6話 説得力の無い男
「いや、凝ったものじゃなくていいなら作れるけど」
あくまで家庭料理の範囲なら出来るがそんなに大事な事だったのか?
「これで、あの飯から解放される…兄貴よくやった!」
どんなの食べてたんだよ!
「俺たちが作ると何故か見た目は良いが味がどうしてもな」
よし、ダークマター製造機と呼ぼう
むしろどんな味か気になるけど
「ものすごく期待されてるけど普通かそこそこの物しか作れんからな過度に期待するなよ」
「普通が1番大事なんだよ兄貴も俺も普通のが作れないからな!」
そんな事をドヤ顔で言われても困るわ!
「とりあえずこの家で飯を作るので銀貨2枚でどうだ」
銀貨ってことは異世界の定番だからお金なのはわかるがどのくらいの価値なのかわからんしな
この二人なら聞いても大丈夫か?
「お金が貰えるなら貰うけど、聞きたい事があるんだが聞いてもいいか?」
「なんだ、金額の交渉か?」
「正直、ここに来たばかりで物価が分からないから教えて欲しいんだ」
「なんだそんな事か銅貨3〜5枚前後で簡単な飯が食える、宿ならまぁピンキリだがひと晩銅貨8枚前後って所か」
どうしよ聞いてみたけど聞いてみたけどあんまりよく分からん
じゃぁ銀貨ってどんくらちなの?
「兄貴こいつ全く分かってないって顔してるぞ」
「たしかにな、面倒だからざっくり説明するからな」
ふむふむなるほどザクッとこんな感じらしい
硬貨は基本的に4種類
銅貨 銀貨 金貨 白金貨
で右に行けば行くほど価値が高い
倍率は100倍見たいだな銅貨100枚で銀貨1枚って感じだ
ちなみに白金貨は普段は使わないらしい、よほどの大商人の取引や国家間とかで使うみたいだ
ついでに聞いてみたらだいたいの成人の一人暮らしだと銀貨7枚〜9枚で過ごせるらしい
贅沢してたらその限りではないって言われたけどな
つまり一人暮らしの必要経費の3割前後をご飯作るだけでくれるのか、え?めっちゃ良くね?
「なるほど、何となく分かったわありがと」
「こんな基本的な事も知らないとかトミタケはホントに何処から来たのか」
「兄貴なんかすごい遠いとこから来たらしいぜ」
「そうか、まぁ過ごしてたら後はわかると思うが犯罪だけはするなよ」
「イヤしねーよ」
「「全裸男に言われても説得力がない!」」
ですねよね、はい
なんだろう釈然としない