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第218話 真面目モード


 昨日は王都の最高級宿の料理と宿を満喫した。


 特に料理の方はとても素晴らしかったな。やはり料理法や味付けも元の世界のものとは異なるから、とても新鮮に感じられる。王都はこの国のあちこちから料理法や様々な香辛料が集まるから、アレフレアの街とは比べ物にならない数の料理がある。


 そして何より、素材の質自体が本当に素晴らしい。ベルナさんやフェリーさんがたまにお土産で持ってきてくれるような高級食材をふんだんに使っていた。さすが王都の最高級宿だ。その分値段の方もきっととんでもないものなんだろうけれどな。


「相変わらず本当に大きな建物だよね……」


 そして今日は朝から王都の冒険者ギルドへとやってきている。


 さすが王都だけあって、道や建物がとても大きく、色も区画も規則正しく配置されていてとても綺麗だ。そしてそんな綺麗な街の中にあるひときわ大きくて豪華な造りをしているこの建物は冒険者ギルドである。


 王都に来るのは2回目だが、改めて見ても他の建物とは比較にならないほどすごいな。


「ルハイルさんに会うのは本当に久しぶりだね! いやあ~本当に楽しみだよ!」


「……ランジェ、相手は冒険者ギルドマスターなのだから、くれぐれも失礼のないようにな」


「うん、そうだね。リリアの言う通り、ルハイルさんには失礼のないようにしないと」


 今回はランジェさんも一緒に冒険者ギルドへとやってきている。


 久しぶりにルハイルさんと会えることもあって、ランジェさんは昨日からだいぶテンションが高かった。以前王都へ来た時は帰る際に少しだけしか話ができていなかったからそれも当然か。



「やあ、テツヤくん、久しぶりだね! ベルナとフェリーも護衛お疲れさま。リリアもランジェくんも元気そうで何よりだ。わざわざ王都まで足を運んでもらってすまないね!」


 王都の冒険者ギルドマスターの部屋へ案内されると、そこには2人のギルド職員に挟まれているルハイルさんがいた。アレフレアの街ではほとんど見かけないとても美しい銀色の髪をしている。


 ……そして相変わらずそのとても大きな胸に視線が吸い込まれそうになるのを何とか堪える。女性をそういった目で見るのは本当に失礼なことだからな。


「お久しぶりです、ルハイルさん。王都での滞在費まで出してもらって本当にありがとうございます。昨日泊まった宿はとても素晴らしかったですし、他にも方位磁石の件やお土産なんかも本当にお世話になりました」


「こちらこそテツヤくんにはお世話になったよ。おかげさまで例の方位磁石を我々でも生産できることができた。本当に感謝しているよ」


 そう言いながらルハイルさんは右手を差し出してくるので握手をする。


 方位磁石の製法を教えたことの対価の一部として金貨3000枚をもらえたおかげで、新しい店舗をオーダーメイドで建てることができたわけだし、以前のバーベキューでもらったレッドバジリスクの肉は本当にうまかったもんな。


「こちらはお土産です。ようかんとチョコレートバーに加えて、ゼリー飲料とお餅と塩飴です。ゼリー飲料はそのまま飲んでもおいしいのですが、氷魔法で冷やすとさらにおいしいですよ」


「おや、これは気を遣わせてすまないね。ありがたくいただくとするよ。ようかんとチョコレートバー以外は初めてだね。以前にもらった2つはどちらもおいしかったから、こちらもとても楽しみだよ」


 ようかんとチョコレートバーについてはグレゴさんが作ってくれた保存パックのおかげでここ王都でもすでに販売している。ゼリー飲料とお餅と塩飴は俺のアウトドアショップの能力がレベルアップしたことによって新しく出た商品でまだ王都では販売していない。


 今後は方位磁石を王都で生産できることになったことだし、その代わりにこれらの商品を王都まで販売してもいいかもしれないな。


「ルハイルさん、こちらは僕からのお土産です。美しいルハイルさんに似合いそうなものをいろんな街で見つけてきました!」


「おや、ありがとうランジェくん。これは美しいお花だね、それにこちらの髪飾りはとても綺麗だ。高価そうな物ばかりだけれど、本当にもらってしまってもいいのかい?」


「ええ、ルハイルさんのために買ってきたので、ぜひもらってください。とはいえ、どれもルハイルさんの美しさの前では霞んでしまうかもしれませんね」


「「「………………」」」


 ランジェさんがものすごい勢いでルハイルさんを口説こうとしている……


 というか、真面目に口説くモードのランジェさんて本当にすごいな! あんなにキザなセリフをよく恥ずかしげもなく言えるものだ。いや、あれはきっとイケメンだけに許される行為に違いない……


 絶対に俺があんなことを言っても様にはならないだろう……


 エイブラの街でひとり買い物をしていたのはそういうことか。他にも日々の依頼で街を渡り歩いている時にいろいろお土産を選んでいたのかもしれない。こういうところは見習いたいところである。


最後まで読んで頂きまして誠にありがとうございます!

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誤字脱字、日本語のおかしいところがありましたら教えて頂けますと非常に嬉しいです( ^ω^ )

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◆アウトドアショップin異世界店◆
◇冒険者の始まりの街でオープン!◇

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