その2
翌日、朝起きてみると主に足と肩が筋肉痛になっていた。登校するにも一苦労しそうだ。
昨日道を間違えてしまったのもあって、覚え直すためにもう1日だけ絵里奈に一緒に登校してもらうよう頼んでみよう。
もっとも、今日はいつもより1時間半も早く起きれたが。
中学生の時から、いつも遅刻ギリギリの俺とは違いエリナは登校が早い。今日、7時半には家を出るということを昨日いっていた。
彼女にメールで一緒に登校して欲しいという旨を伝えると、大体6時半くらいに良いとの返事が来た。
遅れてはまずいので、すぐにベットから出て、顔洗い、食事、歯磨き、着替えをすぐに終わらすと、家を出る予定の時間の7時20分までまだ時間があったからたまたまリビングでついていたニュースをボーっと見ていた。
最新のファッションから通り魔殺人、特に気になったニュースといえば、この地域で失踪事件があったということくらいだった。
ニュースを見終わるともういい時間だったので、エリナとの集合場所に出発した。
「いってきまーす」
「弁当箱忘れてるわよー」 危ない危ない。
エリナと合流し、通学路を覚えながら学校に向かう。
「だからきのう言ったじゃない、通学路大丈夫? って」
これは昨日帰りに起きたことをエリナに話した後の彼女の反応である。
「覚えたつもりだったんだけど…」
「だから、一緒に登校してあげるって言ったのに」
「え、そうだったっけ」
「あ、えっと…」何故か顔真っ赤。
「あ!そいえばエリナは入る部活決めた? やっぱソフト? 」
そう聞くと、エリナは決まりの悪そうな顔して、
「あ、えっと、うん、その予定」「カズヤは決めたのー? 」
「いや〜、これからだね〜」
俺は中学校では部活動はやっていなかったので、まだどこに入るか決めていないが運動は苦手なので文化部を一通り回るつもりだ。
「1ヶ月以内にどっかの部活入らないと行けないんだから仮入部もちゃんと入りなさいよーテキトウに選んで後で後悔しないようにね」
「大丈夫だって、仮入部って明日からだっけ?」
「もうやってるとこはやってるんじゃない? 」
そのあとエリナから文化部について一通り聞いた、運動部なのによく知ってるなあ。
学校に着き、バックから教科書を出していると一人の男子生徒が声をかけてきた。小学校の時から仲が良かった山下だ。本名は山下蹴。
「おうおう、山田カズヤくんよぉ朝から彼女とラブラブで登校してきやがって」
「エリナはそんなんじゃないよ! 」
「さっさと告っちゃえよば二人とも幸せなのによ」彼はボソボソっとそういうと、続けて
「そいやぁお前は部活どこはいるか決めたんか? 」
「まだかな、山下は? やっぱサッカー? 」
「おう、小学生からやってるしそのつもりだぜ、カズヤはどこ入んだ? お前中学でも何も入って無かっただろ」
「そうなんだよー今悩み中」
「話は変わるけどよカズヤ、頼んだ小説って」
「ああ!スッカリ忘れてた!<ネクラロリコン>って本だったよね? 」
昨日の夜そんな感じのメールが来たような気がする。寝ぼけて読んでないけど。
「ん? 、多分そんな感じのタイトルだったような気がするぜ」
「明日はちゃんと持ってくるよ」
「まあ焦らんでもいいって」
その時、学校のチャイムが鳴り、それが鳴り終わるとほぼ同時に担任の先生が教室に入ってきた。
もう少しだけグダる予定ですご容赦下さい。
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