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8「剣呑」9「創世」10「自決」

つまらない話ばかりになります。すごく短いのでワンクッションとしてお考えください。

1 六票 2 七票 3 六票 4 六票 5 六票 6 七票 7 六票 8 六票 9 九票 10 六票 11 九票 12 九票



この時間は、猛烈な睡魔が襲った。

頬杖をついて、半分以上寝かけていただろう。

9は爆睡していた。

俺は半分くらいの話しか聞けてないかもしれない。


11だった。





11「皆も疲れただろう。残りの3時間、まだ長い。この時間だけ、つまらない話をさせてくれ。話半分と思ってくれて構わない。時間を持て余す人がいたら耳を傾けてくれ」



11「文字について」





11「今回のゲームで、9は文字として残るのが大事だと言っていた」


11「言葉がイメージとして先行する世の中で、文字の良さを謳っていた」


11「たまたまかもしれないが」




11「人と他の動物との決定的な違い」



11「バベルの塔と言う昔話がある」



11「その時まで、共通の言葉を使えていた人々が、、神様の顔をひと目見ようと、天まで届く塔を造ろうとした」


11「言葉が通じる分、作業も滞りなく進んだのだろう」


11「その行為に、神は恐れと嘆きを抱き、人々の言葉を分別した」


11「そして人々は散り散りになり、国に分かれた」


11「大まかな概要だ。要は人々は共通の言葉を喋れなくなったと言うこと」




11「ここまでは他の生き物と何ら変わりない」


11「私たちが異国語を使えなく、他国の人間と喋れないように」


11「ほとんどの動物達は動物達同士で会話は出来ない」



11「だが、コミュニケーションは出来るから必要がない」



11「そこで、文字だ」


11「頭で考えることは無限に出来る。それを全て留めておくのは不可能」


11「そして人は記号を発見し、文字になり、今も使っている」


11「言葉は嘘を突くが、文字が嘘を言うことはそうそう無い」


11「数字に至っては、1は2に遠く及ばない、そんなルールが往々と絶対的に存在する」



11「知ってか知らずか、そんな強い力を求めて人は他の動物に無い固有の能力を手に入れた」



11「今回のゲームは、勝者を決める闘い」



11「強者では決してない、その意味を履き違え続けていたら、おのずと結果は見えていたかもしれない」






11「人は有能に思えるが、そればかりではない」


11「人は危険過ぎる生き物だ」


11「感情が強過ぎる生き物」



11「ただ食べて寝て暮らすことで満たされない唯一の生き物」



11「このゲームは、そんな愚かにも思える人間達のいいものさしになりそうだ」




11「喋り過ぎたな。時間も迫っている。寝ているものは起きてくれ」





投票を終えた。



8「創世」


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本当にありがとう。

12の彼が言っていたことは本当です。


創始者は私。


11の方が言っている、ものさしなんて大層なものではないが。


人と言うものを見たかった。


実際に行動をしたのは12の彼だが、


ルールを作ったのは彼ではない。


情報


金銭


その他諸々について一切の不利益を被らない保証を全面的に約束しよう。






私はこれから旅立つ人間を多く見て来た。


その瞬間の姿は様々だった。


幾許の時をいかに過ごしてきたかが分かる時。


しかし、


例外もあった。


物心がやっと着いた小さい子は、


その瞬間に満面の笑みを見せ、


さよならをした。


何かが分からなくなった。


だから少しの時間を皆に付き合ってもらった。


本当にありがとう。








左隣から聞こえてくる言葉は、


意味が分からなかった。


小さい頃を思い出した。


あの時は何もかもが楽しかったし、


よく泣いていた。


今は?


俺は。


今にいっそさよならを告げられるくらいのほうが、

気持ちよさを感じた。

時間にただ生かされていたんだ。



無垢なままが良かった。


もう生きる世界が違ってしまったんだ。


さよならも言えないまま。

生きていい世界を失ってしまった。


気付かずにいたほうが良かったんだろうけど、


悲しいくらい、歳月を重ねるうちに、

頭は利口になってしまっている。


みんなが変わっていってしまったのか、


自分だけが変わってしまったのか。


俺は。


俺は。



9「自決」

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自分がただただ厭になった。腐心者め。

何度も思ってきたことだが、今日のこの瞬間が、

一番だ。


この瞬間こそが、

致死量に値した。


ここまで数十年と生きてきて、

誰彼に影響を受けて、正されてきた。


今日もだ。


だが、

誰に影響を残して、正すことが出来た?


頼りきりの人生。

頼られる事が嬉しいのかさえ分からずじまい。


どうでもいいつまらない存在。


つまらない表現ばかりを連ねようと思った。


それこそが、自分が生きてはいけない理由になるんだから。



人として在りたい?


なぁなぁと他の生命を奪っていないと生きていられない、

ただ生き永らえる存在のこの俺が、

そんな事を考える権利も義務も無い。


答えは明白だろ?

明るくてまっシロい答えが。



このままこの世界に居続けると、他の人にまで影響を及ぼす。

立つ鳥後を残さずって言う言葉がある。


最低限のルールを守ることが、

転生を迎えるに当たっての道徳ってやつだろ?


今のことを考えていない時点で、

生きたくとも生きれなかった人に空の上で、殺される。

だけどこういう考えを述べればきっと納得してもらえる。




社会の歯車になったフリしてただけだ。

小さい小さい車輪の部品、見えないくらいのどうでもいい部品。

実はあっても無くてもどっちでも良かったんだね。

誰かが企んだ確信的犯行ってやつ。


明日無くなるかもしれない命が、

今日無くなってしまってはいけないなんておかしいだろ?


どうやらこのゲームとやらは、

良い事を分からさせてくれたようだ。

とってもとっても良い事を。





絶対に

6だけには票を入れないで下さい


もうどこにも帰る場所はない


はじめからありませんでした


だからここを死に場所として選びました




10「真実」



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