表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
殺戮少女と仮面少年 雪代ほのかの物語  作者: リィズ・ブランディシュカ
4/9

04 雪代ほのか



 私の名前は雪代ほのか。


 勉強はある程度できて、運動もまあまあ。


 普通を普通に生きていた、そんな普通な少女だ。


 そんな私は平凡な家庭で育った。


 劇的な人生を歩んできた覚えはなくて、日常はいつだって穏やかだった。


 だから私は、平凡な少女。


 ……だったら、良かったんだけどね。


 おかしくなった家の中に、平凡なんてものはどこにもなかった。


 小さい頃は割と普通だった。


 さっき、言った通りだった。


 母も父も、普通の人だった。


 けれど、正確にはわからないけれど。


 いつのまにか、いつのまにやら、いつしかおかしくなっていった。


 それは神様だとか、あの世だとかそういう言葉が飛び交う様になってから。


 かな?


 彼等は、普通である事にコンプレックスを抱いていた。


 だから、特別であるためには、強い感情が必要だと思ったようだ。


 そのため、正しくあろうとして、何かを一心に大切にしだして、それを過剰に私に強要してきた。


 楽しむ事を禁じて、自分達がそれで穢れる事を恐れていた。


 それは愛情だったのかもしれない。


 親切心と思いやりだったのかもしれない。


 けれど、私には要らないものだった。


 だから、もしかしたら、それが原因だったのかな。


 気が付いたら、私は殺戮病にかかっていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ