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私はそうしてここにいた。
ある時のことだ、外の静けさに窓の外を見る。
そこはいつもの世界ではなかった。
あたり一面銀色の世界が広がっていて。
時計の針が止まっていることに気づいた。
私は玄関を飛び出て外に出る。
すると時計の針が動き出した。
また一歩外へ出ると、そこには花が咲いた。
私はゆっくりとまた一歩一歩と歩く。
「こんにちは!」
「あなたは?」
「俺はこの世界の住人です」
「住人さん?」
「あの私どうしてここに」
「あー記憶がなくなっているんですね、俺もそうでしたよ大丈夫です」
「えっと。。。どういうことですか?」
「大丈夫、大丈夫とりあえずついてきて!」
私は彼に連れられ大きな城まで来た。
「ここは?」
「ここはですね、私の家です」
「これがあなたのお家ですか、ずいぶんとすごいですね」
「何を言ってます、あなただって持ってますよ」
「え?」
「ほらほら入った入った」
せかされるまま大きな門をくぐった。
「お茶です、どうぞ」
「おいしい」
「それはよかった、それじゃまず今日のお仕事です」
「お仕事ですか?」
「そう、お仕事、ここにいるとたくさんやらなきゃいけないがあるんだよ」
「なるほど?」
「ああその顔はわからないって顔だね」
「いいや、そのだってこんな大きなお城に住んでいるのに、お仕事があるなんて不思議で」
「そーだよな、俺もそうおもうのさ、でも大きい分大きいことをしなきゃいけないのがこの世界なのさ」
「何をしたらいいですか」
「まずは本を読んできてくれ、どこかにある」
「本ですか?なんでもいいですか?」
「なんでもいい、むしろ好きなのを選べればそれに越したことはないぞ」
「わかりました、それでどこを探せば?」
「探すってそりゃすべてからさ」
「すべて?」
「ほらもう行った行った」