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第45話 伴出、仲が悪い

「一番バッターは沢木伴出で出ます!」

 なんやかんやあって結局はサワキが最初に出ることになった。

 ピッチャーはバリー、ベルがファースト、ビューンがサードである。

「へっ、怯えていやがるべ、この旅人」

(やりようはある! 威力を殺し受け取るようにしながら投げるように打ち返すんだ! つまりイガグリに触れたら弾くのではなく優しくキャッチしつつそのまま柔軟に放り上げる!)

「いくべよ〜!」

(打つ方向も正面にではなく上に向けることで勢いをすべて受けることを防ぐ! 手のひらは卵を持つように柔らかに曲げ、手のひらの皮や肉がたるむように心がける! これによってダメージを最小限に抑え······)

「ジャコビニ流星投法!!」

 バリーの投げたイガグリはイガを四散させながらサワキの顔面を直撃した!

「······おぎゃーー!」

 顔に針が刺さったサワキが倒れた。

 一撃である。

 一撃のもとに必殺の威力のイガグリを直接叩き込む。これこそがブレディの3Bの必勝法だった。

「さ、サワキくーん!」

「まずいです。相手はこちらを直接ノックアウトするバトルドッジボール(1991年 バンプレスト)作戦できています。これでは試合になりません」

「しかもあいつら投げるのに革手袋してますにゃ! ズルっこですにゃ!」

「ふひひ、もう勝負はあったな。諦めるならここでやめてやってもいいべ」

「くっ! デッドボールとかない感じですにゃねこれは!」

「誰がやめるものですか! そのニヤケ顔、私達が負けたらヤルゾーとクッコロで愛・戦士博編をはじめるおつもりでしょう!」

「おらおめえがなに言ってるかさっぱりだよ。諦めて普通に引き換えしてくれればそれでいいべ」


 ・ ・ ・ 


 なんやかんやあってルーシーもチャレンジしたが普通に投げられ普通に手に刺さり悶絶しただけだった!


 ・ ・ ・ 


「ま、まさか中略されてしまうだにゃんて、屈辱ですにゃあ······」

「おいおい話になんねえべ。しゃああんめえ、そっちの淫ピさんはそこに置いてある農具使っていいべよ」

「誰が淫ピですか誰が!!」

「やった、チャンスですにゃよ。これで一塁に出れば次に繋がりますにゃ」

「え、ええ。まあそうですわね。ええと、斧、鍬、ノコギリ、さてどれにしますか」

「ボクサッチー、ヨロシクネ······ボクサッチー、ヨロシクネ······」

「あ、サワキくんが復活しましたにゃ」

「ハラケンへの怒りがオレを地獄の底から蘇らせたッ······!」

「よくわかりませんけど大丈夫なんですかにゃ?」

「おとなしくおねショタやってりゃいいものをヤサコとイサコの間に入りやがってあのウンチめ······! 絶対に許さんぞ······!」

「少々謎のダークサイドが漏れ出てますにゃけどとりあえず大丈夫そうですにゃね」

「話は聞かせてもらいましたぞ。農具を使っていいとかなんとか。だったら使うのは決まってる。パトリシアさん!」

「ええ、わかってます。それは“斧”ですね!」

「あー、いや、オレの考えと違いますね。なんで斧なんです?」

「すっぽ抜けた振りをしてピッチャーに投げつけてキーンと美味しいかち割り氷にしてさしあげるのでは?」

「どうしてそんなに血の気が多いんですか! 違いますよクワですクワ!」

「はあ、クワですか?」

「そう、鍬です。パトリシアさんちょっと耳かしてください」

「嫌です近寄らないでください気持ち悪い」

「あ······すいません、そんなそこまで嫌われてると思ってなかったんで距離感見誤ってました。メモに書いて渡します、はい。すんませんっした」

「うわ、ここリアル目に仲悪いですにゃあ······」

 サワキになにかを伝授されたらしいパトリシアがバッターボックスへ向かう。サワキはそれに目もくれず空を見上げていた。

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