一章―――開始
作りながら音楽聞いてます。
音楽の方向性で書く話が俺は変わってしまいます。
ちなみに今回はchAngEを聞きながらやっとります。
------------------------異能都市 入国ゲート 11時36分
入国の持ち物検査
この都市は一つの国として治外法権が認められている。
モニターにはこの都市の説明や、治外法権の内容などが語られている。
軽く説明しておこう。
異能都市・人工島「大和」
今から37年前に作られた人工島で、二回の増築により当初の二倍ほどの大きさになっており、
最初からある都市部兼学園集合地帯を「旧区画」
その中心にある全長300mの塔を皆は口を揃えて言う。
「記念碑」と何故だかは知らないが
一回目の増築で作られた異能実験施設や新たな居住区を「中央」
二回目の増築で作られた異能者のリラクゼーションやその他商業施設の多い沿岸沿いを「新都」
と呼ばれている。
「旧区画」は工事が完了しており、30階建の建物がごろごろしているのが実情ある。
「中央」の居住区は西洋風な建物が多く、その中の、研究施設などは緑を大切とした美しくもシャープな印象を受ける。
「新都」はビーチが多く、グアムなどのリゾート地を香らせる建物が多い。
そして治外法権の問題。
この都市では法律が少し違っている。
異能者が同格の異能者と、戦いを起こした場合、異能の増強という観点から決闘罪などは適用されず、自己責任となる。
しかし、一般人に手を出した場合それ相応のペナルティーを受けることになる。
では、もし異能者同士が同格でなかった場合…。
これは普通の法律と変わらず法で裁かれることとなる。
では、異能者が一般人(無異能者)、商業店舗に手を出した場合。
これは異能者は死刑とはならずとも、異能の永遠停止、人格矯正プログラム、罰金、監視などとかなり大きな罰を負うこととなる。
故に、異能者同士の検挙率は異常であるがそこに一般人が加わることはまずないといえるだろう。
――――――――――――――――――――「旧区画」12;03
相変わらず暑い。
本土からはかなり離れているため、若干南の国という感じである。
バス乗り場にて、「旧区画南回り線」を発見。
あの女から受け取った紙に従いバスに乗る。
客はまばらで一人用の椅子に座り窓の外を見る。
バスの車窓では最上階を見上げられないようなビルがごろごろある。
ニューヨークもこんなだったがやはり日本のほうが清潔感を感じるのはなぜなのだろうか。
時折覗く太陽がまぶしく目をつむる。
ビルの側面が太陽光発電になっていたり
空中を通るモノレール
次々と移り変わるビル一面の巨大広告
そんなこんなで完全に観光状態。
なんかすごい楽しい!
気分が乗ってきた
と、そんなこんなのうちに「居住区」にはいる。
巨大広告など派手なものは消えてしまったがシャープな建造物が目を奪う。
「南通り第3停留所」
俺はそこで下車する。
降りてあの女プリントを覗くも書いてあるのは「対処」の一言のみ
え?流石の俺もキレるぜ?
ひとまず偉く近未来的な話しかけてくる自販機でアイスコーヒーを買う。
停留所の長椅子に座り気づく。
―――――――――――――あれ?なんで誰もいないんだ?
人っ子一人
猫ひとり
影すらない。
なんて平和ボケしているのだろうか
どうして「異能都市だから狙われない」なんて発想に至ったのだ。
ここが法治国家・日本だからか?
ならそれは間違っている。
ここは「入国」しなければ入れない。
日本であり日本でない。
「異能都市・大和」という名の一つの国なのだ。
なんで俺はそんなことさえ失念していたんだ
「対処」という時点で気づけよ。
何に対処するのだ俺は…。
決まってるだろ
敵だよ。
そんな声が頭に響く。
「うるせぇ、黙ってろよ」
キィィィィイイイイ!!!!
ガツァァァアアアアン!!!
ブシュゥゥゥゥゥウウ…。
音の方を向く。
遠巻きになっただけだが距離は500m
常人では見えないだろうが彼は違う。
あぁ、これか
対処というのは…。
コーヒーを長椅子に置き彼は立ち上がる。
荷物は長椅子の下に放り込み、体中の骨を鳴らす。
その間にも…
その間にも「か弱い女の子の誘拐」は続いている。
腕を後ろで縛られ、口には布を
車道に斜めにとまった黒の如何にも怪しいバンに連れ込まれそうな女の子。
年は同じくらいか…。
ストレッチを終えた彼は車道で「構える」
クラウチングスタートの体勢。
彼からくる熱波。
これは事実現象として起きているものに過ぎない。
黒いバンが走り出す。
それとともに彼も走り出す。
恐らくこの世で彼が飲んでいたアイスコーヒーが沸騰しているなんて事実に気づいた者はいないのだろう。
蛇足ですが前回の到着はVelonicaを
その前の開幕はヒトヒラのハナビラを聞いていました。
なんで、BLEACH関係ばかりなのでしょうか自分でも謎ですw
次回は乱舞のメロディかな?
酷評お待ちしております。