もえかす
「見せて……って、熱っ。これ、火がついてるんじゃないの?」
炎はのぼってないし煙も出てないけれど熱い。
黒い竹が真っ赤になっているところもある。
「変な燃え方だな……?」
一同首をかしげる。
「料理するときに煙たくならないんですかね?だったら、便利ですよね」
マールが口を開く。
「マール、そうよ、そうかも!煙を出さないとか炎を出さないって便利かも!暖炉以外でも家の中で火が使えるかも?」
ケールが続けて口を開いた。
「小さな山小屋の中でも冬は暖をとれそうだな」
あれ?
あれれ?
「もしかして、これ、新しい薪なんじゃない?可能性があるんじゃない?いろいろ使い方考えてみましょう、料理とか暖とかほかにどう使えるだろう。それから薪と比べてみましょう。料理の出来栄え、それからどれくらいの量でどれくらいもつかとか……ああ、その前に、この黒い竹って作れるのかしら?」
ケールが頭をかいた。
「分からねぇ。けれど、これが役に立つってんなら、もう一度作れるように頑張ってみますよ。幸い実験道具はたんとありますから」
と、積み上げられて償却処分を待っていた竹をケールが見た。
「ふふ、確かにそうね。失敗してももともと燃やすつもりだったんだし。成功したらラッキーよね。じゃぁお願いするわね。マールは」
マールの顔を見ると、私が言おうとしていたことなどとっくに分かっていたかのように、頷いた。
「ええ、この黒い竹を村に運ばせますよ。皆に使ってみてもらって、いろいろ使い道を考えてもらうんですよね」
その通りです。
「って、どんどん燃え広がってます、ケールさん、どうしましょうっ」
黒い竹を燃やそうと火をつけたのを忘れていた。
「やけどしないようにまだ火がついていない隅の方をかきだせ」
わー、急いで、穴から出されたものを、邪魔にならないように穴から少し遠くに運ぶのを手伝う。
「ぷっふ。ミリアージュ様、お顔」
作業が終わるとマールが私の顔を見て大笑いし始めた。
「ん?顔?」
と、マールを見ると、マールの手も顔も服も黒い竹の色がついて真っ黒だ。自分の手を見ても真っ黒。
……ケールさんたちも。ってことは、私の顔も黒いってことかな。
「ふ、ふふふ、マールの顔も真っ黒よ」
「え?ええ?私もですか?」
マールが驚いた顔をする。
え?そこで驚く?だって、皆で黒い竹運んで大慌てだったんだもの。
次の日。
「……」
鏡の中の自分に話しかける。




