男の子の「嫌い」な話。
Σ( ̄▽ ̄) [こんちー>
ヽ( ̄▽ ̄)ノ<お、来たわね。いらはい、いらはい]
[な、なんだよ気持ち悪い。今日はやたらと愛想がいいな>!Σ( ̄□ ̄;)
(* ̄∇ ̄)ノ<言ったべ?あたしゃ仕事になることすんだべさ]
(  ̄▽ ̄)<この間みたく物語書いてくれりゃ、それなりの態度はするよ]
[お前、そう言うのは包み隠そうぜ?大人だろ?>( ´△`;)
(  ̄▽ ̄)<?大人だからするんだけど?]
[…………>(´д`|||)
[ってか俺は書いてねぇけど>( ´_`)( ̄∇ ̄*)ゞ
[今日は僕が書いてきました>♪ヽ(´▽`)/
[是非是非、読んでください>□ヽ(´▽`)/
(* ̄∇ ̄)ノ□<うむ。ではでは早速]
「そんなの嫌いだ」
男の子は言いました。
「じゃあ、いいよ。他の子と遊ぶから」
別の男の子はそう言って他の子のところへ行きました。
「ふん。皆、嫌いだ」
男の子は一人、その光景を眺めていました。
男の子の口癖は「そんなの嫌いだ」でした。
誰かが何か遊びに誘ってくれても「そんなの嫌いだ」。
大人が何かプレゼントしてくれても「そんなの嫌いだ」。
自分一人で何かをやり始めても結局は「嫌いだ」と言ってやめてしまうのでした。
ある日、また違う子が遊びに誘ってくれました。
「なにして遊ぶの」
「縄跳びして遊ぼう」
男の子は少し考えてから、
「そんなの嫌いだ」
と、いつものように言いました。
「何でさ」
「だって僕は手を回しながら足で跳ぶのって苦手だから」
「なら練習して跳べるようになろうよ」
「練習は嫌いだ。だって疲れるじゃないか」
「もういいよ。別の子とやるから」
「ふん。そんなことを言うやつなんか嫌いだ」
男の子はやはり断ってしまいました。
そうして段々と男の子を誘ってくれる子が居なくなっていきました。
大人達は困りました。
流石に独りぼっちの男の子をほっとくわけにもいかなかったからです。
大人達は言いました。
「皆と遊べるように何か玩具を買ってあげよう」
男の子は言いました。
「そんな理由で買ってもらった玩具なんか嫌いだ」
大人達は言いました。
「皆と遊びに行こうじゃないか」
男の子が言いました。
「そんな理由で連れていってもらう場所なんか嫌いだ」
大人達は男の子の頑固さに困りました。そして困り果てた大人達も段々と男の子から距離を置くようになったのです。
男の子は一人、膝を抱えて言いました。
「嫌いだ、嫌いだ、嫌いだ。全部、全部、ぜぇん部、嫌いだ」
その声には元気はありませんでした。
ある日、独りぼっちで膝を抱えている男の子に声をかけてくれる女の子が表れました。
「どうしてあなたは一人なの?」
すると、返事をしようとする男の子は声が出ませんでした。
長いこと皆と話すことをやめて、上手に声を出せなくなっていたのです。
ようやく、ゆっくりと時間をかけて出した言葉は、
「皆、嫌いだから」
でした。
こう言ってしまえばもうこの子も遠くに行くのだろうな。男の子は思いました。けれど、どうでしょう。女の子はただ男の子を見つめるばかりでした。
「何で嫌いなの?」
「嫌いだから」
「何が嫌いなの?」
「全部」
「お友だちも?」
「友だちなんかいない」
「嫌いだから?」
「そうだよ」
「あの子や、あの子。あの子にあの子も?」
「……そうだよ。全部、嫌いだ」
「ふぅん」
女の子は頷きました。
男の子はあまりにいっぺんに話しかけられて少しどきどきしていました。
「じゃあさ」
まだ続くの、男の子は思いながら聞きました。
「嫌いって言葉は嫌いなの?」
男の子は震えました。そして。
「嫌いだ」
答えました。女の子はさらに聞きました。
「何で?」
「だって…そんな言葉があるから僕は…嫌いなものばっかりになるんだ」
男の子はうつ向きました。声に元気はありませんでした。
その時、女の子の笑い声が響きました。
「あなたって変な子」
「何が変なんだよ」
笑う女の子に男の子は怒り出しました。それでも女の子は笑うことをやめません。
「だってあなた、嫌いだって言ってるとき、すごく悲しそうな顔をしてるんだもん」
「そ、そんなこと」
「あなた。本当は皆のこと、大好きなのね」
どんどん女の子は喋ります。そして男の子の目を見つめて言いました。
「あなたの心がそう言ってるわ」
「…え?」
女の子は男の子の手を握りしめました。
その手は強く強く握られてました。
「行きましょう、皆のところに」
「でも、僕は皆が」
「ウソつき。私にはわかるわ。あなたは私と、皆と遊びたいの」
女の子に引っ張られるように男の子は連れていかれました。
「あなたの言葉が伝わるように私がいいこと教えてあげる。ひねくれ者のウソつきなあなたが本音を言えるとっておきを。あのね」
「う、うん」
「好きって言えないならね」
「うん」
「嫌いじゃないって言えばいいのよ」
立ち止まり、男の子は女の子に尋ねました。
「それでも、駄目なら、どうすればいいの」
「簡単よ」
女の子は変わらず笑って言います。
「その時は私があなたの代わりに皆に伝えるわ。あなたは言葉はウソつきだけど、心はとても正直なんだって」
女の子の言葉に男の子の心は嬉しさで溢れました。
初めて、わかってもらえた気がしたからです。
そしてようやく知ることが出来たのです。この嬉しい気持ちが「好き」だということを。
そうです。男の子が「嫌いだ」と言い続けていたのはそれしか知らなかったからなのです。
それから「好き」だという気持ちと言葉を知った男の子は、女の子の手を握り返しました。
「僕、皆のところに行くよ。行きたいんだ」
「うん。知ってるわ」
こうして男の子は皆と話すこと、遊ぶことが出来るようになりました。
(* ̄∇ ̄)ノ<ほほぉ、かの有名なショート×②の王様のパロネタね。やるわね]
[あ、わかります。そうなんですよ>( ̄∇ ̄*)ゞ
[そのストーリー、嫌いじゃないんですけど、僕的に物足りなくて…それで>ヽ(´▽`)/
(  ̄▽ ̄)<なるほどね。ラストがこうなれば…読者の視点からみたらそういうのって結構あるものだしね]
(* ̄ー ̄))<何より、そんなことが出来るのが二次創作、つまりはパロネタの良いところよね。良いんじゃない
[ありがとうございます。まだ書いてみたいのもあるんで次もよろしくです>o(^∇^)o)
(  ̄▽ ̄)<あいよ。こちらこそね]
[?>( ´△`)
[王様がコメディで虹が出た?何言ってんだ、お前ら>( ´△`)