をジェフのやさしさが救った。天使アウリエルの分身であったガブリエルはアウリエルの元へと帰る。ジェフとマリアは無事森へ戻り、ジェフはマリアの家の番犬代わりとなる。これでマリアと暮らせる。しかし、喜んだのも束の間、マリアは王子に見初められ、城へ行ってしまう。
寂しさにやせ細るジェフ。見かねたウィッチが再びジェフを妖精の国へと連れて行く。それはジェフを犬にしてもらうために。犬になれば城にいるマリアのそばで暮らせる。犬になったジェフとウィッチは空飛ぶ箒で城を訪ねるが、兵士に威嚇され逃げる。
こんな仕打ちを受けてもまだ人間に恋するのかと詰め寄るウィッチ。そして、ジェフに気持ちを告白する。しかし、ジェフは無欲にマリアを慕うばかり。ウィッチは諦めて妖精の国へと帰る。生まれ変わったら、次はあたいのところへ来るのよ、と言い残して。
季節は流れ、冬。命の灯が消えかけたジェフの元へ城からの馬車がやってきた。かすむジェフの目に映ったものは、あの愛しいマリアだった。マリアがジェフを城に連れに来たのだ。「ごめんね。さみしかったね。ごめんね……」マリアはジェフを抱き締めた。そして、ジェフは呟くのだ。ウィッチ。まだ君の元へは行けないみたいだ。もう少し待ってておくれ。
その一
2020/05/12 09:00
その二
2020/05/13 17:00
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