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001 序章
時代背景なんぞは全てがでっち上げです。
そこらへんご注意を。
１６８２年、元号にして天和二年。
戦国も終わり、太平の世が百年近く続いた時代の話。
なにぶん平和が長く続いたものだから、武士の立場はどんどん悪くなってきて、大きないくさが起こらないので、手柄を立てて褒美をもらおうにももらえない。
そんなわけだから、武士達は鍛錬の時間を減らし、内職にいそしむようになっていた。
武士がそうなってしまえば、町々にある小さな剣術の道場なぞは、門下生が入らず、苦しくなる事は自明の理であろう。
これは、そんな時代において、決して表で語られる事のない、闇に葬られた、しかし燦然と光り輝く、二人の女傑の物語。
