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魔道具を作ってみました

 ええと、今日は里に来て3日目です。今回の訪問は今日で最後です。

 ドラ息子たちに荒らされた洞窟の片づけやら、ダンジョンコア(アーロイス)の世話もしなければなりません。

 なんだかんだで、宿題が山積みなのです。


 とりあえず、気になっていたヤスト会戦についてですね。


 まずはユーディからインタビューしてみましょうか。

 魔法学院時代に貴腐神だった事がバレてからは、こんな感じです。

 私たち以外に誰かがいれば、楚々とした令嬢なのですけれどね。

 最近は、とみに令嬢っぷりに磨きがかかっています。がんばれ、猫。


「……あんなに古代語がペラペラなのに?」

「実家には、たくさん在ったのですけど、魔物の群れに……」


 何故、とか、どうして、というのは無しにしてくださいね。

 誰だって口にできない事があるのです。


「天災というのは、得てしてそういうものです。誰にだってスタンピート… ダンジョンから魔物があふれ出る事は防げませんから」」


 すみませんが『そういう設定』という事で納得してください。

 実際のところ、あれが古代語と聞いて驚いたのは私の方なのですから。

 古代語とは言いますが、あれはアルサーニ語(私の母国語)なのです。


「さて、と。次はカロリーナですね」


 目的はいくつかあるのですが、優先すべきは米俵対策です。

 彼女の服の採寸は、魔法がかかった状態で行われています。

 そして、いつも頑丈な布地で作った服を着ている訳にはいきません。

 季節は冬から春に向かっているのですから。


「カロリーナ? ナギだけど」

「はぁい。入ってちょーだい」


 彼女の使うシェイプチェンジの魔法を改良してみました。

 正確には特殊な魔道具で体型補正をしています。

 まだ試作品なのですけれど、彼女なら構わないでしょう。


「ねえ、ナギ。お願いがあるんだけど……」

「なんでしょう?」

「これなんだけど……」


 いやですね、はしたないですよ?

 いきなりスカートをめくりあげてお腹を見せるなんて。

 そのような行ないは、姫様の振る舞いとしてはどうかと思いますけど。


「そっ、そーいう事じゃなくてね……」

「その腹巻、とっても可愛いですね。よく似合ってますよ?」


 彼女が身につけている丈の長い腹巻こそが、私の作った魔道具です。

 実はある種の寄生生物もどきなのですが。


「だから取って?」

「いやです」


 この腹巻は常に体にフィットするように自動調整機能を実装しています。

 淡いピンク色の毛糸で作ってみましたが、想像以上に似合っていますね。

 真ん中には黄色の毛糸で、大きな豚さんをあしらった逸品です。

 我ながら良い出来栄えだと思いますよ。


「こんなのイジメだわっ!」

「いいえ、そんな事をする筈がないですよ。私たち、お友達しょう?」

「お友達なら、助けてよぅ」

「助けているでしょう? 何のための魔道具だと思ってるんです?」


 この腹巻は身体の密度をむりやりに変更する事で、理想的な体型に補正が出来るという優れモノなのです。ちなみに脱ごうとすると酷い目にあいます。


「ひやぅうっ!」


 カロリーナは腹巻に手をかけたまま硬直しています。

 腹巻にあしらった豚さんの仕業ですが、もしゃもしゃと蠢く感触が気に入ったのでしょう。


「また脱ごうとしたのですか。おとなしく着られていれば良いものを…」


 こんな事もあろうかと、腹巻には自己保存本能を植え付けてあります。

 実は、腹巻の動力源はカロリーナ(宿主)なのです。

 宿主から離れたら腹巻は機能停止しますから、抵抗のひとつもするでしょう。


 おまけに定期的に洗浄の魔法を発動してくれますからね。

 理想的な共生関係の出来上がりです。


「もう、いやあ……」

「次に来るのは1か月くらい先です。牡丹の花が咲く頃に来ますから」

「コレ取ってくれればそんな…… ひぃんっ!」


 まあ、せいぜい頑張ってくださいね?

カロリーネ様、妙な趣味に目覚めなければいいのですが。

面白そうなので、改良型も…(笑)

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