表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

26/36

第一王子視点4 伯爵領の動きが怪しいとの報に俺は慌てて騎士団とともに向かいました

俺の意向を無視した婚約者選定会が開かれた。


が、その中で早速、自分の弟子をフランに叩き潰された剣聖は切れてしまったのだ。

そして、フランを限度を超えて叩き潰そうとしたのだ。

しかし、逆に本気になったフランの破れかぶれの一撃に剣聖はあっさりと撃沈してしまった。


その推薦者の侯爵令嬢も謹慎処分を食らって、いきなり辞退に追い込まれた。



俺としては、このままうまく、全員を辞退に持ち込めればと期待したのだが、ほかは中々うまくいかなかった。


教会推薦のローズなんかは、何故か会う度に俺にベタベタくっついて来るのだが、教会は何を教えているんだと俺は文句を言いたかった。


実際に枢機卿にも文句を言ったのだが、

「何分平民出身でして、貴族の礼儀作法はまだまだの面もありますので、多少の事は目を瞑っていただけないでしょうか?」

と言われたのだが、


「あれは平民貴族関係ないだろう。平民でもあんなにベタベタしないぞ」

俺は枢機卿に注意させるように言ったのだが。ローズは全然直してこなかった。


その度にフランの機嫌が悪くなるのはなんとかしてほしかった。



それでなくてもフランの機嫌を取るのが大変なのだ。


フランとしてもフェリシーの礼儀作法にはいい加減に参っているみたいで、食事時の礼儀作法の授業のせいでほとんど食事が取れないみたいだった。


「もう帰る」

と涙目に言われたときにはどうしようと呆然とした。


それをなだめるために、必死に毎夜、フランの部屋にお菓子を持っていく羽目になったのだ。


まあ、フランに会えるから良いのだけれど。


俺としてはこんな選定会をすっ飛ばして、さっさとフランを婚約者にしたかった。


でも、待てよ。


こんな礼儀作法に煩く言われるのならば、俺の婚約者になるのは嫌だとフランは言い出しかねなかった。


そうなれば終わりだ。俺は更に危機感を煽られた。


もっとお菓子で釣る必要があるだろうと俺は侍女たちを総動員して王都の美味しい店のお菓子を集めさせたのだ。


そんな中、フランがお化け退治がしたいと言い出して、俺は一にも二にも無く頷いたのだ。


お化け退治を悦んでしてくれれば言うことはない。俺は王宮のお化けの噂に感謝した。


もっと多く、お化け騒動を作り出せばフランももっと喜んでくれるかもしれない。


俺は過去の文献や噂をもっと調べさせることにしたのだ。



その今回のお化け騒動の中で、何と候補者の一人、メラニー・バローへの誘拐未遂も未然に防ぐ事になったのだ。それはそれでフランのお手柄だったのだが、何故かフェリシーの怒りを買ってしまって

、フランは補講が増えていたのだが……


こんなので本当にフランが選ばれるのか?


俺はとても不安になってきた。


そんな中、エルグラン王国の始まりの地、ファリエール伯爵領で、最後の研修が行われることになった。

俺も本来ならば参加したかったのだが、フラン擁立に他の貴族の賛同を得るのに俺は精力的に動いていて、参加できなかったのだ。



そんな中だ。騎士団のダンベールが変なことを言ってきたのだ。


メラニー嬢の誘拐未遂犯だが、最終目的はフランだったというのだ。


「それは本当なのか」

俺は伝言を伝えに来たリシャールに再度確認したのだ。


「なんか信じられないんだけど、事実だそうだ。なんでも、メラニー嬢を人質にフラン嬢を連れ出す計画だったらしい。まあ、俺も剣聖を一撃の元沈めたフランを狙うなんて正気の沙汰とは思えなかったんだが、犯人らはそんな事は知らないからな」

リシャールが言うのだ。


「近衛はフランの実力を知らないのか?」

「そいつは、剣聖が倒されたときにはその場にいなかったらしい。ダンベールから聞いて泡拭いていたそうだ。それとダンベールが言うには奴らの黒幕は誰かはわからないという話だが、伯爵クラスの人間であることは間違いないらしい。一度その元騎士が後ろ姿だけ見たそうだ。その時に伯爵と呼ばれていたそうだ」

リシャールは言ってくれるが、伯爵と一概に言っても数は多いのだ。


「伯爵と言っても50家はあるぞ」

「ただ、その当時、王宮にいた伯爵は10人もいなかったらしい」

「全員のリストはあるのか」

俺はリシャールにそのリストを見せてもらった。


「おい、これは大体が大臣関係者だぞ」

俺はリストを見ていった。社交シーズンでもないので、その時は伯爵の多くは領地に帰っていたのだ。


「それと、これは噂なんだそうだが、ファリエール伯爵領で最近人攫いが横行していると商人たちが言っているんだが」

リシャールが変なことを言ってきた。人攫いが多いのならば、それは騎士団の仕事で、俺のもとにも上がってくるはずなのだ。


「ファリエール伯爵領でか。そんな報告は上がっていないが」

俺はなんか不吉な予感がした。


「男にそのリストにある全員分の伯爵の姿絵を見させろ。特定できるかもしれない」

「判った」

リシャールは慌てて出ていった。


「ジルベール、ファリエール伯爵領でなにか変な動きや噂がないかすぐに調べろ。人攫いの噂の元もさぐれ」

「すぐにやる」

ジルベールも慌てて俺の部屋から出ていった。

俺はとても不吉な胸騒ぎがしたのだ。


そして、3時間後、俺は中央騎士団の騎士たちとともにファリエール伯爵領馬を飛ばすことになったのだ。


ここまで読んで頂いて有難うございます。

皆様のお陰で、『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』は書籍化され、この度なんとつぎラノ2023大賞にノミネートされました。私のような新人がノミネートされたのは本当に応援して頂いた皆様のおかげです。厚く御礼申し上げます。

そして、皆様方の熱い応援で、出来たらつぎラノでベスト10に入れれば良いなあと願う次第です。

投票よろしくお願いします!


https://tsugirano.jp/


上から5番目なので簡単に投票できます!





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

【新作】

始めました!

『聖女として召喚されたのに王宮を追放されて我儘貴公子の奴隷にされました。でも、いつの間にか溺愛されるシンデレラストーリー』https://ncode.syosetu.com/n6661in/


16歳の女子高生葵は病弱で学校にもほとんど行けていない。親友の凛に密かに思っていた連くんを取られてショックを受けた所を、その凛と一緒に異世界に聖女として召喚される。そこでも、凛のせいで王宮から追放されてしまう。雨の中とぼとぼ歩く葵はクリフという男に拾われた。しかし、助かったと思ったのはつかの間、奴隷として働かされる羽目になるのだ。葵の運命やいかに……

つぎラノ
「次にくるライトノベル大賞2023」https://tsugirano.jp/
に皆様の応援のお陰で私の書籍がノミネートされました。
なんと上から5つ目に!

この物語のフランが16歳の学園生になったお話がアルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/


6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク


■楽天ブックスへのリンク


■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

第一部の紹介は
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。

しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。

私の

前の作品はこちら


『転生したヒロインのはずなのに地味ダサ令嬢に脇役に追いやられてしまいました』

https://ncode.syosetu.com/n3874il/
実は地味ダサ令嬢の親友がヒロインでしたと言うお話です。地味ダサ令嬢の凄まじいばかりの行動力の前に翻弄されるヒロインのお話です

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ