俺の名は…
転生してから6億年程たったらしい。もう意味が分からないね。びっくりだ。
俺の名はマファス。転生前の名は10万年くらいたった時に忘れ、思い出したくもない記憶とともにこの名になった。
暇すぎて何したらいいかわからないから日記書いてみることにした。たぶん3日持たないね。すでにめんどいや。さて、いざ書こうと思っても今日何もしてないし、自分のかわいそうな人生でも書くか。
まず俺人間じゃなかったね、6億年も年を取らずに生きるなんて普通じゃない。この世界の人間大体70歳くらいでなくなるし、たまに200歳とかいるけどそんくらいだ。飯もいらず、水中でも無呼吸で生きられる。もう化け物だね。俺かわいそう。
あと、この世界では大気に魔素なんてものがあって、普通に魔法やスキルがある。かくいう俺も転生したときに転生特典みたいなものでいろんな属性の中から1つ覚えられて、土魔法選んだね。だって地面しかなかったし。ま、1種類の魔法しか使えなくてゴーレムしか作れないけどね。俺かわいそう。
転生して数日で人間じゃないことに気が付いて、最初の100年か1000年くらいは全力でゴーレムで話し相手を作ることにしたね。ま、結局要領悪かったり、発狂したりして10万年かかったんだけどさ。そのころには自分の名前も思い出せなくなってたよ。俺かわいそう。
でも生命の誕生や進化は見てて面白かったよ。大体気づいたら繁栄したり絶滅したりしてたけど。知ってる?スライムって生きた化石なんだぜ。ま、スライムから進化したやつら化け物すげて俺の住処地下になったんだけどね。俺かわいそう。
なんか悲しくなってきたな…4度寝しよ。おやすみ
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この世界にはダンジョン幾つもある。未知なる宝を求め人々はそれを探索する。そこには命を簡単に奪うことのできるモンスターや罠があるが、使用者に超越的な力を施す宝の前にはかすんで見えてしまうのだろう。
そんなダンジョンの中に「神のダンジョン」と呼ばれるものがある。この世界に点在するダンジョンの中で最も謎に満ちた場所だ。それは、最も危険と魅力が詰まっているダンジョンともいえるだろう。
このダンジョンでは序盤から強力なゴーレムが出現し、A級冒険者パーティーだろうが進めても2~3階層が限界である。だが、そんな浅い階層でも、ほかに見ない強力な秘宝が手に入ることがあり、帰還者の話のタネとなる。
マファスはそんな「神のダンジョン」と呼ばれる領域の支配者であり、絶対者だ。しかし、彼は外の魔物が怖くて身の回りを世話してくれるゴーレムとともに引きニートしているつもりである。
そんな彼が支配者であるという情報は、ごく少量だが地上の王族や皇族といった限られた者は知っている。
そして、その者たちは彼に対し同じ考えを持っていた。
『生きたければ、絶対に怒らせてはいけないナンバー1。』 と
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「生きた化石」スライム
この星の万物の祖はスライムである。
現在から6億年前のオリプトス期と呼ばれる原始時代に水中で誕生した。
(マファスがスライムを発見して涙したのは言うまでもない。)
陸に上がる際は原始的な魔法で膜を作り、核を守るよう中に水を溜め移動した。
そこから生命爆発が起き、様々な生物に分岐していった。
現在のすべての生物に存在する魔石は、もとはスライムの核だったものである。
いかがだったでしょうか。
毎回最後に小話(設定)を入れようと思います。いらないかな?