半ば強引な異界への招待
初投稿です〜
「ふっふふ〜ん♪」
柄にもなく俺【雨宮 誠】は高校からの帰り道をスキップしながら帰っていた。
なんと!念願の志望校に合格したのだ!
これで叔父さんたちも楽できるかもなぁ…。
俺はそう思いながらスキップしていた。
物心ついた頃には親はいなかった。叔父さんたち曰く遠い遠いところへ行ったと。今思えば逝ったんだなぁとしみじみ思う。
親がいなかったので俺はずっと叔父さんたち一家と一緒に暮らしてきた。
小さい頃からずっと面倒を見てくれた恩人のような人たちなので、俺はなるべく賢い高校に入ると決めていた。
それが今日で報われるのだ!
家についたぁ…。とりあえずベットに横になろう…。疲れた。
と、思ったのだが、異変は玄関先で起きた。
「なんか目眩が…?うぅ…頭も痛い…?風邪でも引いたのか?なんか意識も朦朧と…し……て」
俺の意識はここで途切れた。
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サァァァ………サァァァ………
木々が風で擦れるような音で俺は朦朧とした意識の中体を起こした。
「いっててて…ここは家?じゃねぇや、病院?にしちゃあやけに自然に溶け込んでる病院だな…?
…………。
いや、ここは森だよな…?森じゃん。森やん。」
森だった。
え?誘拐でもされた?白神山地?富士の樹海?屋久島?
隣を見れば青白く光る花があった。上を見ればデカイキノコが生えてた。下を見れば土があった。
オーウ、ファンタジーネー。
………。
現実逃避はやめよう。
ここまず日本なのか…?
とりあえず携帯で叔父に連絡をとろうとした。圏外。うせやん。
じゃあと大声を張り上げた。誰も来なかったようだ。うせやん。
何故か打ち上げ花火を持っていたので打ち上げた。何故持っていたのかはわからない。
ていうか誰も来ない。
しかしこういう時は下手に動いたら終わりなのだ。
「お先真っ暗お手上げ侍!」
どうするかと唸っていたら、声が聞こえたような気がした。
「なんかこっちの空に火魔法が打ち上がらなかったか?」
「そうか?この森は化物だらけって噂だぜ?誰もいねぇと思うぞ…?」
誰か来ました。打ち上げ花火先輩マジリスペクトっす。