欲の塊、ゆらぐ魂(アリエス視点)
前述しましたが!
題名は戻しました!
恥ずかしくなったので!
今日は時間があったので、1から見直して、誤字脱字やおかしい分を修正しました!
ストーリーに変わりはないのでご安心くださいませ!
ーガガガガガガガガガッ!ー
『グガァァァァァ!?ガッガァァァァァァ…………………』
濛々とした砂煙の中、ドレイクの断末魔が聞こえてきた。
誰かがウスノロトカゲを倒したんでしょーか?
でも…おかしいですね。
戦っている間に感じていた…なんとも言えない気持ち悪い…気、と言うんでしょうか?その気がしつこく纏わりついてきます…。
ーヒュオォォン!ー
!?
なにか…光る玉のようなものが目の前を凄い勢いで通り過ぎて行きました…。
なんでしょう…あの玉が目の前を通り過ぎたときに物凄い寒気が…。
通り過ぎて行った玉は森へと…まるで逃げ込むように…入っていきます…。
あれは…なぜでしょう…逃がしてはいけない気がする。絶対に滅しろと体が疼いている…?
ユーリや誠たちに何も言わず森に入るのには少し抵抗がありましたが、あの玉の気配を見失いそうだったので、私は急いであの玉を追いかけました。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「てめぇ…なにもんだぁ?」
追いかけていると、光る玉が突然止まり、こちらに声をかけてきました。
えっ、あなた喋れるんですか。
あ、いやいやそうじゃなくて。
「あなたは…誰ですか?ドレイクに巣食っているときから感じていたこの禍々しい感じ…成仏できなかった幽霊というわけでは…無さそうですねぇ…。」
「はん…劣悪風情が…てめぇに知る権利なんざねぇんだ…よぉ!」
と言って、光る玉が光線を放ってきまし…たっ!
あぶなぁ!
か、間一髪で避けれましたよ…。
「ちょっと!危ないじゃないですか!」
「な…俺の攻撃を避けただとぉ!?……………ん?ちょっと待てぇ。その身のこなし覚えがあるぞぉ…………ああああああ!てめぇ、あん時おれを煽りまくっていたクソ野郎じゃねぇかぁぁぁぁ!!!!」
あん時…………ああ!ドレイクとの時!
あれ?私いつ煽ってましたっけ…?
「しらばっくれんじゃねぇよぉ!!!!!クソがぁぁぁぁ!!この【傲慢】さまが直々に嬲ってやらぁぁぁぁぁ!真の姿見せてやるわぁぁぁぁ!!!!」
な、なぜかガチギレされてますね…。うるさいです。
し、しかし…真の姿…?いや…だめ…なにか…マズい気がする…。
「おらぁぁぁぁぁ!!!見やがれぇ!これが俺の真の姿だぁぁぁぁぁぁ!!!」
途端、光る玉が青白く輝き出した。
光が収まると同時に、彼は姿を現した。
包帯姿で、黒い角と…翼を生やした…奴が。
「クックック…何だこいつは…俺の依代にぴったりの心を持ってんじゃねぇか…!予定変更だぁ…てめぇの体を奪って依代にしてやるよぉ!ありがたく思えや劣悪風情がよぉ!」
「な、何を言ってるのですか…?何を言ってるのか…知らないですけど!こ、この体は…この体だけは…渡さないですよっ…!」
アリエスはあの包帯男が姿を現したときから、錯乱状態に陥っていた。
この【傲慢】とやらを見てから、体が動かなくなったのだ。
理由もわからない。しかし、恐怖のようなものが感情を覆い尽くしているのは確かだった。
しかも、アリエスの主武器である槍を構えることもできない…絶体絶命の状況にあった。
「クククッ…お前の体、乗っ取らせてもらうぜぇ…。」
そう言って、【傲慢】はアリエスの頭に手を置き、呪文を唱えた。
呪文はよく聞こえなかったが、少なくともマズい、ということだけはわかった。だが錯乱状態に陥っているアリエスには…どうすることもできなかった。
呪文を唱えられた瞬間、頭になにか…得体のしれないものがアリエスの中に流れ込んできた。
途端、頭に猛烈な痛みが襲ってきた。
「い、いやぁぁぁぁ!う、あ、ぁああぁぁああぁ…ぁ…」
『へぇ…なるほどねぇ…仲間たちの中でも余り活躍できなくて、弱者をいたぶることでしか存在意義を見いだせない、しかも記憶喪失で自身の身元もはっきりしてない、好意を寄せているやつに告白しても結局曖昧にされて、自分は仲間たちに必要とされてないんじゃないか、か。ふぅん。俺様にはおあつらえ向きの依代、不様だなぁ…不様だなぁ!仲間にも必要とされてないもんなぁ!?ドンマイだねぇ!』
「ゃ…ゃめてぇ…、いや…そんなこと…な…い…そんな…はずが………いや…いや…いやぁぁぁぁ…ぁ…ぁ…………」
アリエスはすでに堕ちかけていた。
もう意識などほとんど残っていない。【傲慢】とやらに主導権を奪われつつあった。
「ぉ、ぉぃ!………いた…!見…けたぞ〜!」
声…?ま…さか…
遠くから聞き慣れた声がした。
マズい…今来られたら………だめ!だめ…!
来ちゃダめ…あな…タ達を…きズツケテ…シ…マ……ウ
(もうだめ…です…ごめんなさい………)
アリエスは仲間たちの声を最後に、意識を手放した。
どうでもいい話ですが…
男性陣の感情やら文やらが書きづらいぃ!
カムイとアリエスは何故かスラスラかけるんですけどね…
というわけで、アリエスちゃんが堕ちちゃいましたね〜。実は記憶喪失になっているのも理由があります。後々書いていくつもりです〜