第一話:転校初日・隣の席はカナ
朝倉蓮は、新しい学校の廊下をそわそわと歩いていた。もう担任との挨拶は終わっており暇だった。転校初日で、まだ誰も知り合いがいない。
校舎の角を曲がったところで、突然目の前に人が現れてぶつかった。尻餅をつくと頭の上から明るい声が響いた。
「うわっ、ごめん!もしかして転校生の朝倉くんだよね?よろしくね!」
手を差し伸べてにこにこ笑っている。ぶつかった相手は、陽キャ女子、水島カナだった。
担任から渡された俺専用顔つき名簿ですごいオーラを放っていた女子だ。
「・・ああ、よろしく」
蓮はあまり関わりたくないから無愛想に返すが、カナはまったく気にせず話し続ける。歩いていたら教室に着いたので早速教室に入ってみようかなと気持ちを落ち着かせていたら、カナが急にドアを開け上がった。
「新しいクラス、楽しみだよね! ねえねえ、隣の席空いてるよ!一緒に座ろうよ!」
教室に入ると、蓮の前には空席がほとんどなかった。カナの隣だけがぽつんと空いている。
「仕方ないな・・・」
彼はため息をつきながら隣に座った。
休み時間が始まると、早速カナのうざ絡みがスタートする。
「朝倉くん、趣味は?好きな食べ物は?えー、なんでもいいから教えてよ〜!」
「聞いてねえよ」
蓮の冷たい返事に、カナは顔をしかめるどころか、ますます楽しそうに笑う。
「じゃあ、私の自己紹介したら答えてくれる?えーとね好きなのはレモ」
「聞いてねえし、お前に興味なんかない。」
カナがいるせいか他の人がよってこない。
放課後、帰ろうとするとカナがさりげなくついてくる。
「なあ、方向違うんじゃないか?」
「気にしない。探検探検。」
陽キャ全開のカナに蓮は呆れつつも、なぜか悪い気はしなかった。
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