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君だけの理解者になりたい  作者: ラリックマ
彼女の心境……
23/80

暴言の理由……

「というか、私に友達ができないのはあなたのせいよ」


「えぇ……」


「あなたと話していたら、普通の人とどういう会話をすればいいか分からなくなったのよ!」


「いやいや、流石に俺は悪くねぇだろ……」


「いや、毎回私に暴言を吐かせるあなたが悪いのよ! どうしてそんなにののしられたそうな顔をしているの?」


「いや別にしてねーし!」


 (なか)ば理不尽な理由で俺のせいにされる……。


「あなたのせいで、人と話すときに暴言を通さないと会話できなくなったじゃない。どうしてくれるの?」


「どうしろといわれても……。暴言吐くのをやめればいいんじゃないか?」


「それは無理よ……」


「どうしてだ? 前はそんなに暴言なんて吐いてなかったのに……」


 そう……。

 中学時代の矢木澤は、暴言なんて全く言わなかったし、こんなに偉そうでもなかった……。


「というか、何で私は毎回あなたに暴言を吐いたりしてるのに、平気にしていられるの? 何なの? ドMなの?」


「なわけあるか!」


 俺は断じてそんな性癖になど、目覚めていない……はず。


「まあいいわ、次の競技は私が出るからもう行くわ」


 そうして矢木澤は、『すたすた』と赤組の方へ戻っていった……。

 俺はここにいるか……。

 どうせ戻っても居心地(いごこち)が悪いだけなので、俺は白組の後ろの方で観ることにした。


「次のプログラムは、一学年の学年種目”全員リレー”です」


 次は一年の学年種目か……、って俺一年じゃねぇか!

 矢木澤の奴、わざと教えなかったな……。

 俺はあわてて赤組のところに合流する。


「はぁはぁ……」


 走ってきたので、だいぶ疲れた……。

 合流したところには、先に来ていた矢木澤が、腕を組んで待っていた。


「あら、これから走るというのに何でそんなに疲れてるのかしら?」


 コイツ……。

 さっきコイツが、次は一年の学年種目だということを教えてくれれば、俺はこんなに疲れる必要もなかったのに……。


「お前なぁ……」


「まあどうせ、あなたは走らないのだからいいじゃない」


 そういえばそうだった……。

 予行練習では、走順が一番の奴しか走らなくていいんだった……。


「お前は何走目なんだ?」


「私? 私は14走よ」


 14?  

 コイツのことだから、アンカーかと思ったが、意外と普通の所なんだな……。


「あなたは?」


「俺? 俺は8走だけど」


「ずいぶんと中途半端ね……」


 それお前に言われる!?

 なんて思ったが、疲れて言い返す気にもならなかった。

 

「偶数の方はこっちに並んでください」


 体育祭実行委員に案内されて、俺達は番号の場所に並ぶ。

 合図を出す先生が前に出てきて。


「よーい……」


 といって、ピストルを上にかかげる。


「パン!」


 銃声とともに、一走者目の奴が走り出した。

 俺たちの組が、一番早くゴールテープを切ると……。


「パンパン」


 と、銃声が二回鳴らされた……。

 一瞬でリレーが終わり、俺達は退場していく……。

 残るは綱引きだけになった俺は、早く家に帰りたかった……。



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