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第230話 王都観光


「やっぱり王都の街はすごかったね。店も多いし、料理もアレフレアの街では見たことがない料理もいっぱいあったな」


 王城での謁見の日とその翌日はみんなと一緒に王都を回った。


 アレフレアの街を回るのも楽しいけれど、普段は簡単には来ることができない王都を回れてみんなも楽しそうだったな。


「アレフレアの街も最近はいろいろ店なんかも増えてきたけれど、さすがに王都には敵わないよ。それに王都は娯楽施設が充実しているからね~」


「そもそも街の大きさからして異なるからな。相変わらず物価は高いけれど、王都で揃えられない物はないみたいだ」


 ランジェさんもリリアも昨日の買い物や王都の観光には満足してくれたみたいだな。


 確かに王都は演劇や舞台、サーカスのような見世物といった娯楽なんかも充実していた。演劇では魔法なんかを使っているから迫力がすごかったな。アレフレアの街では見られないものがあるので、俺もとても楽しめた。


 買い物でもアレフレアの街では売っていない物も多く、お土産やいろいろな食材や調味料、香辛料をたくさん購入した。こういう時にフェリーさんとランジェさんの収納魔法はとても便利だ。物価が高すぎるのだけが玉に瑕だけれどな……


 ちなみに今回も男女に分かれて少しだけ行動した。その際にまた例の高級魔道具店へ寄らせてもらったけれど、前回と同様に値段は金貨1万枚ちょっとだった。新規店舗をオープンすることによって結構な資金を使ってしまったけれど、お店の利益以外のいろいろな情報料なんかで結構なお金が入ってくるようだし、早く手に入れたいところである。


 そのあと俺とドルファは先に高級宿へ帰ったが、ランジェさんは王都にある綺麗な女性とお酒が飲める色街みたいなところへ消えていった。ルハイルさんのことは好きらしいけれど、それとこれとは別らしい。うん、そのあたりは俺には分からないな……


「楽しんでもらえたようで何よりですわ」


「私たちも楽しかった」


 王都には案内と護衛としてベルナさんとフェリーさんについてきてもらったけれど、2人は本当に有名人で冒険者以外の一般人にもだいぶ認知されているみたいだった。しかも男性だけじゃなくて女性にも人気があったし、この世界では本当にアイドルみたいな存在らしい。


 2人もみんなと一緒に楽しんでもらえたようでなによりだ。そんなわけで今日は5人で再び冒険者ギルドへやってきて、ルハイルさんへ会いに来ている。




「やあ、テツヤくん。王妃様との謁見が無事に終わったようでほっとしたよ。なんでも定期的に王族へ特別な商品を献上するようだね。こちらの方にも連絡が来ているよ」


「はい、なんとかこちらが想定した以上の協力が得られそうでした。ルハイルさんが言っていたように、こちらにも理解のある方で助かりました。献上品については冒険者ギルドを通すことになるかと思いますので、申し訳ないのですがよろしくお願いします」


「ああ、問題ないよ」


 冒険者ギルドマスターの部屋でルハイルさんと話をしている。申し訳ないのだが、今回も他の冒険者ギルドの職員に話は聞かせられないので部屋の外で待ってもらっている。


「髪や身体を洗うための美容品なのですが、ルハイルさんの分もあるのでよろしければぜひ使ってみませんか?」


 王都にはアレフレアの街とは異なって、大きな公衆浴場や高級な宿、お金を持っている個人宅には風呂が付いている。王妃様には数人分のシャンプー、コンディショナー、石鹸を1~2月毎に渡す予定なので、1人分くらい増えても問題ない。


 ルハイルさんも綺麗な銀髪をしているし、髪や肌のケアなんかは大変なはずだ。これからも引き続きお世話になることだし、それくらいの役得はあってもいいに違いない。


「美容品か……あいにく冒険者ギルドを預かる私には不要なものかもしれないね」


「そんなことはありません! ただでさえ美しいルハイルさんがそれを使えば、ますます美しくなることはもはや自明の理です。いえ、その綺麗な銀色の髪がこれ以上魅力的になってしまえば、多くの者を魅了してしまい、仕事にも支障をきたしてしまうかもしれませんね」


「ふふっ、相変わらずランジェくんは大袈裟だね」


「「「………………」」」


 ランジェさんもぐいぐいと行くなあ。こういった姿勢はぜひとも見習いたいところだ。


 ……まあ、昨日色街へ消えていったことについてはあまり考えないようにしよう。


「石鹸については美容だけでなく、さっぱりとして爽快感もあるのでおすすめですよ。それほど高価な物ではないのでぜひ試してみてください」


 ルハイルさんにはすでに俺のアウトドアショップのことについては話してある。オーガニックのシャンプー、コンディショナー、石鹸はそれぞれ銀貨2枚でそこそこの量があるから、そこまで高額というわけではない。


「ふむ、そういうことならお言葉に甘えさせてもらうとするよ。ありがとうね、ランジェくん、テツヤくん」


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◆アウトドアショップin異世界店◆
◇冒険者の始まりの街でオープン!◇

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