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第二章『聖王』
聖王、それは聖なる神々の恩恵を受けた王のこと。
しかし聖王になれる者は万に一人の確率なのだが、このフラムベルク国はできてから今まで聖王がずっと続いている。
ーフラムベルク国ー
二人の詩詠いは馬で走って約30分で国に着いた。
そして、さらに数分たつと、二人の目の前に城が見えた。
フラムベルク国の国王が住む、セブンス・ラルバルト城が……
「よく来てくれた、歓迎するよ。古き時より生きし詩詠いよ。」
聖王クロノウェル・ラズバートは二人に歓迎の言葉を述べた。
「ちょっと、私達はまだ十代ですよ~。」
少女はおどけて言った。
「おや、おかしいですね…私からみたらあなた達は、長く生きているように見えるのですが?」
聖王は不思議そうに二人を見ると、少年はため息をついた。
「すまない。聖王殿の言うとおりです。我らは呪いによって、かなり長い間仲間達と生きている。」
「なるほど…それで、君達は呪いを解くために来たんだね。」
「それが、違うんだよね~」
少女の言葉に聖王は驚いた。
「では…いったい何のために……」
聖王の言葉に少年が応えた。