七話 開示
七話 開示
パメラは一室のなか、ただ1人窓から外を眺めていた。群衆が移動している様を見て、顔を眺めている。ヒトの近くを歩く者ほど睨みを利かせ、ベストリアンの近くを歩くものほど石や棒切れを強く握っていた。
(……何かあったのかしら?)
部屋の扉が叩かれて、1人の亜人が入室した。
「パメラ、その……」
「……何から、話せばいいかしら」
「ヒトのだったのは、知ってたよ」
「最初は黒い服なんて着てなかったもんね。クロッカスに行き着いたとき……何ができるかも分からないでいて、親に教えてもらったようにして稼ごうとして、あなたに叱られた。自分を売るのじゃないって……村社会と売春は相性最悪なのは、後からなんとなく感じた。止めてくれて、ありがとうねメロディ」
「……お母さんになったって話したとき、あんなに嬉しそうに話してたのにね」
「演技は、まぁ親に仕込まれたから……全然違うものだけどね」
「子供、じゃあ結局いないんだ……」
「そうよメロディ」
「……なんで、なんで黙ってたの?」
「マリーさんのためよ」
「……本当に?」
「私のためでもあるわね、ごめんなさい」
「……本当に?」
「どうしたの??」
「……ええっと」
「……私、燃えちゃう前のあなたの家入ったことあるわよね」
「……うん、そうね」
「子供のためのおもちゃだっていっぱいあって、いくつか貰って帰ったことあったわね」
「ありがとうね貰ってくれて。どうすればいいか……分からなくて」
「亡くなっちゃったもんね、仕方ないわよ……」
「……うん」
「火事の後、あれどうしたの?」
「……あぁ、えっと」
「……持ってる?あの石」
「うん」
「……そっか」
「……」
「棄てない、よね。あまり」
「……そう?」
「私だけかな、そう思うの」
「かもね……」
「……そうかもしれなけど、本当だと思うよ。お家が焼けたとき、石1個持ち出すよりずっと長い時間かかってた」
「……」
「おかしなくらいよ、あなたの、その……子供とかに関するもの全部に……この前だって、過剰だったわよ。私が初めてあったときだって、正直ちょっと怖かった……私は私がのできること、それでもやってたのよ、私が止まれたのはあなたのおかげだけど……おかしいなって思うところはいっぱいあるわ、私が隠してるように、あなたも何か隠してる?」
「……」
「いいえ、いいの、隠してたっていいの……ごめんね、変な話して。落ち着いて?呼吸しっかりして!」
メロディは呼吸を早くしていた。パメラは片足で立ち上がり、寝台を降りてメロディを抱き締める。
「ごめんねいきなり、でも……黙ってるって、疲れるからさ?私、どこか1人で辛かったの。子供のことは愛してるのに、他とは違う自分で、勝手に心が孤立していった。あなたはきっと、どこか辛いこといっぱいあったと思う。黙ってもいいよ?私が一番追い込んでるかもしれないけどさ、でも誰か話したいって思ったら、私に言って?ね?」
メロディは泣きながら荒い呼吸を出し、しばらくして落ち着いていった。だが涙は止まることはなかった。またしばらくすると、重たく口を開いていった。声も重たかった。
「……わた、し」
「うん、うん」
「わたし、こど、も」
「うん」
「わたしが、こども、ころ、した……」
「……え?」
「わたし、いやだった……ずっと、いやぁだった……わたし、あのおとこキライだった、でもひとりじゃいられなかったから、みんなひとりなのはおかしいっていってきた……ずっとたたかれていたかった。こどもはあのひとににてた、あのひとがしんでうれしかった、あのこだけのこって、かおがあのひとににてきて、いやだった……いたい、いたいよ……もう、いや……」
「だから私のこと、止めてくれたの?好きじゃないひととの子供がいるのが辛いから、私が子供出来にくいこと、そう……言ってなかったから……ごめんねメロディ、私贅沢だった……ごめんね、本当にごめんね……!ねぇいいよ?いいってそんなこと……誰が、ね、嫌なひととの子供欲しいものですかよね、本当、ごめんね?私も、男が怖いことなんて教えてもらってる、教えてもらってるだけだけど……うん、分かるって言うのも失礼かもだけど……なんか、ごめん、言葉、ないや……ごめん。そうだよね、黙ってるしかないよね、強引に言わせちゃって、ごめんね……!言うしかなかったよねあんなこと言って……ごめんね、ごめんね……」
2025年6月3日時点で、997,634字、完結まで書きあげてあります。添削・推考含めてまだまだ完成には程遠いですが、出来上がり次第順次投稿していきます。何卒お付き合い下さい。




