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一番最初に作るもの:世界観

 世界観を作るには。


 まず、小説の土台となる世界観の作り方を解説しよう。

 して、世界観とはどうやって作るか、どこまで作ればいいのか、それがわからない人の為に、最も簡単な方法を伝授する。


 その簡単な方法とは、単語を二つか三つ、組み合わせて骨組みを作る事にある。

 その後、組み合わせた単語から連想ゲームを開始して、世界観を産み出す事だ。


 例えばだ、ジャンルはハイファンタジーがいいと思ったならば、適当に組み合わせてみよう。辞書を開くだけでもよい。

 これだけではわからないと思うので、例題を出そう。


 飛行機×虫。


 さて、これを骨組みにして、世界観を考えてみよう。


 そうだなぁ。

 まず、飛行機、ハイファンタジーで飛行機。

 となると、私には二つの選択肢が産まれた事になる。

 ファイナルファンタジーのように、木造の帆船が空を飛んでいる世界か、それとも私の大好きなレシプロ戦闘機がどこぞの遺跡から掘り出されている世界でもよい、今回は全力で趣味に走って、レシプロ戦闘機にしようかな。


 次に虫。

 虫、昆虫、足が多い。

 うん、気持ち悪い、コイツは敵だな!! 虫取り少年とか、私のピカチュウで無双してやる。

 と言う訳で、敵にしよう。人類に敵対する、巨大な昆虫、なんでも食べる上に強靭な体と強い繁殖能力を持っている昆虫がいい。



 さて、ここまでで決まったのは、レシプロ戦闘機があって、巨大昆虫が人間の敵として存在する世界と言う事だけである。


 じゃあ、ここから世界観を連想してみよう。

 飛行機があって、虫が蠢いている世界と言う事は、人間の生存圏は限りなく小さい事が伺える。

 限りなく小さい、と、言う事は未探索の荒野が多く、人類はその小さな生存圏に集まって生活しているのだろう。


 つまりは都市国家だ。防壁と航空機に守られた都市国家だ。

 都市国家と言えば交易だが、交易の概念も、あるにはあるだろうが、活発な訳ではないだろうな。デカい昆虫が襲ってくると言う設定があるからこそ、地上を行くのは自殺行為に他ならない。

 では、どうするか。


 そうだなぁ。

 都市国家は沿岸部と川沿いに集中している事にしよう。

 こうすれば木造船で交易だって可能だし、川沿いならば航法だって必要ない、川を辿ればええねん。

 人類は水から逃げられないんだね、仕方ないね。


 と、なるとだ。

 とりあえず人類が生きていける設定は整った事になる。

 海沿い、川沿いで交易しつつ、都市の周りで農業を営みつつ縮こまって暮らしている世界観が産まれた訳だ。


 とは言っても、生きていける地盤が整っただけで、このままでは虫に蹂躙されるだけの家畜が人類と定義されてしまうだろう。

 なので、虫に対抗する牙でも考えようか。


 とりあえずレシプロ飛行機があるのならば、もう爆撃機とか、戦闘機とか出しちゃえばいいのである。

 で、その飛行機乗りはどんな職種なのかを考えよう。


 二つの選択肢がある。

 国家に所属する飛行機乗りか、それとも自由にやっている傭兵飛行機乗りかだ。


 そうだなぁ。

 面倒臭いしもう二つとも採用しちゃおう。

 国家に所属する飛行機乗りをセンチネル、衛士と呼称して、自由に空を駆ける飛行機乗りをドラグーンと呼称しようか。


 おや、こうしたらもう一つ設定が生えてきた。

 交易船の護衛をする飛行機乗りはドラグーンが多く、都市防衛戦で飛んでくる飛行機乗りはセンチネルになるだろう。

 多分、そう言った職業が発生した事を受けて、自然に分業が進んだんだろうと、仮定できる。


 元々はセンチネルしかいなかったが、護衛で飛んだ先の都市国家でのやりとりが煩わしく、その煩わしい行為を無くす為、国家間を自由に行き来出来るセンチネルが、いつの間にかドラグーンと呼称されるようになって、いつの間にか傭兵稼業になっていた。

 そんな理由でもいい。


 となるとだ、防衛志向のセンチネルと攻撃志向のドラグーンとわけることもできなくはない、この辺りはのちのこじつけでいいだろう。



 では、完成した世界観を統括しよう。


 人類は都市国家に集まって、営む。

 それでも、虫は集まってきており、それらに対抗する為、遺跡から掘り出される飛行機に乗る兵士が必要になった。

 彼らは、都市を守る事に主眼を置いたセンチネルと、商船の守護に主眼を置いたドラグーンに分けられる。

 どちらも人の営みを守ると言う部分では一致している。

 つまりは、センチネルには爆撃機乗りが多く、ドラグーンには戦闘機乗りが多い。

 都市の危機ともなれば、どこからともなくドラグーンの戦闘機乗りが飛んできて、空を飛ぶ虫を撃墜し、航空優勢が確保されれば、センチネルの爆撃機が地上を進軍する虫たちを吹き飛ばす。

 そんなやりとりが完成されている。

 ピンチにさらりと現れるセンチネルとドラグーンはヒーローのような扱いを受けている事は間違いない。



 これで屋台骨は完成である。

 さて、結構適当に考えた割には、しっかりと世界設定が出来たのが、なんとなくわかるだろう。

 基本的に、○○+××=世界観。を作ったのならば、人がどこに住んでいて、どんな社会で、どうやって生活をしているか。を考えればよい。

 世界観作りに大事なのは、これは必要だよなぁと言う、自分を納得させる言い訳である。


 他にも設定しなくてはならない事は多いが、別ページで描こうと思う。

 さて、作者になりたい貴方は、ここにどんな登場人物を出すのか考えなくてはならない。


 センチネルの若い兵士でもいい。

 ドラグーンの引退を考えているベテランでもいい。

 それか、飛行機乗りに憧れる街の少年でもいい。


 世界観の屋台骨をしっかり描けば、それにあった登場人物は勝手に出現するので、それから主人公を選ぶとよい。



 では、次のページは設定の深め方を描こう。

 小説を作っている中では、最も楽しいと言っても過言じゃないぞ。

 投稿されるまで、しばし待ってほしい。ではでは。

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