一章―――金糸走
遅くなりました。
話が全然進みません。
井駒優佳は町を歩いていた。
彼女の姉である井駒由美子から来たメール
それは「マルインデ」で会いたいとのことだった。
「居住区南通り第五停留所」の向かい側にあるカフェ「マルインデ」
ここは閑静なこともありお姉さまと私のお気に入りのお店だった。
一番人気はケーキと紅茶のセット
ケーキは15種類から2つ選べ、紅茶は4種類の中から選べとても自由度が高くその日の気分で帰られるのが印象だ。
ウチのシェフの料理もおいしいがここのマスターのケーキはまた違った意味で格別なのである
カフェと状況の説明はここまでにして、彼女は「南通り第3停留所」をバスでスルーし、「南通り第5停留所」で、ベルを鳴らした。
降りてみると、夏独特の蒸し暑さが体を襲う。
暑い…。
近くの横断歩道まで15m
彼女は道を渡ろうと横断歩道をめざす。
―――――――――――――――――事件はこの瞬間起きた。
キィィィィイイイイ!!!!
ガツァァァアアアアン!!!
歩道と車道を隔てる美しく装飾された柵に音を立てて黒バンがぶつかる。
急なことで反応が遅れ、不覚にも右腕をつかまれ車に連れ込まれてしまう。
対異能者用の手錠をされ、一時的に能力を封印されてしまう。
もがいて抵抗はするがこの覆面男たちにとっては大した脅威でもないのだろう。
簡単に抑え込まれてしまう。
口に被せられたハンカチ。
扉が閉まる音。
私は意識を失った。
――――――――――――――――視点は変わり主人公は彼女から彼に…。
クラウチングスタートで構える彼
黒バンが走り出すのを吉野は待っていた。
彼の周りを荒れ狂う膨大な熱。
自然的ではなく人工的に生み出された凶悪なまでの熱量は彼の周りだけではなくバス停や近くの街灯の塗装まで溶かし始める。
「あちぃ…。」
ふいにつぶやくその言葉。
吐き出された吐息は地を焼き、空気を震わせる。
黒バンの扉が閉まり走り出す。
何気に速いな…。
彼も走り出す。
クラウチングスタートとは前傾姿勢を保つことで力のベクトルを走る方向に向け、一気に加速するという走法である。
これは前傾姿勢となっている最初のみ加速するのであって残りの加速度の割合はプレイヤーの実力によって大きく変わる。
その点彼は最高のプレイヤーと言えるかもしれない。
彼の異能は不死。
よって、その体はたとえ壊れようとも一瞬で再生する。
つまり、彼は人間が無意識的に行っている「限界」の設定を大きく覆すことができるのだ。
つまり、彼には「限界がない」のである。
限界を超え、一瞬で発火した部位は即座に修復し、発火した火さえも、推進力とする。
舞い散る火の粉は炎のように
彼に追いつけぬ炎は翼のように
火の粉が集い、彼の体に纏わりつく
しかし、彼に追いつけず背中の後ろに流れてゆく。
そんな彼を見たものは皆口をそろえて言うだろう。
「嗚呼、マルデ不死鳥ノ様ダ」と
閃乱カグラやってたのがいけなかったみたいです。
酷評お願いします。