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狼の恩返し  作者: kuro
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武闘大会2

 獣人は高い体力や運動能力が優れるばかりか、『獣化』という能力を持っている。


 この『獣化』という能力は、その種族の特性を活性化させる事や人間から獣の姿に変身することが出来る。


 ガルーは人狼。つまり、狼の獣人であり、『獣化』すれば抜群の嗅覚と桁違いの運動能力を得る。また、この運動能力の


上昇に伴い筋力が増加し、ガルーの体は天然の鎧へと変わる。


 素手の拳や蹴りでは痣一つできないし、木の棒で叩こうが、むしろ木の棒の方が先に壊れる。もちろんガルーは無傷だ。


 だが、だからと言って剣で切られれば肌は切れるし、多少だが肉も裂けるだろう。


 前の辻斬りのときにやった『完全獣化』をすれば、それも防げるのだろうが、――それは少しまずい。


 何故なら、武闘大会で狼の怪物が出てきたら大騒ぎになってしまうからだ。


 だが、防具もつけずに大会に出てしまっては大きな怪我をしてしまう可能性がある。


 なので、ガルーは他の出場者が振り回す剣から身を防ぐ防具を探す必要があった。


 しかし、大会が開催されるまで後一週間をきったても、ガルーは自分が気に入った防具を見つけることはできなかった。

 

 元々、ガルーの戦い方は素手によるゴリ押し戦法が主であり、防御などは殆ど考えずに生きてきたのだ。


 人狼の並外れた回復能力により傷がすぐに完治するせいだろう。


 ガルーは身を守る防具についてかなり無頓着だった。


 しかし、今回は獣化することも出来ないし、高速で回復する姿も人目に晒したくは無い。  


 いくらこの国が亜人や獣人と仲が良いと言っても、そんな姿を見せればこの街に居づらくなる。

 

 そうなってしまっては恩人であるテレサに恩を返すことも出来なくなってしまう。


 それは大変困るので、ガルーは早急に防具を探す必要があった。


 そして、何店かの防具店を見て周り、都合のよさそうな武具を購入した。


 武具は「ナックルガード」と呼ばれる拳闘士が剣を持つ人間の斬撃から身を守るための防具で、手の甲から肘までをすっぽりと硬い金属で守り、また使用者の打撃を上げる、ガルーにはお似合いの武具だった。


 実際、ガルーはこの武具で、一度害獣駆除として街の外で何匹かモンスターを狩ってみて、中々の『威力』だったのでかなり気に入った。


 さらにガルーは警備隊の仕事でもそのナックルガードをつけたまま働き、体にナックルガードの重さを馴染ませて大会までの数週間を過ごした。

スランプ中。

しばらく、こっちでリハビリをしようかと思います。


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