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誰かいなくなったようです

 試合は無事に終わりました。

 ヤスト平原(もしくはヤスト盆地)の大会戦、という言葉が出ていましたね。

 どうやら、人類にとって歴史上のターニングポイントのひとつらしいです。

 あの駄目神め、肝心なデータを転送しませんでしたね。


 まあ、いいでしょう。

 昨日の試合で『不幸な事故』は起こさずに済みましたし。

 スキンスーツの事がバレたのは、まあ、アレでしたが。

 イベントは満点以上の成績でクリアー出来ましたから、良しとしましょう。


 今日のお昼は、ワカサギの甘露煮です。

 おっ、子持ちを引きましたか。これは当たりですね。うまうま。

 そう言えば、家老さんと武士団長さんが、昨夜から色々と動き回っていますね。

 何かあったのでしょうか。


「長老衆の御子息たちが、昨日から家に帰っていないとか」


 クラウゼルさんが教えてくれました。ああ、隠居が決まった長老衆の?

 大物の御子息ともなると、周囲の人達は大変ですね。

 家老様と武士団長が共同で探し回っているんですか。

 ドラ息子を探すなら、酒場か娼館と相場が決まっているんですけど。


「裏社会の親分さんも探しているみたいですよ?」

「カロリーナも妙な事を知っているのですね」

「うふふ、姉様には負けますわ」


 ヲイ二人とも! 黒いよ? 早く猫に仕事をさせなさいよ。

 って、聞こえていないのね。 …まあフォローだけはしておきましょうか。


「すみませんが、お醤油、取っていただけませんか?」

「はいどうぞ」


 玉子を割って、お醤油をちょっぴり。

 新鮮だからこその味わいですね。生卵ウマー

 旧王国時代に、これが出来るの国は日本くらいだったそうです。

 当時、食の大国とか言われる国でも出来なかったとか。


「あなたも卵は生で食べる派なのね?」

「もちろんですとも。美味しいじゃないですか、これ」

「……だ、そうですよ。ユーディ?」


 クラウゼルさんが、ちろりと視線を向けた先に居たのはユーディ。

 彼女は申し訳なさそうに身体を縮ませているけれど、こればかりは仕方がないと思うのよね。私だって、この場で納豆を出されたら引く自信があるもの。

 嫌いじゃないのよ。嫌いじゃないんですけどね……


「ジャアック老は大変ね。本人はナギにやられて集中治療室送りだし、息子さんは行方不明。捜索願が出てるらしいわね」

「御子息ってどんな方なのですか?」

「え? ああ、普通にドラ息子だけど。何か気になる事でもある?」

「もし見かけたら、と思ったものですから」


 ふぅん、ドラ息子、ねぇ。

 家老様と武士団長が手を尽くして探しているなら、大体の場所は探しましたね。

 ん? ジャアック? ……どこかで聞いたことがあるような。


「あの二人が関わっていれば大丈夫よ。あなたの気にする事ではないわ」

「そうですね、すみません、余計な口出しをしました」

「いいのよ。その気持ちだけでも嬉しいわ。どうもありがとう」


 その場はそれでお開きになりました。

 仕事や修行は、サボるわけにもいかないし。


 と、いう事で。

 私はひとりで庭園の見学をしています。


 和風庭園、ですか。

 自然の景色の一部を切り取って、箱庭世界を創りあげるようなものですね。

 ただし、置いてある石ひとつ取っても、意味があるそうです。

 なんとなく哲学的な思考が磨かれそうですね。


「ああ、そうか! 思い出しました」


 池のほとりに置いてある大きな植木鉢を見ていて、思い出しました。

 ジャアックって、どこかで聞いたことがあると思っていましたが。

 たしか洞窟に押し入って、ファイヤーボールを乱射していた人ですね。


『アーロイス、聞こえますか?』

『どうしましたカ?』


 やはり念話は便利ですね。


 遠く離れていても、こんなにも簡単にお話ができるのですから。

長老衆との喧嘩が終わりました。

モダテの里でのお話は、もう少しだけ続きます。

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