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白いツバサ Fake imitations  作者: どら焼き☆い
第四章 あいとゆうきと家族
71/82

第四章 第十八話 「薔薇の天使との総力戦+エピローグ」

随分開きましたが、久々の更新です

章を跨いで二話更新なので見逃しなく

次の話まで間隔は開きます、頑張ります

まだ戦いは終わりではなかった

「「なんだ!?」」

突如地鳴りが鳴り響く

部屋の植物がうごめく

いやビル全体が植物へと変わっていく

部屋の植物が集まり

40メートルもの巨大な薔薇の植物の怪獣となっていた

「なんだこれ・・・」


その巨大な植物が現れた場所はこの場所

そう、先ほどまで鳳と棘が戦っていた場所

植物へと変容した部屋が

この部屋以以外に周りの部屋コンクリート壁床・・・空気でさえも植物へと変えていく

怪物のようにその巨大な植物は周りの物を飲み込み巨大化していく

その怪物の頭頂部には、まるで巨大な顔のような真紅の薔薇が咲いていた


全員変容した部屋から逃げるように、外へでていた

鳳凰現部は鳳と冴子に肩を担がれていて

狛犬太郎は途中で機能停止したロボ子を見つけ担いでいた

「グレーテル、大丈夫です!?」

「僕達のことちゃんと見えてますぅ?」

横から声が聞こえてきた

正確にはグレーテルとなあの耳に届いていた

グレーテルが闇に堕ちた時、意的に見えなくなっていたフーちゃん達精霊たちだ

「フーちゃん達?・・・大丈夫です、みんな心配させてごめんなさい」

「良かったです・・・」

「ところで、あの巨大な植物だけどあれヤバいぜ」

「暴走状態のアレの維持には沢山の魔力が使われてるんだ」

「精霊が吸われてあうあうあう~」

精霊たちは酷く狼狽してる状態で目を回しながらその場を回転したり行ったり来たり手を

ブンブン振ってこちらに伝えようとしてくるが

一ミリくらいしか伝わってこない

グレーテルはみんなを落ち着かせてから話をさせようとした時だった

「なんとなくわかった、とにかくアレを止めればいいんだね」

口を開いたのは鳳凰現部

彼はアレが何なのか知っていた

「あれは中身の無い容器だ、細胞の核を破壊すれば止まる」

「制御を失ったあれは、周りの時間と魔力を吸い尽くすまで止まらない」

「アレの中枢には実験の過程で使われた失敗作たちの細胞が使われてる」

つまりあの巨大な植物は人の細胞で造られた人造植物で、魔力でくみ上げられた

その体を維持するために周りの魔力を吸い上げてるんだ

時間を止めているのも対象を効率よく拘束するためだろう

あるはずなのに、そこに人いや・・・生物の意思すら感じさせられる

犠牲になった子達の・・・細胞や魔力がそうさせてるのか

そうしている間に、犠牲は増えていった

周りでは怪物の近くにいた人の時間が止まったかのように停止し、悲鳴を上げることすらできず植物に飲み込まれていった

「・・・・・・」

「父さん・・・」

「だったら、なおさら止めないと・・・」

「僕達で援護する、グレーテルさんと姫ちゃんはデカいの頼む!」

狛犬の言葉を合図にそれぞれ散り散りになり動き出す

姫乃とグレーテル、それと鳳と棘以外は、地上で怪物の気を引くため四方を囲うように包囲し魔法や銃火器類で攻撃を始める

既に怪物は近くの一つのビルを飲み込んでおり、攻撃にはまるでびくともしない

クラスメイトの応急手当で折れた両腕を布で固定された姫乃はグレーテルにおんぶした状態になり

二人は羽を出し、怪物の上空へと飛びあがる

そしてそのまま怪物の頭頂部、巨大な真紅の薔薇へと突撃する

しかし、それを阻んと怪物は無数の植物の蔦を束ねてできた腕を伸ばしてきた

その蔦の先は大蛇のように牙が生え、全てを飲み込まんと大きく口を開いていた

それだけでない、中には人間の腕と手思わしき形の蔦もあった

それらが、姫乃とグレーテルを飲み込んとする

その数は圧倒的で二人は回避に精一杯で接近することができない

そうなると時間がなくっていく

それはつまり、こうしてモタモタしてる内に町と人の侵食が進んでいくということだ

しかし、その蔦は二人の前を横切った弓矢と電撃に阻まれて霧散していった

「周りの奴は任せて!」

啓区の雷魔法と未利の弓矢の援護だ

続いて、腕や蛇の蔦の上を走り切り伏せていく二人の頼もしい仲間

選と緑花

「乗れグレーテルさんと結締!・・・時間がない飛ばすぜ!」

「分かりました、選さん緑花さん」

二人は、剣をの峰を返し交差させるそしてそこに乗れを促してきた

・・・飛ばすって?意味がちょっとわかんないだけど・・・

分かってか分からずがそんな姫乃をよそにグレーテルさんは了承し、二人の剣に乗る

「え?えええ!?」

そして、飛ばされた

つまりこうだ

剣を発射台に見立てて、二人の腕力で頭頂部まで飛ばそうとかいうアレなんだ

飛ばされた姫乃が横目で見た光景には

浮島学園の先輩セイン従士の駆るドラゴンと加藤博士のロボが両脇から怪物に体当たりし少しでも進行を遅らせようと地面をガリガリ削りながら踏ん張っていた

それだけではない、後方では佐藤勝・新垣瑞樹と親友の千佳の三人が

偶然近くにあった斜張橋というワイヤーで吊られた橋に架かってるワイヤーを切断して怪物に巻き付け、佐藤勝が二人に指示を出し気流操作と波乗りによるワイヤーの牽引で

怪物のその動きを遅らせていた

姫乃とグレーテルは上空、真上から怪物の頭頂部を見下ろす

頭頂部には大きな巨大な薔薇の数メートルという距離まで近づいた

だけど、仲間の援護でも燃やしきれない刺々しい植物の蔦が無限に湧き二人に襲い掛かる

なんとか近づき、核を破壊すべき強引に突撃をする

「・・・っ」

「これじゃあ・・」

しかし、二人の行く手を阻む蔦が、手の形をした蔦二人の四肢に絡みつく

まるで、犠牲になったもの達の怨念のように

「リフレクトショット!」

「Bounce(弾む)シールド!」

二人の横を銃弾と盾が横切る

銃弾は姫乃を拘束してた蔦を一本焼き切ると、後方に投げられた盾に当たり弾かれ

もう一本焼き切る、そしてまたロープで繋がれ位置を変えた盾に当たりもう一本

次々と焼き落としていく

それは狛犬太郎と大空音海の援護だった

「先へ!」

「ありがとうございます先輩!」

先輩の援護を受けさらに、距離を詰める姫乃達

とうとう、巨大な薔薇が数センチ目と鼻の先まで来た

姫乃とグレーテルは魔力を集中させ、巨大な薔薇の奥に守られた核に狙い付ける

その時だった、巨大な薔薇の花弁の中心から膨大な量の魔力光

簡単いえば超強い魔法攻撃がくる

このままだと、両者の魔力が激突する

仮に突破できたしても、核を破壊するまでには至らないだろう

二人は、相打ちを覚悟し魔力光を発する薔薇を見据え息を飲む

巨大な薔薇から魔法が発射される

だけど、二人の前に二人の影

鳳凰鳳と朱雀棘

手を繋いだ二人は、巨大な薔薇の魔法攻撃に勝る魔力光を発していた

二人はお互いの魔力を重ね合わせた魔法攻撃で、巨大な薔薇の魔法攻撃を相殺していた

「「シルバームーン・クリスタル・フルパワー!」」

否、相殺してるだけではない

徐々に押し込んでいき

巨大な薔薇の花弁を消滅させていく

互いの魔法攻撃が収束していく

二人の魔法攻撃で7割方消滅した薔薇の花弁の奥底には、赤い真珠のような真紅の丸い球体が見えていた

多分あれが怪物の核

「お願いします!姫乃さん」

「あの子たちを・・・」

7割の花弁を失ってもなお、怪物は動き続ける

無限に湧く蔦が、未だに姫乃とグレーテルを捕えようと手を伸ばし蠢く

その伸ばされた手は、寂しそうに、自分達と同じ仲間が欲しいと

「姫乃、いきましょう!」

「うん、これで・・・終わらせる」

グレーテルのランスを二人で握る、魔力を集中させ

グレーテルの跳躍、そして二人の翼を推進力に乗せ突撃していく

「「ピュリファイアー」」

「「キュア・イグニス・スターライト」」

「「いけえ!」」

魔力乗せたランスと二人が、怪物の周りの蔦を吹き飛ばし

怪物の核に突き刺さる

そして、そのまま怪物の体を突き破っていった

突き破ったランスの先端には核である真紅の球体の物体、球体にヒビが入る

そして、音をたて砕けるように四散していった

その瞬間、巨大な薔薇の怪物は動きを止めた

まるで、最初からそんなの存在してないかったかのように

枯れ朽ちたただの萎れた巨大な蔦と薔薇の塊だった

寂しそうに、だけど満足したかのようにキラキラと朝日に照らされていた

それに対し、ただ佇む姫乃達

「彼らの弔いをしよう」

「うん・・・祈ることしかできないけど」

私たちは、グレーテルさんと棘ちゃんを助けることができた

でも、多大な犠牲があったことを忘れてはいけない

こうして、エンジェルグループ一斉摘発作戦は終了した


一方その頃、朱色の世界では・・・

既にコール・ベルダット率いる

国連軍は、魔王の城の目前まで侵攻していた

明日の夜明けと共に、最後の戦いが始まる

ベルが演説台へと立つ

「明日ですべてのケリをつける」

「みんな準備はいいな」

ベルのその言葉を聞いて、みんな静かに頷く

ヘイ、灰姫、ウルル、ロキ、橘紅蓮、そして仲間達、国連軍の軍人達

みんな守りたいものがあって戦ってる、無理なのは分かってる

明日は沢山顔も知らない誰かが死んでいく

でも誰一人だって犠牲になって欲しくない

俺は・・・チート能力があっても所詮は一人の人間だ

だから、一人の人間として精一杯できることをする

まってろよ・・・紫姫・・・メロン

必ず助ける

だって俺は一家のパパだから

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