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はじまりのおわり

( -д-)<…たたた]

                 (ー_ー;)

( -д-)<とに、痛いわ]

                 (ー_ー;)

      [あー、どうしたんだよ>(ー_ー;)

( ゜ 3゜)<んお、あんたたち、いらっしゃい]

[なに食わぬ顔で無視かよ>!Σ( ̄□ ̄;)

( -д-)<あー、腰のこと?いやさ、久しぶりに甥っ子とその友達と山登りしたらさ、体のあちこちが痛くってさ]

[山登りくらいで…>(ー_ー;)

( -д-)<そのついでに牛的な何かを投げ飛ばしたり、斧的な何かを振り回したりしたせいかな]

[…お前、本当に行ったのは山なのか>Σ( ̄□ ̄;)

( -д-)<年上をお前とか言うな。本当だしさ、それよりもほれ、新作出来たし見てみ]

 世界が五人のおーさまたちに創られて、永い長い感覚が続きながらまだ「星界」と呼ばれた頃のお話。ようやく、黄色い力のおーさまとその身内たちとの力の平均が、赤い力のおーさまによって「人間」たちととられた時の間のお話。


「それで、∥人間∥たちはどうなった?まさかあれだけのことをマオーにさせておいてすでに滅びたなどということはないだろうな」

「……見てみろ、ニョライ」


 近づいてきた白い力のおーさま「ニョライ」に、黒い力のおーさま「テンジン」は「人間」たちの住み暮らす「星界」を指し示し呟きました。


「おろかなことだ…あまりにおろかで、なんと浅ましいことだ」


 その声の落胆ぶりに、ニョライはすぐに「星界」を覗きました。


 覗いた「星界」にあったものは、テンジンが嘆き、ニョライが怒れるようなものでした。


 なんと、「星界」では赤い力のおーさま「マオー」に赤い力をもらった「人間」たちが暴れていたからでした。それはまるで、以前に黄色い力のおーさまの身内が「人間」たちを襲っていた頃の恨みを晴らすかのようでした。


「これは…どう言うことだ」

「恨み…と言えば仕方がない。しかし、人間たちは思い上がってしまったのだ。マオーによって授けられた力が、自分たちだけのものだと。そして、愚かにも自分たちにはその力を授けたものがそうすべきだと導いているのだと」


 ニョライに答えながら、テンジンの声は震えていました。


「フム。あれも、その一つか」


 ニョライは尋ねました。テンジンは頷きました。


 ニョライの見る「星界」に、一つの高い高い塔が「人間」たちによって築かれていたからでした。それは赤い力の象徴である「無限活性」を表しているかのようでした。


「人間たちはあれを力の礎の橋と呼んでいた」

「力の礎の橋?ほぉ、つまりは…」

「そうだ。あいつら人間という形は、マオーの赤い力だけでは飽きたらず、我ら残りの∥おう∥の力も得ようとしているのだ」

「黄色い力はヨーテイの身内から搾り取っているのか」


 ニョライは考え込むようにそう呟きました。


 やはり人間は。ニョライが何か言いかけると、


「お前が正しかったよ、ニョライ」


 テンジンが先に言いました。


「やはり人間は、我らの思考に立ち入るほどの形にはならなかった。下らなかったのだ。魂などという不確定な力の根元を、我らから切り離して見守るということは」


 テンジンの言葉にニョライは何も言いませんでした。ニョライは気づいていたのです。以前にニョライが「人間」たちに枷をはめようとしたとき、それをテンジンが見送らせてしまったことを後悔しているということを。


「この責任は私がとる。レイチョー、マオー、それに今もあの星界でふらついているヨーテイにも伝える。これから私が人間たちに制裁を加えることを」


 そうしてテンジンは自分の黒い力を使い始めました。自分の「絶対分解」の力を「星界」に向かって。


 するとどうでしょう、「星界」の一つだったものが色々とばらばらになっていきました。


 まずは「言葉」が分かれました。いくつにも枝分かれし、意思の疎通が出来なくなりました。そのせいで塔の作りに支障が出ました。


 次は「容姿」が分かれました。いくつもの種類になり、意味もなく似た姿のもの同士が集まるようになりました。そのせいで塔の作りに集まれなくなりました。


 最後に、大きな一つの「大陸」だった場所を数多に分けました。こうして似た姿で同じ言葉を喋れるものたちでさえ、意図して群れることが少なくなりました。そして大陸が分かれたとき、塔そのものが崩れ落ちてしまったのです。


「始めからこうして奴らに力の代償として、いくつかの枷を嵌めておけば良かったのだ」


 テンジンは冷たい声で言いました。こうして「星界」に新たな流れが起きたのです。


 しかし、その新たな流れは「人間」たちの思い上がりを止めるには至らなかったのです。むしろ、赤い力と黄色い力以外にも大きな力があることを知り、ますます激しくなりました。


 勇ましさからか愚かさからか、「人間」たちは再びまだ見ぬ「おーさま」たちに挑んだのです。


 巨大な建築物、群れによる力の集合、黄色い力のおーさまの身内への迫害によって。


「今度はお前だけに任せるわけにはいかない」


 ついにニョライは言いました。テンジンは止めません。他のおーさまたちも静かにそれに従いました。


 例え「人間」たちが自分たちに満たず、及ばない形だとしてもこれ以上勝手を許すわけにはいかないほどの影響になってしまったからです。


 ニョライは自分の白い力、「完全固定」を使いました。


 その白い力は「星界」に住む形の中で唯一「人間」に、二つの固定された仕組みを作りました。。


 一つは転生。輪廻と呼ばれる進むこともなく、戻ることもない場所に無数に散らばった魂を固定し、おーさまに選ばれるまで保留する仕組みです。こうして数少ないおーさまたちの意向を組むことができる人間を増やそうとしたのです。


 もう一つは覚醒。「人間」の形をなすもの、その魂の中に始めからニョライたちおうの一部を忍ばせて固定し、おうたちそのものの代行者を作る仕組みです。こうして、ある程度おうたちの意向に誘導することが出来るようにしたのです。


 ただし、あくまでも最後の最後は「人間」たちの意思に任せるようにして。


 さらにテンジンは三人のおうたちにも枷を求めました。三人のおうたちは拒みませんでした。


「わかった。俺はあの星界そのものの一部に変化しよう。それに何人か俺の身内も監視者として置くことする」


 始めにヨーテイは言いました。そして、


「俺が一部に変化していれば、テンジンも監視が楽だろう」


 そう笑いました。テンジンは頷きました。マオーは何か言いたげでしたが、言いませんでした。


 次に口を開いたのはレイチョーです。


「なら俺は、人間そのものとして過ごそう。俺の身内は代理以外全員だ。ニョライの作った仕組みを使えば行き来することも簡単だろうしな」

「何か起こればその魂ごと引き戻してやる。せめて人間たちを上手く導くことだ」


 ニョライは頷きながら言いました。


「導くだとかそんなつもりはないよ。あくまでも自分のこの体で知ってみたいんだ。俺の身内とニョライ、それにマオーには迷惑をかけるけど」


 マオーはまた、何か言いたげでした。しかし言いません。


 それでもマオーも口を開くときがきました。


「なら私は、内でもなく、中でもなく、外から見守ることにするよ」


 そう、言いました。半分の力で赤く燃え立つ星界を作り、残りの力で別の空間にもう一つ形の同じ、そして人間のいない星界を作り最も近いそこに住むと言うのです。


 三人のおうたちがそれぞれのやり方で枷を作り上げ、ようやくテンジンは納得しました。ニョライは少し考えて、


「マオーよ、その赤く燃え立つ星界は人間たちに活性の力を与えるつもりか?それにもう一つ。同じ星界はお前の身内と人間を繋げようとするためだろう。それこそ争いや思い上がりの種にしかならない。甘すぎるぞ」


 そう言いました。マオーは悲しそうに首を振り、今度は続けました。


「あの燃え立つ星界の力は、幾重幾年月を重ねようとも私たちおうにしか触れることは叶わないようにする。そしてもう一つの星界は、本当に私自身が留まるためだよ」


 と。さらに、


「だから人間たちが私たちの監視下において、私たちをいつの日か忘れ、自分たち自身で作り上げた力によって滅びるとき、優しくその終わりを見届けてあげて欲しいんだ」


 そう微笑みました。


「かまわない。だがな、もしまたおうの力に近づこうなどと愚かな行いを人間どもが使用ものなら、私は私の身内を差し向け、今度こそ奴らの形をばらばらにする。お前が止めようともだ」


 テンジンが告げると、マオーは何も言わずに頷きました。


 こうして、三人のおーさまたちに見守られ、二人のおーさまに監視されながら、また「星界」は動き出したのです。


 動き出した「星界」がいつしか「世界」と呼ばれるようになった頃、この物語は終わるのです。


 終わりを告げた物語は、やがて人間たちの記憶からおーさまたちの力のことをなくしてしまいました。それはもしかしたら、優しいおーさまの願いが、叶ったからかも知れません。


「人間」が、いつしか人間そのものが産み出した力によって滅びなくてばならないという、約束のような願い事が。





 おわり。



orz

( ゜ 3゜)?


orz

(( -д-)<ちょっとちょっと、どうしたのさ]

[たぶんねー>(* ´ ▽ ` *)

( ̄ー ̄)ゴニョゴニョなんたらかんたら(*´▽`)

( ̄ー ̄)b<なるほど!童話とは思えないほどの壮絶な物語の終焉にふれ、驚愕に身を震わせている、と言うことね]

     [ちっがぁぁぁう!> ゜ ゜ ( Д  )

((((;゜Д゜)))

(*゜Д゜)<ビックリした…あんた少し見ない間に変な技覚えたわね]

[あまりの本人の意思を無視しすぎた会話に、そりゃ目のひとつも飛び出すわっ><(`^´)>プン

( ゜ 3゜)<…ふーん。で?]

[軽っ!!これだから大人は>!Σ( ̄□ ̄;)

( ´ー`)<ハイハイ、ごめんごめん。]

( ゜ 3゜)<ほーら、謝ったじゃん。だから感想、はやく]

          [だぁ、もぉ!>(ー_ー;)

[茶菓子とお茶くらい出せよな>(ー_ー;)テクテク

ー;)テクテク         (*´▽`)(^ー^)

[[お邪魔しまぁす>>(*´▽`)(^ー^)テクテク



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