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リカバリヰ スピヰド  作者: ふふふ
3/7

一章―――到着

夏休みだからこんなに更新が早いんだからねッ!!

―――――――――――――――――――――東京10;43


彼はバスに乗っている

窓枠に頬杖をつき、いつ覚めてしまうかもわからないほど薄い眠りのなかで

彼は思考の海を巻き戻る。


この日本に戻ってきたワケを


―――――――――――――――――――――USA 座標不明 時刻不明

俺はビルの中にいた。

くだらない異能者を「片づける」お仕事だった。

その本拠地のビルの占拠が終わりリーダー格の座っていた本革の座りやすすぎる椅子に腰を掛けつつコーヒーを啜る。

ぶっちゃけ帰りたい。

HOMEに

あそこなら美味しい挽きたてのコーヒーがいくらでも飲めるし、何よりも

「ここよりは臭くない」

この部屋…というか、このビルを占拠するときのせいで鉄と肉が焦げた匂いがひどいのだ。

やっていられない

早く風呂に入りたい。

そんなことを思いつつ椅子から立ち上がり、本棚を覗く。

どれもこれも、本のようで中がくりぬいてあってチャカの弾やら何やらが入っていて何も読めやしない。


コンコンッ


唐突にノックされるドア

気配は感じなかった。

「はいはーい」

俺の返事に音もなく開き音もなく閉まるドア

そこには中国系の綺麗な顔つきをした男装の麗人 蜂奈流免許皆伝こと

ルーシーさん(そうとしか知らない俺な…うん)

「普通ビビりますってルーシーさん…。」

「貴方に限ってそんなことはないでしょう」とルーシーさん

「そんなだったら私の弟子の座から引きずり落とすわ」と師匠

「そんなこと言わないで下さ…い?」と俺

うん??

なんでこの女が…。

なんでこの女が本革の椅子に座ってんの??

「あのーえーっと…。師匠?なん…」

「あんたが立った時に座ったじゃない私」

おい…。入ってきたときに言えよ

「はぁ…。そうでしたね…。」

この師匠はそういう女なのだ

詳しい説明はまた今度。

この女は俺の師匠にして、異能者界のバットエンドこと

スコール・シリウセウス

西洋人特有の美しい体型

なおかつそれを上回る美貌を備え、世界最高ランクの異能者

ここまでは一流。

しかし、その中身は…社会不適合者そのもの

「鳴かぬなら

私、ホトトギスよりカナリアのほうが好きだし

ホトトギス」

と、こんな名言を残し

その目線は一睨みで百獣を従え

その拳は一撃で大地を粉砕し

その蹴りは一発で空間を裂く

と言われるほどの規格外OF規格外

まったくもって意味わからんちん


っと、話がそれたがなんかすごい奴だと思ってくれればいい。

「で?師匠?俺がここに残されたのはなぜでしょう?」

俺の問いに彼女は鼻を鳴らし答える。

「ふっふぅーん、なんででしょー?」

腹立つ…。

そんな俺の不機嫌そうな顔を見て彼女は笑いながら言う。

「ごめんごめん、私の弟子はイジリ甲斐があるなぁってね」

話が進まん…。

「ミス・スコールお時間が」とルーシーさん

流石できる女だぜ

「おっと、そうだったそうだった。私の可愛い弟子にお願い事があるんだった」

「また誰かをつぶせばいいんですか?」

「いやいや、私が君にそんな残酷なことされるわけないじゃないか」

俺は突っ込まないことを胸に誓い話を続ける。俺偉い。

「じゃあ、何をすれば?」

「日本に行ってほしいんだよ、んで学校に通ってきてちょ」

「こちら、パスポートとその他書類になります。」

ルーシーさんに手渡された茶封筒にはいろいろな紙が入っていた。

「それじゃあ、宜しくねー」

彼女は…いや、彼女たちは部屋を出ていく。

鮮やか過ぎて言葉も出ない。

なに?

この当然みたいな雰囲気…。


――――――――――――――――――日本 バス車内 11時03分

バス車内が軽く揺れる。

頬杖から落ちかけ目を覚ます。

少し寝てしまったようだ。

軽く外を見ると大きく広がる一つの島。


人工島・大和

東京湾沿岸に浮かぶ巨大人工島

人口は760万人

そのうち690万人が異能者

異能者のための異能者の島

人類の妥協と差別の産物。

と言えば、聞こえが悪いが

正しい能力の使い方と、より大きな力の使い方を学ぶための学園島

これから俺が住む島

期待が膨らむ。

バスの車内アナウンスでも到着のアナウンスが鳴る。


ここでの生活にはいったい何が待っているのであろうか

波乱の予感しかないが愛しの祖国。

そこはご愛嬌か

などと軽い諦めを持ちつつバスを降りる。



―――――――――――――――――――――――さぁ、異能都市だ

酷評お願いしまーす

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