Zーファイル1
現場 ハワイ島 某ビーチ
時刻 正午頃
被害者 マスク・ド・サーファー
「トドメだ!怪人カニギラン!必殺『サーフボード・クラッシャー』」
幻影の大波に乗ったヒーロー『マスク・ド・サーファー』その足元に存在するサーフボードの一撃が怪人カニギランに炸裂、断末魔を上げる間もなく対象の怪人は爆発四散し消失する。
今日も又、怪人被害はヒーローによって最小限に抑えられ、そして何時も通り歓声の中でヒーローは退場する筈だった。
「待て!そこのヒーロー!貴様の正義に疑問有り、よって裁定者たる我が判定を下す」
その台詞をヒーローの背後、怪人の起こした爆煙の中から現れた外見年齢、約30台、オールバックに黒いパピヨンマスク、更にこの暑い中で黒の燕尾服をきっちり着こなし片手に吊り下げタイプの天秤、その様な背格好のモノが脅断するかの如く突如現れる。
それは、まるで怪人発生の様に
「怪人カニギランは確かに倒した筈!貴様!一般市民では無いな!何故其処に居る!まさかカニギランは二段階変異型怪人であの甲殻の中身が貴様なのか!」
「違う!同士カニギランには同じ怪人として冥福を祈ろう、まあ面識は無かったが、但し我は怪人であるが裁定者、ヒーローを裁定せし者なり」
「如何なる格好で有ろうとも怪人は見逃せ無い、ヒーローの名の元、正義の為に怪人は見逃さない!」
「そう、正にそこなのだヒーロー、いや『マスク・ド・サーファー』」
「なに!」
「ヒーローは怪人発生より被害を抑える為に出現する、素晴らしい皆さん拍手を!」
「何を言い出し・・」
「但しだね」パピヨンマスクの上から眼鏡を掛け天秤がいつの間にか手帳に変わり
「君の出現に不審な点が有るのだよ」
「な!ナニを・」
「聞きたいのは、何故、決って女性が襲われた時の出現時間が絶対絶命のギリギリなのかね?」
「そっ、そんな事は・・」
「まあ我ら怪人は組織も無い完全個人主義では有るし、人類撲滅を掲げているので人類がどうなろうがどうでも良い、但しヒーローは正義を掲げているのであろう?ならば男女に不平等は感心しない、もしかして吊り橋効果を狙っているのかね?」
「そんなこと有るわけ無いだろう!大体怪人発生時間なんて分かる訳無いじゃないか!」
「そうだね、基本的に怪人は協調性も無いし協力もしない個人主義だ、だからと言って発生時間を調べる事は出来無い事も無いのだよそれこそ秒単位でね」そう言って手帳を閉じ眼鏡と共に消失させる
「言い掛かりだ!おおお!怪人め!心理攻撃等と卑怯な!喰らえ『サーフボード・バッシュ』」
説明しよう!『サーフボード・バッシュ』とはただサーフボードで殴り付ける唯の暴力である!決して必殺技では無い!なお、大振りな為に今までも此れからも当たることは無い!現に普通に避けられた。
「動揺するとは心当たりは有るようだ」
「其処だ!『波よ!私に力を!』『タイダル・アタック』」
説明しよう!『タイダル・アタック』は力有る幻影の大波によって敵対する怪人を吹き飛ばし、更に行動不能にする事によって次の大技に繋げる嵌め技である!対する怪人は余りの攻撃範囲の為避ける事もかなわない、『マスク・ド・サーファー』の常套手段であるが大人気ない。
「どっちの味方だ!ナレーター!まあ良い怪人は悪!発生したなら消滅させるのがヒーローだ!トドメだ!必殺『トルネード・サーフボード・アタック』!」
説明しよう!『トルネード・サーフボード・アタック』とは、幻影の竜巻で怪人を拘束し竜巻内部に無数のサーフボードを発生させ拘束した怪人をタコ殴りにする必殺の嵌め技である!ヒャッハー!
竜巻が治まると燕尾服は見るも無惨に千切れ飛び・・・
残ったのはパピヨンマスクにブーメランパンツの無傷な怪人!
「お、俺の必殺技で消滅しないとは・」
「余りの気持ち良さにせっかくの燕尾服が弾けてしまった」
「何だと!」
「先ずは裁定だ!ギルティ!正義のヒーローが不平等は感心しない。」
「なっ、何を言い出し」
「よってヒーロー剥奪、執行刑は『ディープ・ヘブン』」
「何を!はっ放せ!」
・・・『マスク・ド・サーファー』は、ほぼ全裸の細マッチョに抱きしめ拘束され・・
「顔を近づけ・」
・・・頭も固定され・・
残されたのは、真っ白に燃え尽きた『マスク・ド・サーファー』だった一般市民である。




