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掌編集  作者: 叶 こうえ
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ミツバチの恋

 ちょっくら広い道を優雅に飛んでみようと、ミツバチのメイは巣から出て、周りを見渡した。

 そこに、蜂蜜色の髪の少年が歩いてくるのが見え、美味しそうだと思ったメイは、知らず知らずのうちに少年に近づいていた。

 メイが少年の頭の上を旋回すると、少年は自分が蜂に襲われているのだと思い、怖くなってやみくもに腕を振り回した。

 それに驚いたメイは、刺すつもりがなかったのに、少年の手の甲に針を押し付けてしまった。

 すると突然少年は震え、そのまま倒れてしまった。メイは人間を刺したことがなかったので、どうすればいいのか分からずおろおろするばかり。

 その時ちょうど通りかかった大人の人間が救急車を呼んでくれ、少年はなんとか助かった。

 でもメイは、少年の苦しんでいる顔を忘れる事ができず、申し訳ない気持ちで一杯になっていた。

 罪滅ぼしをしたいと思ったメイは、少年がメイ以外の蜂に襲われる事がないよう、通学路を歩く少年を後からこっそり見守る事にした。

 数日後、メイがいつものように少年の後をゆっくりと飛んでいると、大きなクマンバチがメイの横を通り過ぎ、少年の頭に向かって飛んでゆくのが見えた。

 メイは慌ててクマンバチの後を追い、自分よりも大きな体のクマンバチにがむしゃらになって突進した。

 クマンバチにとって、メイの攻撃は痛くも痒くもなかったが、やられたらやり返すという信条があった。

 メイはクマンバチの反撃にあっけなく倒れ、地面へと落ちていった。

 クマンバチはまた少年を追おうと思ったが、少年はすでに小学校の中へと入ってしまっていた。

 帰り道の途中、少年は地面に蜂の死骸があるのを見つけた。

 少年は忌々しいものを見てしまったと顔をしかめ、その小さい蜂を力を込めて踏み潰し、靴底にこびりついた死骸の破片を地面にこすり付けて綺麗に落とした。

 それから少年は、二度と蜂に襲われる事はなかったが、死ぬまで「ブーン」という耳鳴りに悩まされる事となった。

 病院へ行っても原因が不明だった。

ミツバチは一回刺したら死ぬそうで。

話破たんしてます。すみません。

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