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フルダイブ・テストプレイヤー「勇者に訪れる161の結末」  作者: 虹鳥
仕事、第4週目

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41/69

エンディングリスト No55・No56

非常に苦しかったが結構な時間をかけたエンドは熱くて冷たくて息苦しくて有意義になった…けれど、雪崩によって溶岩に押しつぶされて呼吸困難になるってそんな体験を使うことはあるのだろうか?

まあいいや

交互にエンドをしていたけど、ちょっと予定が変わってしまったがさっきは絶対零度の証を拾ってから灼熱地獄の証を手に入れてた。

今度出すエンドは結果として、メチアツ火山もメチサム氷山も行くことになる

それぞれの証が示した強敵の場所で証を使う

絶対零度の証をメチアツ火山で

灼熱地獄の証をメチサム氷山で

そのエンドを出す、それだったらさっき行った順番の逆で考えたら…………

よし!絶対零度の証を取ってメチアツ火山へ行くことにしよう

それぞれの証をその場所で使うだけでエンドになればいいけど…それと使うタイミングはダイナマイトの時と同じでいいだろう


そうと決まればと家を出て、まずは王城をスルーする

ダイナマイトを入手して洞窟を貫通、引き返したのちにヤスラギ湖から一旦引き返してショキの森のキノコを採取、再びヤスラギ湖に戻ったのちにアイテムショップへ


「いらっしゃいませ!

好きな商品がありましたらあなたのアイテムと交換してください!」


森のキノコを耐火スーツと、ダイナマイトを耐冷スーツと交換して準備完了

再び廃坑を通って行き山へ向かう

いつもだったら夜ぐらいになるころだけど、メチサム氷山にたどり着いた時は…朝だ、ちょっとショキの森に寄った分時間がかかったんだろうか?

取り合えずそのまま登って行くことにしよう、しかし、その前にもう2つ気になることができた


…………

……


メチサム氷山の件の分かれ道にたどり着いた。その後は洞窟方面へ真っすぐ進んで行き、道を見て…

紫の頭をつついてエンディングをもう1回確認してみる

前周も思ったけどある程度の仮説としては、例外はあれどエンディングリストの番号的には場所ごとに固まっている

開いている数と、これから訪れるエンディングを照らし合わせても道の数の方が多い

この先はNo61以降のエンドになるか、もしくはNo60までになるか……なので、新しいエンドの予感があるまでまだ行った事の無い道を行ってみることにした


……

……


えっと…結論としては、これ以上道はなかった

両端の洞のように入ったと思ったら隣の道に出たりとか、気が付いたら山頂方面の雪まつりエンドを迎えそうになったりと、でもこれが分かれば調べるのはこれ以上しなくてもいいだろう

左から4番目の道に行き進んで行くとクリスタルに囲まれている部屋に

ここで絶対零度の証を手に入れた

そのまま引き返したのちに洞窟を出て下山していく


……

……


山を下りて再び登る、今度はメチアツ火山の方面へ

山を下ってすぐに登って…ここがフルダイブゲームじゃなければ高低差とか過剰な運動でぶっ倒れていたかもしれない、更にはスーツを着ていても寒暖差もある

でも、前の周でそのような事は起きなかったしこのままの勢いで行けるだろう


……

……


長い道中を終えてようやく洞窟群の入り口にたどり着く、時間帯は昼

意外と早い…と思ったけど、メチサム氷山でほかの道を見ていたから丸1日経過したんだろう

そのまま洞窟に入って進んで行く

すぐさま、洞群が見えてきた

アッチと変わらないとしたら、念のためにまだ行ったことない穴の方を確認してみるか…

メチサム氷山は右側のほとんどが外れの道だったから、左側の道を見てみることにしよう


……

……


メチサム氷山の外れの道はほとんど流れ作業みたいな感じだったから覚えてなかったけど、多分だいたい同じような道だった、同じように温泉街へ行きそうな道があったし鏡合わせになっているだろう

よし!ここまで確認してみたらもう山頂以外は探索したようなものだと思う

ほとんどあのメチサム氷山もここのメチアツ火山も確認し終えたので、今回のエンディングも目指すことにしよう

……今度のエンドって、何か俺の体に影響がある物だろうか?


念のために紫の頭をつついて絶対零度の証を「使用する」して使う場所を確認してみる

線が伸びたのは右側から1つ隣、指し示す通りそのまま真っすぐ進んで行き…金銀財宝の部屋前にたどり着く、この場所で「使用する」をすればエンディングに入っていくと思われるが、少し問題がある

メッセージウィンドウが正面に開いている間も周囲の時間は動きっぱなしであり、視界制限の最中で逃げ回るのは至難の業、氷の武人と違って始まった瞬間は咆哮で硬直してしまうから操作できない、多分ウィンドウを開いたまま入って行っても、強制的に閉じられてしまうだろう

飛び立っている瞬間を狙うしかない

そう、頭の中で作戦立てて部屋の中に侵入していく


「がぁぁぁぁあああああああああああああああああ!!!!!!」


咆哮が聞こえて、無理に操作をしようとしても紫の頭はつつけない

入り口を塞いで降りて来た瞬間に警戒態勢を取る

飛び立つまで、相手の動きをキチンと確認しなくては

って思っていたらもう飛び立つ構えをした!?

少し驚いてしまったけどこれはちょうどいい!

このまま、火が到達する前に頭をつついてウィンドウを……


って思った瞬間、何が起こったのか分からなかった

腹部と足の方に急速な圧迫感、知っているはずなのに急な事で脳が混乱して分からなかった

周囲を見ると胸の方には牙、横を見れば深紅色で緋色の真っ赤な瞳が目の前にあった

もう一度歯に力を込められて合計2ダメージ、その痛みでようやく状況を理解する

……これ、また食われているじゃねえか!!

飛んだ瞬間にもう食らいつき攻撃をしてきたんだこのドラゴンは!

まずい!剣を持っていないからこのままだと食われ死が確定だ!

でもウィンドウを開いていたはずなのにダメージ受けたからなのか閉じられている!

それとも、うっかり閉じてしまったのか…いやメッセージウィンドウの考察をしている場合じゃねえ!

もう一度モグられて残り体力1、もう考えている場合じゃない!!

紫の頭を余分な回数つついてメニューウィンドウを開いて…………くおおおお!?視界が逆さまだから読みにくいし操作しにくい!

「アイテム」と「チャット」はカタカナ四文字だから間違えそうだけど急いでアイテムをタッチ!

今持っているアイテムは…なんか漢字がいくつも入っているこれを選択!

そのあとは「使用する」は4文字だからそっちをタッチ!

………やったか!?


使用した瞬間、ドラゴンは口を開いたのか急な浮遊感を感じて地面に落ちる

落下したのは何回もあったけど、それでも恐怖感を感じてしまう

食われたんじゃないか?と思って自分の体を見るがちゃんとある…視界の隅にあるHPは残り1

「やったか!?」で本当にやったのは初めてかもしれない


地面に仰向けで落ちて、行ったん立ち上がる

ドラゴンからの攻撃を警戒しながら様子を見る

飛んでいたドラゴンは苦しむように身をよじらせてながら墜落する

地面に落ちたのがトドメになったのか、そのままピクリと動かなくなった

……生き物の動きもこのフルダイブゲームではリアルだから、命の無くなる様子に罪悪感を感じる

討伐エンドもあるし、覚悟の為に目に焼き付けておく

そう思っていると、周囲にある金銀財宝の山が凍り付いて真っ赤な岩の壁の色が薄れていく

白くなったと思ったら水色……この色は見覚えがある、メチサム氷山の壁の色だ


「(って、それってメチアツ火山がメチサム氷山になったってことか!?)」


なんだか久しぶりな気がする独り言筆談でツッコむ

明らかに周囲が寒い雰囲気をしているが耐冷スーツを着ているから寒くない

気が付けば墜落したドラゴンは雪で埋まって凍り付いた金も埋まっていく

この雰囲気は綺麗だ…環境は過酷であっても見てみたい、新しい観光施設に来たようだな…と思っていたらエンディングに入っていく


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

No55「冷たい天弓」


カイザンは財宝の為に念入りな準備をした

それは隣の山の冷たいやつ!絶対零度の証!!!

早速、ドラゴンに使うと一発で即死だ!

しかし、狙っていた金銀財宝も凍り付いて綺麗だね!

勇者は絶望した声も良く響いたよ!ダイヤモンドダストが虹のようだ!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「(欲深さで絶望するな!!

折角綺麗に見ていたのに水を差すんかい!)」


まあでも、そうならないとエンディングにならないからな

ドラゴンを倒した!→よし、魔王も倒そう!

ってなっちゃうから、絶望して勇者が止まらないといけない

そいう言えばガブガブと噛みつかれていたけど、自分の体力などの状況は関係ないらしい

………こっちで天弓、いわば虹としたらアッチはどうなるだろうか?

さっそく試してみるか


家を出た後に王城をスルー、草原の獣道を進んで行って

ダイナマイトを入手、廃坑を貫通させたら引き返してヤスラギ湖からショキの森でキノコを1本

その後ヤスラギ湖アイテムショップに


「いらっしゃいませ!

好きな商品がありましたらあなたのアイテムと交換してください!」


何となく逆にしてダイナマイトで耐火スーツ、森のキノコで耐冷スーツを購入

廃坑を通って行き山へ、小走りで行ったが夜か…


…………

……


今回はメチアツ火山の方へ3つの分かれ道を洞窟方面へ進む、そのあと洞群が見えて来たら右から4番目の道へ行くと、小さな山々の数々の部屋で灼熱地獄の証を手に入れた

洞窟を出て下山していく


……

……


メチアツ火山を下りた後はメチサム氷山へ


……

……


ようやく洞窟群の入り口にたどり着いた、時間帯は同じように昼…洞群の他の部屋の確認をしなかったら多分1日早いであろう、洞窟に入って行き今度は左から2番目を歩いて行く

見えてきたのは氷像の部屋だ

以前ダイナマイトを使った時は出てきた瞬間に使っていた

ドラゴンとは違って最初の咆哮を聞いてもよろめかないからワンターンキルすることはできる

さっき嚙みつかれて危ない状況になったからワンパターンって言われても行かせてもらう


前もって紫の頭をつついてメッセージウィンドウを開いて、灼熱地獄の証を選択したのちに「使用する」

を構えておくそのまま前進していって……


「オオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォオオオオ!!!」


咆哮のゴングと共に氷像が動きだす

もしかすると、今「使用する」をしたらエンディングに行ける可能性はあるけど、失敗した時は操作するチャンスはなくなる

遠くにいても近くにいても隙なく攻撃をされるから失敗は出来ない

氷像の動きが円形のフィールドを形成していき

そして、集まった冷気が武人の姿になっていった


「(今!)」


ダイナマイトの時とちょっと遅く「使用する」を選ぶ…が


「かっ?!」


腹部に刃が一発喰らってダメージを受けて尻もちをついてしまう

けれども、ちゃんと「使用する」を選べたらしく、隙が無いはずの氷の武人の動きが止まった

様子を見ながら立ち上がると、なんだか武人が震えている?

震えて汗が大量にぽたぽたと垂れて行きながら……違う!これは溶けているんだ!

周りの氷像を見てみれば、それらも溶けていく

武人も苦しむように、氷像に手を伸ばしていくが、その腕が溶けて落ちて

掴もうとしたもう片方の腕も落ちていき、そのまま倒れて溶けていった…

……なぜ、この証を使ったエンドはこんなにも死の表現がリアルなんだろうか

やっておきながらアレだけど、殺害エンドのような心に重く押しかかってくる

でも……その感覚も目に焼き付けて堪能していく


そうして周囲の色も変わっていく、水色のクリスタルのような色もどす黒く汚れてき赤く染まっていく

ここもメチサム氷山がメチアツ火山になって行くんだろう

今は耐火スーツも着ているから熱くもない、周囲の氷像もすでに溶けたのか液体に…いやそれも通り越して蒸発していた

水蒸気になった白いモヤはそのまま、洞窟の入り口の方へ吸い込まれていく…ここの犠牲者が成仏していくようだ

両手を合わせて祈っていくと共にエンディングに入っていく


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

No56「新名所!ドラゴンの牙」


隣の山の情熱的な灼熱地獄の証!

それを使ってみると氷山のみんな溶けちゃった!

漆黒に染まった2つの山…どこかで見たことあるような?

ドラゴンの犬歯のような激熱なスポットになったよ!

カイザンは観光の為のプランを作って大金持ちになりました!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「すぅうううううううううううううう………」


さっきのエンドと言い!なんで証を使ったエンドは欲深いんだ俺は!

強敵の死んでいったリアルな様子にその後の綺麗な演出!

それとは真逆すぎる思考だろうが!!

人の心とか良心とか無いのか!

この前見た漫画であったけど!登場人物が倫理観全然なくて読者がツッコミ役になるやつみたいな状況にしか見えないよ!!


「はぁ………ハァ…………」


少し過呼吸になって、心臓がバクバクしていたけど

これはアレか?展開の寒暖差か?山だけではなくて?グッピーが生きれないって奴か?

まあ、ここまで来て敗北したり、盾ごと敗北したり、ダイナマイトで特殊勝利したり、証で欲望に満ちた特殊勝利をしたり……

残ったのは勝利エンドだろう

正々堂々と取らせてもらおうじゃないかぁ!

いい加減ちゃんとした勝利を!

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