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MOMOTARO  作者: 北永直次郎
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第一話~旅立ち

今から遥か昔の小さな村に住む、ひとりの少年、桃太郎は、

気弱な性格が災難して、いじめられてばかりいる15歳だった・・・

そんな桃太郎は大好きな祖父と二人で暮らしていた。


桃太郎はいつもの様に近所のいじめの主犯格の金次郎にいじめられていた。

金次郎はぼくしんぐと呼ばれる、謎の格闘技を学んでいて、男として弱い桃太郎に

苛立ち、何かと桃太郎にぶつけているのだった・・・


金次郎は桃太郎に、テメェも男だろうが?なんで抵抗しねぇーんだよ!と言われる。

その言葉に対して、桃太郎は、僕は金次郎くんに勝てるわけないよ!と言い返す。

すると金次郎は桃太郎の腹を殴り、次はこんなもんじゃすまねぇーからな!と言って、

その場を後にするのだった・・・


桃太郎は腹を抑えながら、自分の家に帰るのだった。

その様子を見た祖父は、またやられたのか、桃太郎、お前は何故やり返さないんじゃ?と桃太郎に問う。


すると桃太郎は、僕が金次郎くんに勝てるはずないし・・・やったら、もっと

いじめらるだけだよ!と言う。

その言葉を聞いた桃太郎の祖父は、勝てなくてもいいんじゃ・・・

勝つことよりも、同じ土俵に立つことを考えるんじゃ!と言う。


桃太郎はその言葉を聞くと、難しくてわかんないよ!僕、もう外に出るのやめようかなぁ・・・ いじめられるだけだし・・・と溜息を吐きながら発する。

その言葉を聞いた祖父は、呆れた奴じゃ・・・お前の人生じゃ、

どうするも自由じゃ!と言う。


一方金次郎が外を歩いていると、一人の男が金次郎に、

ここら辺で、最強の剣豪と呼ばれた老人がいるはずだ・・・

今すぐそいつの所へ案内しろ!と言う。


その言葉に対して、金次郎は、桃太郎の家のじいさんの事か・・・

あんな老人に何のようだ?と言う。

すると男は、案内するのか、しないのか、答えろ、案内しないと言うならば、

この村の住民、一人、一人に、聞くまでだと言い返す。




その男の態度に苛立ったのか、金次郎は、人に物を聞く態度がなってねぇんだよ!

と言って、男を殴ろうとするが、軽々と手を受け止められてしまい、

顔を殴り返されてしまう・・・


すると金次郎は、テメェだけはぜってぇ、ぶっ殺してやるよ!と言って、

ぼくしんぐの構えをする。

そしてパンチを右から左へと、繰り出すが、軽々とかわされてしまう・・・


すると男は、これ以上無駄な時間の浪費はしたくない・・・

悪いが、お前に怪我をして、嫌でも誘き出させてやる!と言って、

男は刀を取り出す。


その言葉を聞いた金次郎は、別にあんな老人を隠すつもりはねぇよ・・・

まぁ俺のぼくしんぐを思う存分発揮出来そうだな・・・テメェとなら!と叫ぶと、

金次郎は男に思いっきり殴りかかるが、男は取り出した刀で、

金次郎の腹を思いっきり、峰打ちする・・・


すると金次郎はその場で怯み、少しすると、倒れるのだった。

外が騒がしいと思った、桃太郎の祖父は、急いで外に出るのだった。

桃太郎は面倒事には巻き込まれたくないと思い、家の中から出なかった。


桃太郎の祖父が現れると、男は、やっと来たか・・・と言う。

その言葉を聞いた祖父は、流石のお前でも、子供相手には峰打ちか・・・

何の用だ?と男に問う。


すると男は、例の仕事、引き受けて貰いたく、ここまで足を運んだ。と言う。

その言葉を聞いた祖父は、ワシの考えは変わらん、所詮ワシが言って

成功したとしても、ただの繋ぎにしかならぬ!と言う。


男はその言葉を聞くと、ならば、お前を抹殺する・・・それとお前の周りの人間も

全て消し去る・・・簡単に言えば、この村を消し去る・・・と言う。

祖父はその言葉を聞き、ワシがそんな事はさせぬ!と返す。


すると男は、そうはいかない、あの仕事は内密だ、引き受ければ、

良い優遇はしたが、ノーと答えるならば、秘密を知った可能性のある人間は

全て抹殺する・・・

それが俺たちのやり方だろう?と言う。


その言葉に対して桃太郎の祖父は、そのやり方があったからこそ、

ワシは大切なものを失った!と言い返す。


男は、長話は御免だ!面倒だから、刀を抜け!と言う。

すると祖父は、ワシはもう刀は握らん!お前を素手で倒してみせるわい!と言う。

その言葉を聞いた男は、刀で祖父に斬りかかるが、祖父は男の刀を掴み、

刀をひっくり返し、男も倒れる・・・


倒れた男に、馬乗りになり、懐に隠していた短刀を取り出し、男の喉元に向ける。

そして祖父は男に、これで勝負は決まった!と言う。

すると男は、両足で祖父の足を蹴り飛ばす・・・


祖父は倒れそうになるが、受け身を取る。

そして祖父は男に、流石はワシの見込んだ男じゃ、人間誰しも、

足の衰えは隠しきれぬからな・・・と言う。


すると男は、貴様が刀を抜かないなら、嫌でも抜かせてやる・・・と言って、

家の中にいる、桃太郎に男は猛スピードで、斬りかかろうとする・・・

それに対して桃太郎の祖父は、それだけは許さんぞ!と言い、

桃太郎を庇う様に、遠くへ突き飛ばし、自らはその場で受け身を取る。


そして祖父は、ワシはもう勘弁できぬ、唯一のワシの宝を斬ろうとした、

お前を!それにお前も本気の様じゃ!生涯最期の決闘!受けてたとう!と言う。

すると男は、やっとその気になったか、刀を用意するまで待ってやろう!と言い返す。


その言葉を聞いた祖父は、桃太郎に奥の部屋の畳の下に隠してある、

刀を取ってこい!と言う。

すると桃太郎は、え?殺し合いはダメだよ!僕、村の人を呼んでくるよ!と言う。


その言葉に対して祖父は、 いいから早く持って来いと!鬼の様な表情で

桃太郎に言う。

怯えた桃太郎は急いで刀を持ち出し、祖父の方へと投げる。

その刀を受け取った桃太郎の祖父は、峰打ちでお主を倒してみせる!と言う。


その言葉に対して男は、決闘というのは、どちらかが死ぬまでは終わらない!

終わらせられるものなら、その決闘を終わらせてみろ!と言って、

祖父に斬りかかるが、祖父は刀で男の刀を受け止める。


すると男は祖父に足を掛けようとするが、祖父は男の方に掴み、

男の後ろに飛んで回り込む。

そして、同じ失敗はせぬ!と言う。




すると男は、その甘い考えを捨てなと言い、肘打ちをして、祖父が怯んだ後に、

回し蹴りで蹴り飛ばす・・・

祖父は壁にぶつかり、壁にもたれ掛かる・・・


すると男は、やはり、人間己・・・いや、年には勝てぬものだ!と言う。

その様子を見た桃太郎は、衝動的に泣きながら、男に殴りかかる・・・

しかし、男に軽々と背中を肘打ちされ、その場で倒れこむ・・・


そして男は、まずはお前から葬ってやる!と言って、桃太郎に刀を振り下ろす・・・

しかし、そこに祖父が全力で走り、桃太郎を庇って、背中を刀で斬られるのだった。

桃太郎の祖父は、隠し持っていた短刀で、男の足を突き刺すのだった・・・


自分を庇って、血を流す祖父に桃太郎は、じいちゃん!しっかりして!

しっかりしてよ!とただ呼びかけるのだった・・・

男は残りの力で再び、斬りかかろうとするが、足の痛みと出血に耐え切れず、

その場で倒れこむと、すぐに立ち上がり、精一杯歩き、

桃太郎に、悔しいか?ならば、俺を何時でも、殺しに来い!と言い残し、

その場を去っていく。


桃太郎は男に決死の思いで涙ながらに殴りかかろうとするが、

桃太郎の祖父は桃太郎を抱きしめ、すまぬな・・・こんな事になってしまって・・・

と言い放つ。


すると桃太郎は、僕はあの男を倒しに行くよ!どこに行けばあの男と

また会えるの?!と言う。

その言葉に対して、桃太郎の祖父は、あいつは鬼退治に鬼ヶ島に行くはずじゃ・・・

と言う。


その言葉に対して桃太郎は、じゃあ僕も鬼退治に出れば、いつかあの男と

会えるんだよね?!と言う。

すると祖父は、それは危険じゃ・・・ 鬼はさっきの男よりも、到底強い・・・

あの男とお前が組めば勝てるかもしれん・・・と言う。


桃太郎はその言葉に対して、僕はあんな奴と組むつもりはないよ!

あの男を殺して、じいちゃんの仇を取りたいだけだ!

だから、僕はあいつを追って、鬼ヶ島に行く!鬼は関係ないよ!と言う。


すると桃太郎の祖父は、自らの刀を桃太郎に差し出し、

鬼を倒して・・・世界を救ってくれ・・・ ワシの最後の頼み聞いてくれんかね・・・?

と最後の力を振り絞って、発する。


桃太郎は、祖父から刀を受け取ると、わかった!あの男と鬼!、

僕がどっちも倒してみせるよ!と言う。

その言葉を聞いて安心したのか、祖父は、今までありがとう・・・と言って、

涙を流し、目を閉じる・・・


すると桃太郎は、じいちゃん?!じいちゃああああああん!と大声で叫ぶ。

しかし桃太郎は涙を拭いて、刀を背中に背負い、家を後にして、

じいちゃん!行ってくるよ!と涙を堪えながら発するのだった・・・



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