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分身の術

 舞のお目当ては、お城ではなく「NINJA館」だった。ここは、小田原の「風魔忍者」をモチーフにした体験型の施設で、舞は人気漫画で風魔忍者のことを知り、一度来てみたかったのだそう。

 来場者はミニシアターで風魔忍者としての指令を受け、水の上を歩く忍術体験や、隠し扉のある「からくり屋敷」に挑む。はじめは子供向けの施設かなとタカをくくっていたけど、結構おもしろい。

 エアー手裏剣を投げて敵を倒すゾーンでは、二人とも本気になって投げ続け、ラスボスをやっつけた時は、スタッフのお兄さんまで巻き込んでハイタッチした。でも腕がだるい。大人になってこんなに腕を振り回したのは初めて。


 外に出ると、風魔忍者の顔出しパネルがあり、通りがかりの家族連れにスマホを渡して撮ってもらった。

 撮ってくれたお父さんがスマホを返しながら尋ねる。「お二人そっくりですねえ! 双子さんですか?」


 私は舞の反応をうかがった。


 「NINJA館で修行して、分身の術を身につけました。」

 と返事し、私を見てニッと笑った。やられた。

 撮ってもらったスマホの写真を拡大して見ても、二人の忍者から顔を出しているのは、どっち舞で、どっち私か、一瞬わからなかった。

 パンダくらげは、画面の中央上に、ちゃっかり写っている。

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