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短編・その他

メリーさんのぱぁふぇくとお料理教室

作者: 山科碧葵

「わたしメリーさん……今あなたの後ろにいるの……」



「そいつは助かった! メリーさんとか言うやつ、背後からの俺への攻撃を

これで守ってくれ」

 男はメリーさんに火縄銃(ひなわじゅう)鉄板(てっぱん)を渡した。



「ちょっと! 今時(いまどき)火縄銃とか何よ! それにね、こんな(うす)い鉄板で銃撃(じゅうげき)

防げると思ってんの? バカじゃない!」

 男は一時も振り返らず、

「さっきもんじゃ焼きを喰った時に使ったんだ。心配無い、お前なら大丈夫

だ!」



「はぁ!? もんじゃ焼き? そこはお好み焼きでしょ? 中はふっくら外

はパリッとしてて、豚肉とか……そうね卵とかチーズなんかを入れるのも良

いわ。お金が無いときはもやしを入れるなんてのも最高よ!」

 男は前方からの銃撃を防ぎながら、

「メリーさんとか言うやつ……お前、生まれ大阪か?」



「はっ! だから関東人は……大阪じゃ無くてもお好み焼きはポピュラーな

お昼ご飯よ! 残念……私は生まれ広島だわ」

 男は飛んできた手榴弾(しゅりゅうだん)を盾で弾き飛ばし、

「だがよぉ……広島風ってのは焼きそばが入ってるんじゃ無かったか?」



「……………」

「う……うるさいわね! とにかくお好み焼きは最高なのよ。あんたみたい

に戦場でもんじゃ焼き食べてるような人、考えられないわ!」

 男は辺りに敵兵がいなくなったことを確認し、後ろを振り返った。



「俺はあんたのお好み焼きを食いたい。毎日、死ぬまでだ」

 メリーさんは立ち止まり、

「え? それって……」



 男はメリーさんの手を握り、

「毎日君のお好み焼きが食べたい。――この戦争が終わったら結婚してくれ」



 メリーさんは顔を赤らめ下を向き、照れくさそうに、

「しょうがないわね……あんたはわたしがいなくちゃ駄目な人なんだから……」



「ハーイ、カットォ!」

 嬉しそうに立ち上がった監督の声が聞こえたと同時に、撮影陣(さつえいじん)から盛大な

拍手が聞こえてきた。



 戦場のメリー・ラブ。 近年公開決定!





 ……かもしれない。

前作とオチかぶったかも…… 戦場のメリー……

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― 新着の感想 ―
[一言] おもしろい…! お好み焼き大好きだー!
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