CoCo壱番屋は何故日本を制したか?
日本でCoCo壱番屋のシェアは圧倒的である。CoCo壱番屋の店舗数は1,448店舗と2位のゴーゴーカレーの76店舗が霞むくらいである。何故CoCo壱番屋が日本を制したのだろうか。
それはトッピングの豊富さ、という人がいる。CoCo壱番屋のトッピングの豊富さは目に見張る物がある。そういうトッピングを自分好みに加えることでマイカリーが出来上がり、お客は自分だけのカレーを食することができる。
あとは、顧客の目線に立って細やかな改善をしてきた、早期にのれん分けシステムを導入した、というのもある。
しかし、CoCo壱番屋が日本で圧倒的にシェアを持ったのは、美味しくないからである。
おかしな話である、美味しいから売れるのではないか、と。しかし、実際CoCo壱番屋のカレーを食べて、うまいと言えるだろうか?けっしてまずくはないが、旨いとも言えない。
しかし、これこそがCoCo壱番屋が圧倒的に支持されてきた理由である。CoCo壱番屋の創業者である宗次徳二氏がCoCo壱番屋を創業する際に、有名カレー店をめぐって味をどうするか考えた時、どこのカレー店も美味しかったが、毎日食べたい味ではない。毎日食べたい味、しかも家庭では味わえない、CoCo壱番屋でしか味わえない味を目指したという。
普通はこんな考えを持たない。さすが日本で圧倒的な店舗数を誇るカレー店を創業した人だけはある。
これはマクドナルドのハンバーガーが美味しくないのに圧倒的に売れているという理由にも繋がると思う。(あれはそれなりに安くて休憩できる場所代であるという理由もある)
すこし話がズレるが、ワタシは友人にCoCo壱番屋の味なんて平凡なのに何で人気なのか、と疑問を呈していたら、友人は
CoCo壱番屋こそ完成された味。マーケティング的に大人から子供まで安心して食べられる味を’追求した結果があの味なのである。君のスパイスカレーはピーキーな味でまにあにしか評価されないし、マーケティング的に狭い、僕だって君のスパイスのきついカレーは食べたくない。
目から鱗が落ちる指摘だった。
味を追求する人が勧めるものというのは、マーケティング的には「マニアック」で市場が狭いのである。それに対してマーケティング的に考えると決して美味しいモノが指示されるわけではないのだ。
あ、なんかカレーの話ではなく、マーケティング的は話になってしまった。