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君だけの理解者になりたい  作者: ラリックマ
彼と彼女の過去……
40/80

彼は彼女を気に掛ける……

「皆さん、テストは明日からですよ。しっかりと今まで習ったところを復習して、明日のテストに挑みましょう!」


 いよいよ明日からテストが始まる……。

 もちろん俺は何の備えもしていない……。

 ワークなんかの提出物には手を付けてないし、もちろん勉強もしていない……。

 幽霊(ゆうれい)部員でほとんど帰宅部状態だが、全くしていない……。

 帰宅部は勉強時間多めにとれるから、頭がよくないとおかしい! なんてこと言う(やから)がいるが、そうじゃない……。

 部活をしている者は、テストの二週間前から部活休みというものがある……。

 普段部活動をしている時間を、勉強に割り当てることが出来るのだ……。

 そしたらいつも部活動をしている連中は、手持(てもち)無沙汰(ぶさた)になるから仕方なく勉強をする……。

 でも帰宅部はそうじゃない……。

 テスト二週間前になっても普段と何も変わらずに過ごしている……。

 まあこんなこと言っても、帰宅部で頭いい奴はいるし、部活してて頭悪い奴もいる……。

 長ったらしい言い訳を心の中でして、俺は帰る準備をする……。


「早くしてくれるかしら? こっちは優太におごらせるために勉強しなくちゃいけないの」

 

 腕を組んで、二の腕を人差し指でトントンとたたいている花がやってきた。

 早くしろといわんばかりにトントンしている……。

 何で人って相手を急かしたりイラついてる時とかに、机とかを人差し指でトントンたたくんだろう……。


「俺にテストの点で勝つつもりなら多分……というか絶対ノー勉でも平気だと思うぞ……」

 

 多分俺が勉強しても、ノー勉の花に負ける自信がある……。

 花は口角を上げてニヤっと笑うと。


「そんなの当り前じゃない。でも私はただ勝ちたいんじゃないの……。完膚(かんぷ)なきまでに叩き潰したいの……」


 そんな笑顔で言われても……。

 てか叩き潰すってなんか怖いよ……。

 できれば物理的に叩き潰すのは勘弁(かんべん)していただきたい……。

 俺達は教室を施錠(せじょう)して下駄箱に向かう……。

 俺が下駄箱で上履きをロッカーに入れると、花は(かばん)から出したビニール袋の中に上履きを入れた……。


「大変だな……」


「いいのよ別に……。それだけみんなが私に注目してるってことでしょ?」


 思考がポジティブすぎる……。

 神経が図太いとかそんなレベルじゃない……。

 俺達は靴に履き替えて校門を後にする……。

 雑談をしながら帰るが、花は嫌がらせを受けてから少し口数が減った気がする……。

 まあ、もともと多くないのであんまり変わらない気もするが……。

 十分ほどして家の前に着くと、花と別れる……。

 俺は家に着くなり勉強……なんてものはせずに、自室でゲームをする……。  

 しかしそのゲームも集中できない……。

 彼女がこのテストでまた学年一位なんて取ったら、この嫌がらせが悪化してしまうのではないか……。

 そう思っていた……。

 でも彼女が何をされたところで、平然としているのだろう……。

 俺なんかが気にかけなくても、彼女は一人で解決して先に進んでいくのだろう……。


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