4話 そっち系の人ですか?
女神とのやり取りからおよそ20分後
「結果が出たぞ」
おっさん来た!何だろうおっさんがナイスガイに見える
「どうした、そんな捨てられた動物みたいな目をして」
「い、イエナンデモナイデス」
「ならいいが、とりあえず報告だ監視付きで1ヶ月の仮釈放で決まった」
良かったぁ異世界にきてすぐにバットエンドじゃなくて
「んで、こいつを着けろ」
と言われて渡されたのは変な石の付いた腕輪?みたいなものだった
「これは?」
「追尾の腕輪ってやつだ」
説明を聞くとこの街から一定以上離れると電流が流れるらしい、あと大体の居場所が分かる代物みたいだ
え?何それ怖いんだけど、着けなきゃダメ?ダメですよね…
「でだ、お前アテはあるのか?」
「………ない」
「だろうな、もし俺がそのマント返せって言っ…鬼を見るような目をやめろ例えだろ例え」
本気でまたタオル1枚で放り出されるのかと思ってしまった
「1つ聞いていいでしょうか」
「なんだ、言ってみろ」
「もしこのまま外に出たらどうなりますか?」
「間違いなく常習犯として投獄数年か悪ければ処刑だな、奴隷になる場合もあるがな」
詰んだすぐに死なないって死期を少し伸ばされただけ?
やっばりあの女神は駄めが…いえナンデモナイデス
「まるで死人のような顔をするな、何もなく話す訳が無いだろう」
何も訳もなく話さない…つまりおっさんの相手になるならってことか?
もしかしてこのおっさんそういう趣味の…
「決してそういう趣味の人間じゃない事だけは間違いないぞ」
まだ何も言ってないのに!もしかして心が読めるか!
「決して読心スキルなんぞ持ってないからな」
じゃぁなんでた!何故なんだ!
「お前はもっと顔を隠す事を覚えろ、分かりやす過ぎるぞ」
「まじで?」
「あぁ本当に分かりやすいぞ」
どうやら顔に出過ぎたらしい、これでもポーカーフェイスには自信があるのだが
「まぁいい本題に戻るぞ、服も無い、対して能力もなさそう、そしてお金も無さそうなお前に提案だ」
「俺ってそんなにヤバそうに見えます」
「裸で街中にいて、こんなにチョロっこいならそう思うぞ」
あ、うん、そうですよね
「とりあえずの借り住まいとして俺の家で住んでみないか?」
やっぱりそっちの人ですか
いや、でも家があるのは助かるけど貞操が…
くっ!悩みどころが!
「何か勘違いしてるようだが、あくまで貸すだけだお金は取るぞ後で稼いで返してくれればいい」
あ、何かすんません
もしかしてこのおっさん良い人なのか?
まぁうじうじ悩んでても仕方無いか
「お願いしても良いですか?」