彼らの歯車は、ここから狂いだす……
「さあ皆さん! 明日から待ちに待ったゴールデンウィークですよ。それでは次に会うのは一週間後ですが、怪我などないように休日を楽しんでください! それでは号令お願いします」
いよいよ明日からゴールデンウィーク……。
この日をどれだけ待ちわびたことか……。
結局新学期から一週間がたったが、俺は隣の幼馴染意外のクラスメイトと喋ってない……。
もう半ば友達作りは諦めている……。
まあ今更欲しいとも思わないし……。
そして号令がかかると、俺は施錠のために教室で待っている……。
「ねえ、ゴールデンウィークって何か用事あるの?」
俺が教室で待っている間に、花が話しかけてくる……。
「ん? 特にないけど……」
「じゃあ買い物に付き合ってくれないかしら?」
「えぇ……」
俺は露骨にいやな顔をする……。
「何かしら……? もしかして断るの?」
「いやだよ……。外から出たくないし……」
「はぁ……、分かったわ。今のは聞かなかったことにして」
落ち込んだ様子で、花は廊下を歩いていく……。
一日ぐらい付き合ってやればよかったかな……。
いやでも俺の貴重な休日の一日を、花の買い物のために割きたくないしな……。
「…………」
クラスメイト達は、明日からゴールデンウィークだからか、教室でずっと喋っている……。
俺は早く帰りたいので早く出ていってほしいのだが、『早く出てくれ』なんて声をかける勇気は俺にはなかった……。
前は一人でおとなしそうな人だったから言えたが、今はイケイケの俺の苦手な奴らがいるので声をかけられない……。
「…………」
十分ほどしてようやく出ていった……。
教室のカギを閉めて、職員室にいる担任に渡す……。
久しぶりに一人で帰ることに、違和感を覚える……。
なんだかんだで、毎日一緒に登下校するのが当たり前だったので、何か物足りなさを感じる……。
多分ゴールデンウィークが空ければ、また同じような生活が続いていくもんだと思う……。
「花の誘い……。断らない方が良かったかな……」
そんな一人ごとを漏らす。
でも今更行けるなんて言うのは、やっぱり恥ずかしいしな……。
まあ別に、買い物って言っても俺がいなくて困るようなもんじゃないだろ……。
俺は花の誘いを断ったのを気楽に捉え、家に向かった……。




