第四章 第十三話 「僕はまだ言えてない」
リアル忙しい_(:3」∠)_
次は何か月先になるか分かりません
そうやって
鳳凰現部という、一人の男の昔話を語らってる中で
その頃、現部によって止められた三人は・・・
止まった時間の中で・・・
ただ幸せな過去を
繰り返す
彼、鳳凰鳳は自宅の屋敷に居た
「どうして・・・ここは?」
実際にいるわけでない、現部の力で空想を見せられてるに過ぎない
しかし、鳳は今まで戦ってきた場所から
違う場所に飛ばされたかのような感覚に、ただ困惑していた
その時だった
声がした
「あら帰ったての、鳳」
「どこ言ってたんだ、心配したんだぞ」
声のした方を振り返ると、そこには・・・
鳳凰鳳の両親
鳳凰御剣と鳳凰現部だった
どうして・・・母さんは死んだはずじゃ・・・
それに、いつも厳しい顔しか見たことない現部の顔は別人かと見間違うほど優しい表情だった
「どうしたの、夕食食べないの?みんな待ってるわよ」
「あ・・・ちょっと待って」
あまりの唐突の出来事に、ただ立っているだけの僕を
母さんと父さんが僕の両手を半場強引に握って
ダイニングへと連れていく
握られた両手は優しくて温かくて、どこか安心するものだった
「冴子・・・みんな」
「ご主人様、どこ行かれてたんですか?もうみんな席についてますよ」
「そうですよ、早くしないとご主人様分まで食べちゃいますよ」
「特にあの子がね~」
ダイニングには、冴子たち僕のメイド達が綺麗にセットされた長い食卓テーブルに並んで座っていた
あれ・・・冴子
おかしい、僕はさっきまで冴子と大事なことを話したような・・・
思い出せない
そんな一抹の不安と疑問を抱えながら
それに・・・ここにはあの子がいない
あの子はどこだ?
そもそもあの子って・・・誰だ
そして・・・
ダイニングの向こう側、僕のいるの方の反対の扉が開く
景気のいい音をたてながら勢いよく開かれたその扉の向こうに
あの子はいた
思い出した彼女は
「お・お・と・りだー!やあぁーっと帰ってきたんだな!」
「棘ちゃん、ただいま」
棘ちゃん、僕の大好きな女の子
さっきまで不安と疑問だらけだった心も
彼女を見た瞬間、不思議とそんなものは消えていった
いつの間にか、僕の顔も笑顔でほほ笑んでいた
「去年、鳳が好きって言ってくれて僕すごく嬉しかったんだ!」
「だから今年もクリスマスを祝いたかったんだ!」
そうか・・・
そうだった、僕と棘ちゃんは恋人同士
母さんが父さんが冴子達それと青龍君とトラちゃん、66小隊の先輩達みんなから祝福を受けたんだ
「さあ、夕食にしましょご飯が冷めないうちに!」
母さんがそう言うと僕は席に着き
運ばれてくる料理を食べ
大切な人達と談笑する
とっても幸せだ
でも
何か・・・大事なことを・・・忘れてるような・・・
でも
いっか・・・
ここには母さんが父さんが冴子たちがいて・・・
棘ちゃんがいる
彼女が苦しむこともない、僕も母さんや父さんと冴子たちと棘ちゃんと幸せだ
この世界は優しい
この世界は綺麗だ
そしてこの世界は永遠だ
鳳凰現部との戦いは過熱していく
棘ちゃんの相手は鳳のメイド達が引き受けていた、残り全員現部へと向かっていく
黒衣陽子は何か考えこみ、止まったまま狛犬と大空の前で立ち尽くす
佐野は二人は彼女に任せることにした、二人と長い付き合いの黒衣さんならきっとなんとかしてくれるはずだ
先手はこちら側
啓区と未利と琥珀から放たれた雷と風魔法と銃撃に乗せるように
残り全員が突っ込んでいく
対する現部は向かい来る魔法を
金色に発光した目で瞬き、睨みつけただけででかき消してしまう
そして右手には時計の意匠が彫り込まれた剣が握られた
その剣を横に一薙ぎ、剣からは突風と共に衝撃派が起こり
走っていた佐野ら生徒会メンバーは魔法で防御をとらざるえなく、進撃を止められてしまう
でもそれは想定済み、佐野の作戦だ
初撃の、部屋に入った直後の攻撃でしっかり分析していた
この攻撃は背後には届かない
その背後から飛び出すように青龍とトラと選と緑花と修が跳躍
一気に現部へと距離を詰めた
さらにそこに、後方の三人の魔法と弓矢の援護も重なる
それに対し現部は左手に時計の意匠が刻まれたフリントロック式の形状をした銃を出す
現部はその銃を正面に構え、銃弾ではなく魔法を1発放つ
本来フリントロック式の銃は連射の制限やその総弾数には限りがある
恐らくフリントロックの見た目だけで中身は魔法を撃つことを目的とした代物だろう
放たれた魔法弾は空中で無数に分散し意思を持つかのように上下左右に自在に動く、先に撃たれた援護魔法を魔法弾でかき消していまう
「嘘でしょ!」
それどころか、その魔法を貫いて後方にいた未利達三人に直撃した
後方にいた三人も魔法弾の直撃を壁まで叩き付けられる
さらにその弾は回り込むかのように背後に移動し、距離を詰めた青龍とトラの背中に当たる
「後ろ・・・から!?」
二人は不意の背後の攻撃に態勢を崩し床に滑るように倒れる
そして、青龍たちに続いて少し遠いところから走る佐野達も防御せざるを得ない
重力を纏った銃弾は簡単には防ぎきれない
銃弾をなんとか掻い潜った三人はそれぞれの武器を現部に向ける
選と緑花が正面から、修が右側面に回り込んで剣を振るう
それらの攻撃を現部は正面二人の攻撃を剣で防ぎ、右側面に対してはノーガードだった
金属がぶつかりあう音が響く、力を込め剣をきしませる音が聞こえる
二人が現部の気をひかせ、その瞬間に修が刀を現部の首筋めがけて横薙ぎに振るう
その刀は確実に首筋へと届いた当たったという手応えもあった
当たってはいた
「・・・っ!?」
だが・・・
彼の首筋には血や傷跡一つなく平然としていた、まるで刀が硬い鉄にでも当たったんじゃないかという感触さえ思えた
刀は何も切ることなくただ首の皮膚前で止まっていた
そういった彼の周りには緑色と金色の闘気のようなものが見えた
全員がそのことに一瞬驚いた
その隙は現部は逃さない
右側面にいる修に対し、左手の銃を脇下に構え相手の胸元に押し付け発射、修は壁まで吹き飛ばされ
鍔迫り合いしていた剣を糸も簡単に二人の武器を吹き飛ばし正面の二人の態勢が後ろへと崩れる
「修!」「修君」
さらに選を蹴り上げ天井まで吹き飛ばす、素手で殴りつけてきた緑花の腕を掴み
天井に当たり落ちてきた選へと、覆いかぶさるように緑花を投げ飛ばし二人まとめて魔法弾で壁まで吹き飛ばす
その直後、重力の銃弾を突破してきた佐野達が攻撃をしかける
昇利と桃子が左右から挟んで剣を振るい、上空から跳躍した一花がナイフを投げつけ
正面から佐野の正拳突きと愛乃のレイピアによる刺突を行う
その瞬間、今まで動いてなかった棘がピクリと反応し
指の五指の間に何かの種を挟んでいた
俺達の攻撃は全て現部に届いた・・・手応えもある
原理はわからないが先ほどような硬さはなく、確実に左右の大剣と刀とナイフは現部腕と肩を切りつけ刃がめり込んでているし
正面からは、顔面に俺の拳が当たりりっちゃんのレイピアが胸元に当たり血を流していた
だが・・・何かおかしい
彼はノーガードだ
何故・・・?
体から魔力が抜けてく・・・植物のつた・・・?まさか!
俺は自分の体を見る、腕から植物のつたような絡まっていた
その瞬間、佐野達5人は一斉に足元から崩れ落ちた
りっちゃん達は・・・だめだ4人とも意識が朦朧として動けない
かろうじで意識が朦朧としつつも精神力で立ち膝で立っている佐野は状況を推測できた
恐らく、今まで傍観していた棘ちゃんが何かの植物の種を俺たちに植え付けた
星野さんから聞いたことがある
人体に寄生する魔界植物で、その植物が発芽すると体内の魔力や精気が吸い取られてしまうヤバい植物だ
全員が動けないと見た現部は椅子に座り
緑色の魔力光を発光させて体を再生させていく
「まだ・・だ・・・!」
態勢を取り戻した青龍とトラがダメージ受けた体を起こし現部に向かう
だが、そこに・・・
棘が現れた
今まで静観してきたが、多数対一で戦う現部援護が必要だとプログラムが判断したのだろう
棘の双剣が青龍を襲う、だげど彼は突然の横からの不意打ちに一歩も動けない
「青龍様、どいて!」
「っ・・・トラっ?」
咄嗟に近くにいたトラが青龍を突き飛ばし、主人を危機から救わんとする
彼女自身も満身創痍の傷だらけでありながら
無理矢理動かした筋肉が引きちぎれながらも
しかしそうしたことで、彼女は自らの命で後数秒で消えてしうであろう主人の運命に抗がったのだ
青龍の必死の叫びが、まるでスロー再生のようにゆっくりと聞こえた
ああ・・・私は死ぬんですね
青龍様いつも怒ってばかしでBL野郎でしたけど・・・、最後までお供できず申し訳ございません
だけど
その瞬間
鳳は気づいた
「幸せだ、でも・・・違う」
・・・違う
何かが違う
何が・・・?
そうだ・・・今じゃない
これは過去でもない
都合のいいまやかしだ
棘ちゃんは
今苦しんでいる
僕は、棘ちゃんに
まだちゃんと好きって言えてない!
鳳の止まっていた時は動き出す
鳳は動き出す、地面を蹴りそのままの勢いで拳を棘へと向け
力任せに殴りつける
棘は無表情で突然の乱入者に対して、双剣を持つ肘部で防御をした
彼女に思いが届くように
ただ目の前に現れた敵を排除しろと洗脳されて
互いに見つめ合い、拳と肘を押し付け合う
骨と筋肉が今にも音をたてきしませるくらいに
「やっぱり戻ってきました鳳君」
「ふん、遅いんだよ」
そして
突如絶望的な状況の間に割って入きた親友の姿に
二人は笑みを浮かべた
「棘ちゃん・・・!君を」
「助けに来た!」




