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級友たちとの交流。

「――あれぇ? オスカー様、早いんだ。あ……アリアンヌ様もいたんだ」


 清楚な長袖のワンピースを纏ったブリジット嬢。いつもの口ぶり、いつもの態度、いつも通りの彼女の姿が。


「……」


 ブリジット嬢は黙ったまま、私を見ていた。すぐに視線は外されてしまったけれど。私には用がないと言わんばかりに。


「ほらぁ、みんなも早く早くー」


 ブリジット嬢は我先にと駆けだしたのでしょう。一緒に来た方々も遅れてやってきます。


「おはよう、オスカー様っ」

「ブリジット……」

「えへへ、オスカー様かっこいい。今日、デート日和だね? 私、もっと進展したいなぁ」

「……」


 ブリジット嬢は明るく話しかけています。オスカー殿がどれだけ沈んだ表情でいようとでした。


「オスカー様? ――腕、組んでほしいな? だって、私からじゃ出来ないし……」


 体は触れ合わないまでも、かなり距離は近しいものだった。ブリジット嬢はその距離のまま、甘くねだっていた。


「ブリジット、それはちょっと。みんなで遊びにきたんだし……ごめん」


 ブリジット嬢を傷つけないように心がけながら、断ったようです。


「もう、かわいいんだから。照れちゃって」


 余裕があるのか、ブリジット嬢はくすくす笑っていました。そうなのかもしれません。傍目から見たら照れ隠しともとれる動きとであると。


「ごめーん、ぎりぎりだったー!」

「ううん、いいよ。あらら、焦らないで? 危ないから」


 慌てて駆け寄ってくる少女を、ブリジット嬢は心配していました。これで全員は揃いました。

 皆様は思い思いに目的の場所を巡っています。楽しみにしていたのは、私に限らず。楽しみたい、そうは思ってはいるのですが。


「……」


 学友たちとの交遊だと思ってくれたようですが……私は注目されたまま。珍しいのもあるようですから。だから――これ以上、軽率に動いてはいけない、隙を見せてはいけないと。


「ねえねえ。前に品切れになったスイーツ、どうしてもリベンジしたいの。ほら、オスカー様も一緒に行こ?」


 ブリジット嬢を中心に彼らは目的の店へと向かっていきました。


「……そう、良い機会ですもの」


 店を巡るなんて、次いつ訪れられることか。道中お見かけしたら、声をかければいい。そうして一日を過ごせば良いのだと、この時の私は思っていました――。



 なんということでしょう。


「――そうそう、推し冒険者なの。その人、あの若さにしてトップランカーなんだよ」

「まあ、そうでしたの。只者ではありませんわね。それで――」


 私は婦人達と話が盛り上がっておりました。彼女達とは冒険者ギルドの出張店でばったり会いました。お互い、通じるところがあったのでしょう。喫茶スペースにて、私達は意気投合するに至ったのです。

 机にあるのは、冒険者たちのグッズです。彼女達が購入したものです。こう、見ていると私まで購買欲に駆られそうですわ。


 彼女達もそうですし、皆様全般に言えること。私と普通に話してくださいます。おかげでとても有意義な時間を過ごせたのです。



 これもオスカー殿がきっかけをくださったから。帰る時間はもうじきではありますが、実りのある一日だったと思えたのでした。



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