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転生した世界はまともじゃない  作者: K.K
一章 転生
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第三話 転生した場所がまともじゃない

この回はあまり変わってない気がします

 ドサァァァ


「もう、もう少し普通にやってほしいな。ってあれ?」


 ここは、どこ?


 転生はしたのだろうが目の前は暗くなにも見えない。


 どうやら僕はどこかの箱の中で寝ているようだ。

 目の前の鉄の壁は蓋のようで動かせそうだったのでとりあえず外に出ることにした。鉄でできているからかそれなりに重くギィィィという音を鳴らしながら少しずつ蓋を開けていった。そして、外の光を浴びながら起き上がってみる。目が慣れてくると自分が何に入っていたかを認識した。


「これ棺桶じゃん……」


 たしかに一回死んだけどさ、転生して始まりが棺桶の中ってどうなの? これじゃあまるでゾンビじゃん。


「とりあえず近くに村とかないか調べるか」


 ……自分でも不思議なくらい冷静だった。




 どうやらここは森の中のようだ。森の中は異世界とは思えないほど現実と似ているところもあるが、見たことのない木の実や見る限りたくさんの自然が広がっているようだ。これらを見るにやはり現実とは違うことがわかる。

 異世界といえども実際に目の前に起こっている現実なのでまあこんなものだろう。



 しばらく進んでいくと森を抜けた。


「ん?」


 森を抜けた先には村があった。あったのだが、怪物にほぼ潰されていた。この状態だと生存者はほとんどいないとみていいだろう。まぁ、いたところで今の自分には助ける術がないわけだが……。



「えぇ」


 ガァァァァァァ

 何匹かの怪物が僕を見つけ、こちらに走ってきた。


「やっばこっち来た」




 どうする?


 戦う ?  →勝てるわけない


 アイテム ? →なにも持ってない


 逃げる


 逃げる




「って逃げるしかないじゃないかぁぁぁ!」


 僕は全力で逃げだした。


 この世界に怪物もといモンスターがいるということはこの世界はRPGみたいなファンタジーの世界であり正真正銘の異世界なのだろう。と逃げながらもこの世界について考えていた。


 僕は森の中を必死に走った。転生の特典は受け取ってないわけだからすぐに疲れて追い付かれてしまうだろう。そう思っていたがしばらく全力で走っててもあまり疲れを感じない。どうやらこのファンタジーな世界に合わせて僕の身体能力や体力を上げてくれているようだ。特典はいらないと言ったが、これは感謝することだろう。


 しばらく走っていると僕がこの世界に来たときの棺桶があった。どうやら必死に走っているうちにもとの場所に戻ってきたようだ。後ろから怪物達の声はしない。どうやら逃げ切ったようだ。


「ふぅ、やっぱりファンタジーの世界だから魔物とかいるのか…」


 魔物に破壊された村。RPGではありえるイベント。こんな序盤にでてくるとは思わなかったけど、どこかもわからないところにいるしやはり現実はゲームやアニメの世界のように都合よくいかないようだ。


 少し考えながら休んでいるとガルルと唸り声が聞こえてきた。

 声がした方を振り向くと狼みたいな魔物がこちらに牙を剥けている。どうやら1匹だけまだ追いかけてきていたみたいだ。


「どうしよう」


 悩んでいる間に狼の魔物がこちらに飛びかかってきた。


「うわ!?」


 反射的に横に跳びなんとか避けることができた。と、ここで魔物の動きが変わる。魔物がこちらを見て口を開けた。口を開けて少し経つと魔物の口から魔方陣らしきものが出てきた。そして魔方陣から槍のように鋭い風の刃が放たれた。これが魔法か。現実で見てみると魔法がどれだけ凄いものかわかる。しかし感心している場合ではなく、必死に風の刃を避けた。しかし完全には避けきれず腕に傷ができてしまった。しかし、その瞬間脳内に呪文の詠唱のようなものが浮かびあがってきた。


「やるしかない!」


 なぜこんな魔法の詠唱みたいなものが唐突に脳内に浮かび上がってきたのかはわからない。魔法に関して全く知識を持ってない自分がこれを唱えたところで魔法が使えるとは思えない。しかしほかにこの状況の打開策はないと思い脳内に浮かんできた詠唱と口にした。


 「貫け、 風の刃! “エアーランス”」


 右手を出しそう唱えた瞬間、魔方陣が展開され、魔物が使ったものと同じような槍型の風の刃が放たれた。自分が放った風の刃は魔物の体を貫き魔物は息絶えた。


「あ、危なかった~。それにしてもなんだろうこれ。急に使えるようになったけど」


 ふと棺桶のほうを見ると棺桶の中に手紙が見える。僕はその手紙を手に取った。



 やあ、無事に転生はできた?

 言ってなかったけどどこに行くかはわからないから。

 あと能力もつけといたよ~

 感謝してね~

 称えてくれてもいいのよ~


 by神様(仮)



 結局能力つけたのか。せめて能力の詳しい説明とか欲しいものだ。とりあえず推測するにさっきの脳内に詠唱が浮かんできたのはその能力によるものだろう。恐らく見た魔法とかを使えるようになる能力だろう。もっと上かもしれないけど。

 さて、これからどうしよう。さっきの方向にはモンスターだらけの村。となると反対側に進んでいこう。この森も安全ではないようだし。

 さっきの魔物の死骸からなにか石みたいなものが出てきた。緑色のきれいな石だが普通の石ではないことがすぐにわかるほど魔力?みたいななにかを感じる。魔力がどんなものかはわからないがなにかただの石とは違う力みたいなものを感じる。これが魔力なのだろうか。そうだとすればこれはいわゆる魔石というものなのだろう。村か町でも見つけたら聞いてみよう。



 僕はさっきとは反対方向に進んでいった。まわりを見てもひたすら木、そろそろお腹もすいてきた。木の実はあるが、腹を満たすには足りないだろう。喉も乾いてきたから泉なんかもあってほしい。このままでは転生して1日目にして餓死してしまう。しばらく歩くと小屋が見えた。扉は壊れていて人の気配もしない。恐らく魔物に襲われたのだろう。放置された小屋の可能性も考えたが食料と水が残っていたためその可能性はないだろう。食料と水は魔物の襲撃もあってかいくつか散乱していた。しかし、無事な食料と水だけでもしばらくはもつだろう。僕は食料と水を出来るだけ袋に詰め、ついでに使えそうなものも貰って森を進んでいった。




 森を抜けると草原に出た

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