第二話 神様がまともじゃない
だいぶ修正入れたと思います
「本当に申し訳ございませんでしたぁぁぁぁぁぁ」
「なにこれ?」
目を覚まして初めに見たものは何もない真っ白な部屋の中で少女が自分に謝罪しているという光景だった。
「えっと、あなたは?」
「これは申し遅れましたわたしは神様です」
えっ? いま神様って言った?
「はい。神様です」
「そうなんですか。というか口に出てました?」
「いえ、神様なので心の中を読むくらいできるんですよ」
なるほど、それなら納得……できるかなぁ?
「まあ、最初は信じがたいかもしれませんね。それより、本当にすいませんでした」
そう言って神様と名乗る少女は再び頭を下げる。神様がどうとかは後にしておいて僕はなぜ謝られているのだろう。少なくとも僕は彼女のことを知らないし謝罪されるようなことをした覚えもない。
「とりあえずなんであやまってるのか教えてもらいたいのですが」
「それは、わたしのミスであなたを死なせてしまったからです」
「そうですか」
「あれ? 怒らないのですか?」
「まあ、ミスは誰にでもありますから」
仮に神様だとしても万能なわけじゃないだろうしミスのないものなんて存在しない。人間含めた生き物はもちろん機械だって不具合を起こして不良品を出すことだってある。
それに気にしたところでどうにかなるようなものじゃないだろうし。
「そうですか。では、あなたには転生してもらいます」
「転生ってあのよくある?」
ライトノベル系の小説とかは潤の影響でかなり読んでいる。異世界転生ものと言ったらトラックに轢かれるなどして転生する。その原因が大体は神様のミスやら気まぐれやら。いわばテンプレというやつだ。
「はい、わたしのミスであなたを死なせてしまったのでいくつか能力を持って転生してもらいます」
ここもテンプレだ、大体ここでチート能力を持って転生するのが定番。まあ、別にチート能力とかいらないんだけど。
とりあえず僕が死ぬ前に庇った女子高生のことが少し気になるので聞くことにした。
「その前に僕が死んだときのことを聞きたいんですけど」
「はい。あなたは本来ここにくるはずの……じゃなかった、トラックに轢かれるはずの女子高生を庇ってトラックに轢かれました。あなたの庇った女子高生はちゃんと生きてますよ」
「それはよかった。それよりいま口を滑らせなかった?」
いや、絶対滑らせた。本来ここに来るはずのって言った、えっ、何? つまり本来は彼女がここにくる運命だったとか?運命ってそんな簡単に曲げれるものなのか?
「い、いえそんなことは」
……怪しい。
「と、とにかくあんたは2つの奇跡で功績をあげたから転生することになったの!」
「口調くずれてるんですけど。あと2つの奇跡ってなんですか?」
「あっ」
ぼろぼろと本性が表れてきてている。これは裏の顔が見れるかな?
「本当のことを言ってください」
「……はい」
「あと口調も普通にしていいですよ」
「いえ、これが普通なので」
いや、完全に違う口調出てたんですが。
「……まあいっか。台本読むの疲れたし」
台本読んでたのか、というかナチュラルに考えてること読んできたな。
「あんたは、トラックに轢かれてから近くのコンビニに吹き飛んでいったの。そしてたまたま、コンビニ強盗に突っ込んでってその強盗は逮捕されたわ。」
なにその奇跡。こんなのギャグアニメでもないでしょ。
「…それが1つ目の奇跡?」
「そう、だからあなたは転生する権利をてにいれたの」
「なるほど。で、もうひとつの奇跡は?」
「それは・・・」
「それは?」
少しの沈黙が流れる。
「……言うのめんどくさい」
「それが神様の言うことですか」
「だって~本当はわたしのミスで死ぬはずだったのが女子高生のほうでで、その運命をあなたが捻じ曲げてあなたが死んだなんて言えないし~」
いや、全部言ってるじゃん。と脳内でツッコんだ。
「あっ、言っちゃった」
「わざとやってる?」
「わ、わざとにきまってるじゃな~い」
……絶対わざじゃないな。動揺してるし。というかめんどくさがってる割に口を滑らせるとか思考が読めない。言えないことを面倒くさいということにして隠しながらも滑らせちゃうようなポンコツなのか、それともただただ僕が遊ばれているだけなのか……。まぁ、ここら辺は後にして色々と聞いてみよう。
「それで、運命ってそんな簡単にねじ曲げられるんですか?」
「それはあなたに幸運の力があるからよ」
幸運の力?
「そう、あなたは能力って言ってもいいほど幸運なの」
たしかに銀行強盗に撃たれたと思ったら外れて跳ね返ったたまが強盗の腕に命中したこととかあったけど。道に落ちてた宝くじが結構な当たりだったこととかあるし……。あれ、よくよく考えれば色々と不自然だ。
というかそれってかなりのチート能力じゃない?
「そっか」
「驚かないんだ」
「まあ、心当たりはあるので」
思い返せば結構幸運だったのか。
「それで転生してもらうんだけど、能力はなにがいい?」
「いや、いらないよ」
「いらないの?」
チート能力とか持って転生しても面白くないし
幸運の能力あるけど……
「そう、じゃあ転生させるよ!」
「あ~ちょっと待って」
「何よ、私は早く終わらせてモ○ハンしたいんだけど」
いやモン○ンすんなよ。というか神様の世界にゲームとかあるのか。
とりあえず転生において大切なことは聞くことにした。
「その世界でのお金とかってどうなるの?」
お金が無くて何も買えずに餓死とかいやだからね。転生した意味がない。
「ああそれは私がちょっとは用意してあげるから感謝しなさい」
「いくら?」
「100ゼル」
それっていくらなんだよ。
「あんたの世界で言うと1円かな」
少な!? うまい棒も買えないじゃん。
「しょうがないじゃないそんな都合よく用意できるわけないじゃない」
「……本音は?」
「めんどくさかった☆」
その言葉とノリにため息しか出てこなかった。
「じゃあ僕のお金をその世界のお金に変えることってできますか?」
「あっ、その手があったか、そっちのほうが楽できるし」
楽できるって堂々といっちゃったよ……。
「じゃあ転生させるね!色々手間が省けたし」
「本音が出てますよ」
「んじゃ、いってらっしゃーい」
そう言うと突然地面に穴があいた。
「いや、普通にやれよーーーーーーー」
僕はそう叫びながらその穴に落ちていった。
「ふう、チート能力はいらないって言ってもそもそも幸運の力がほぼチートなんだけどね。それに全てのことに対して才能があるとか」
「とりあえずあのことは知らせるわけにはいかないから才能のほうはいい感じに能力化させちゃおっと」
これでも地の文少ないかな?
文章力ないからわからない……