隣の魔法使い
読んでくれる人がいるだけでも励みになります!
「【火炎球】!出たぁ!【氷柱】!出ねぇ!ヴォォイ」
後日、俺はカムイ指導の元修行を始めていた。
だが、まぁ、わかってたよ。
すげぇ難しい。詠唱は無いらしいが、鮮明に想像して撃つというのはとても難しかった。
【火炎球】に関しては先日カムイに撃ち込まれたおかげで鮮明に想像できたなぁ。(遠い目)
【氷柱】などは一度も見たことがなかったので、カムイに行使してもらって俺が撃つ、という繰り返しだった。
「お主、飲み込みが速いな。火炎球1発撃ち込まれただけでよくできるものよのお。」
カムイは感心半分呆れ半分で教えてくれた。
まぁ俺魔法すごい使ってみたかったからね!
夢への努力はおこたりませんぜ。
修行していてわかった事だが、カムイは攻撃魔法があまり得意では無いらしい。回復魔法を重点的に覚えているらしく、後者の方がかなり詳しかった。
ふと思った。カムイって俺と同じくらいなのに何故そんなに魔法とか覚えてんだ?
というわけで!突撃!隣のマホウツカイ!過去について聞いていきましょう!
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突撃したにもかかわらず、カムイは意外とすぐに話してくれた。
カムイは8歳の頃にここへ呼び出されたらしい。俺同様、森で迷っていたところを、今は亡き師匠に助けられたと。
師匠は魔法にとても詳しかったらしく、カムイに魔法の全てを叩き込んで力尽きたそうだ。
人生楽しかったろうな大師匠。
因みに少し変わった口調なのは師匠譲りらしい。おい大師匠。
俺を助けたときも、師匠へのお返し?見たいな思いもあったと。
しかし、誠のことは信用しているからな、と言われてしまった。
ちょっと照れ臭そうに笑ってるところが可愛かった。
「いつまでも付いていきます姉御ぉ!」
「誰が姉御じゃぁい!?」
耳が赤くなっていた。
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修行を終えて、俺は一人であるところに来ていた。
カムイの師匠の墓。俺は他の親族の墓へ行ったことが無いため、お祈りの仕方はいまいちわからなかったが、墓が和風だったので、とりあえず花を供えてお祈りしておいた。
(カムイと出会わせてくださったこと、感謝します…)
しかし…墓、風化してるなぁ…
まるで数百年くらい経ってるような…?
気のせいだろうか?まぁいいや、はよ帰ろ。
そろそろ話を動かさなきゃいけんなぁ
頑張るけぇよろしくなぁ
どこの方言だっけ