う ば わ れ た?
サブタイトルが少しホラーじみてますけど気にしないでね。
能力を奪われた?マジかよ?えぇ〜………。まぁ今更後悔してもしゃーないんだけどね。ポジティブ思考ポジティブ思考!
「最近能力を奪う魔導具が流行っているとは聞いていたがな…、まさかお主がもう引っかかっているとは…。因みにお主が持っていた能力は【合成魔法】じゃな。どうやら魔法同士を組み合わせて使える画期的な能力だったようじゃが…。」
犯人絶対殺すマン。
いやだってさぁ!何その能力?憧れそのものじゃん!うわぁぁぁしくじったぁぁ!
そういやあの2人組、高く売れるだの何だの!そういうことかよ!
なんか異界に来てから不幸に見舞われるわ…何してるんすか神さまぁ!?
「まぁこんな夢のある能力…チートやら無双やらできたろうに…ご愁傷さまじゃな。愚痴でもあるなら聞いてやるぞ?」
めっちゃ同情されるやん。なんか悲しくなってきたよぉ!?
おうおう!こうなったら今までに溜まりまくった愚痴を吐き出して、うんざりさせてやるよ!
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気がついたらカムイに慰められてた。辛かったんじゃな、と肩を叩かれた。俺は挙句泣いてしまった。八つ当たりのつもりで愚痴を吐き出したのに…慰められるとは、ははっ…我ながら情けないな…。
愚痴を吐き出し、スッキリしたので、借り部屋の一部で横になってこっそり泣いていたら、カムイが突然部屋に入ってきた。
「お主…、この世界に身寄りがおらんのじゃろ?そこでじゃ!しばらくここに居らんか?わらわ自身あまり人とは関わらんかったからな、少し人恋しいのもある…あるが!この世界は色々とややこしいでの、魔力も無尽蔵にあるんじゃ、魔法の1つや2つ、余裕で覚えれるぞ?あの憎き卑劣な能力奪い共に復讐できるかもしれんぞ!?」
なんか能力奪われた俺よりキレてね?そりゃぁ卑劣だとは思うが…。
ていうか、ここまでお世話してもらってこの上教えてもらえるなんてなぁ…なんか申し訳ないな。
「こんなに貰っちゃってその上教えてもらうのは申し訳ないんすけど…?」
するとカムイはフフンと鼻をならした。
「そう言うと思って代替策は用意しておるわ!これならどうじゃ!?わらわを師匠としてお主には弟子として入ってもらう。ノルマとして家事を手伝う!これでどうじゃ!?割と家事が回らんくて困っとるんじゃ。」
ノルマ…ねぇ…割と甘すぎやしないか?まぁこっちは可愛い子に色々と教えてもらえるんだから願ったり叶ったりかな?
「わかりました!よろしくお願いしますカムイの姉御!」
「誰が姉御じゃい!?」
火炎球が飛んできて俺の前髪が少し焦げました。(後日談)
カムイ「お主、わらわは何歳かわかるか?」
誠 「えっと…割と幼い感じだし…9歳!」
後日…焼け焦げた匂いが森を覆ったと、森のそばを通った旅人は語った。何かの予兆なのだろうか?
誠は15歳、カムイは「14歳」です。