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白いツバサ Fake imitations  作者: どら焼き☆い
第四章 あいとゆうきと家族
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第四章 第六話 「チョコレートなクリスマス」

エンジェルグループの本社への一斉検挙まで後数日となった

結締姫乃とその仲間たち中等部風紀委員メンバーは、こんな時だというのに

クリスマスで盛り上がる街を歩いていた

仲のいい人に本命・義理チョコレートやお菓子を送るのがここ最近定番になってきてるらしい

まるでクリスマスとバレンタインがくっついたかのようなイベントとなっていた

こういうイベントは姫乃たちの世界のマギクスやメタリカではなかったから新鮮だ

「あ、そうだみんな渡したいものがあるんだけど」

そういうと、姫乃はカバンの中から多数のお菓子、特にチョコレートを取り出して

みんなに向けて差し出した

姫乃が最初に渡したたのを受け取ったのは未利だった

「ほんと姫ちゃんは生真面目というか・・・でもあんがと」

みんなそうは言うモノの、笑顔でそれを受け取っていた

「サンキューな結締」

「ありがとうございます姫乃さん」

みんなは、姫乃から受け取った夢中でお菓子をムシャムシャと食べ始める

「一番最初に渡されたのは私だからね」

「いやいや今のは同時だったでしょー」

未利が姫乃から一番最初にお菓子を受け取ったことを自慢した

それに啓区が同時だったと突っ込みをいれる

「そうですよ、未利さん最初に貰ったのは私とお兄です・・ね、お兄」

「順番なんてどうでもいいじゃないか・・・」

「いーや、これは重要ルミナリナやツバキの悔しがる顔が目に浮かぶわ」

えー、そういう目的なんだ・・・・まあいいけど

ルミナリアはともかく、ツバキ君は・・・うんないな

そういえば・・・張り切っちゃってその二人の分のお菓子も勢いで作っちゃてたな

今ここで渡せたらいいんだけど、まあここはマギクスでメタリカでもないし無理だよね

「みんな仲良くて、仲が良いとお食事も美味しいなの」

なあちゃんは、いつも通り

お菓子は、私だけでなく、華花も作っていたらしい

・・・というか、普通に私の作ったお菓子よりおいしい

やっぱ女子力みたいなものでは華花に敵わないなぁ

「私も作りました、まだお腹がすいてるならみなさんで召し上がってください」

「華花もいつもありがとうね」

うん、昨日までは暗い雰囲気が続いてたけど

やっぱり私たちはこういうノリが好きだな

こういう楽しくて笑いあう当たり前の日常を守っていくためにも

一週間後は頑張ろう

そう、姫乃たちは思った

「選、ちょっと渡したいものがあるんだけど・・・・来て」

「なんだよ急に・・・て無理矢理かよ、リンチか?リンチされるのか俺は?」

姫乃は、緑花が選を路地裏に連れ込んでるのを目撃したが

あえて黙って見守っておくことした


一方、ベルにもクリスマスのプレゼントイベントに遭遇してた

壁に埋め込まれるPCの画面の向こうには二人の少女がいた

「はいベル先生、クリスマスチョコレート」

「ありがとう二人とも」

俺は、紫姫の親友こと小木さんと三島さんから

小さな物品を贈れる小型の遠隔転移装置で受け取っていた

これは、どうやらクリスマスの義理チョコレートらしい

こういうのを貰えるということは俺はちゃんと一人の人間として尊敬されてるということなんだな・・・

「紫姫、絶対取り戻してきてかえってくださいよ・・・必ず三人ですよ」

「ああ、もちろんだ」

画面の向こうの二人は、そう気楽そうに言った

失敗すること考えてない、つまりは俺のことを信頼してくれる証拠だ

でも、彼女たちとてまだ年端もいかない少女だ

親友が敵陣の真ん中にいて心配しないわけない

しかも、その親友たちは自分たちでは助けられない遠いとこにいるわけだ

内心では紫姫を思って、不安でいっぱいのはずだ

「ドーンと任せろ、メロンちゃんも紫姫も俺が助ける」

だから、俺は一人の大人として最大限二人を安心させてあげられる言葉をひねり出す

「・・・ふふそうじゃないと、ベルさんのこと私たちが奪っちゃいますからね~」

おいおい、それは俺のことを一人の男として狙ってるってことか?まいったな

「おいおい、本人がいないのに言っても意味無いだろ」

・・・それにこんなこと紫姫本人がいたらなんていうか

・・・きっと親友をたぶらかす俺が悪いと言いかねない

「たか君・・・ちょっといいかな渡したいものあって、チョコレートなんだけど」

そんなときだった、俺の背後から林檎の声がした

まあ、クリスマスのプレゼントがらみだろうな

「お、浮気ですか~(>_<)」

「これは紫姫に報告しなくては、ね玲ちゃん」

「おっと、ちょっと用があるから俺はこれで」

・・・おいおい完全に二人に林檎と俺の関係を誤解されてるじゃないか

俺は、これ以上いじられる前に一言断りをいれ通信を切って退散した

でもま、こうやって二人に檄と声援を貰ったからには

紫姫とメロンちゃんを絶対に取り戻すって気持ちがより強まったな


ちなみに、ベルから一方的に通信を切られた向こう側ではこんな会話があった

「紫姫は幸せものですね」

「うん、あー私もあんな彼氏ほしー」


そしてまた一方では

鳳凰家のリビングで鳳とメイド達と青龍とトラちゃんと酢桃ちゃんとうーちゃんが

大きなテーブルを挟んで一緒に食事をとっていた

鳳は、そのリビングで去年の出来事を思い出していた


「棘ちゃん・・・大好きだよ」

その日、鳳は顔を緊張させながら決しの思いで棘ちゃんにチョコレートを渡した

「・・・・・えと・・・あのその・・・???」

対する棘は、鳳の思いを知ってか知らずか

いや、実際には薄々とは気づいてたかもしれない

「っありがとうだ鳳!これ友チョコだろ、僕も鳳のこと大好きだ!」

でも、棘は彼との今の関係を壊すのが怖くて

嘘をついた

「え?ああうんそうだね・・・ははは」


なんてことがあった

「これ・・・前も棘ちゃんにあげたんだけどなかなか気づいてもらえなくて」

手には、今年も鳳が棘ちゃんに渡そうと思って作った本命チョコレートが握られていた

「坊ちゃま・・・」

「今回はきっと大丈夫ですよ」

「そうですよ・・・今棘ちゃんはここにいませんけど届きます!なんとなく!」

メイド達が主人のことを思って鳳に励ましの声かける

「・・・男のくせに辛気臭いな鳳」

そんなとき、青龍君がイスに座って腕を組んで紅茶を飲んだ後そう言った

「青龍は棘ちゃんがいなくて寂しいアル?あんなに女だからって嫌ってたのにアル?」

事実、青龍君は大の女嫌いで棘ちゃんとは気が合わない

「は、アイツがいないと張り合いがないだけだ・・・」

「要はお前がそんな顔してちゃ、アイツも帰りづらいだろ」

青龍君はそう言い放った

・・・確かに、そうだ

僕が笑ってないでどうする、暗い顔してたって棘ちゃんは戻ってこないしかえって帰りらくなるはずだ

鳳は頬をパチンと叩いて気合いをいれなおす

「敵に塩を送るようなこといいんですか?青龍様そっち系ですよねー」

「うるさいぞトラ好きに性別は関係ない、俺はあのクソ棘を倒してお前を振り向かせなきゃ気が済まない」

「トラ、いくぞもう時間だ」

青龍とトラと酢桃とツキは席を立ち、これから大事な用があると言って扉へ向かった

「君の言う通りだ青龍君、ありがとう」

鳳は、背を向けて部屋を出ていく青龍に感謝の言葉を言った

それからしばらくたって、移動中の車の車内では

「トラ、なんだこれは」

トラが青龍にチョコレートのプレゼントをしていた

「青龍様にプレゼントです、女性からの贈り物は不服でしょうか」

「・・・まあ、もらえるものは貰っておこう、トラの作るお菓子は美味いからな」

青龍は、それを当然だといった表情で奪い取りつつ口にいれる

女嫌いの青龍にとって、トラは特別だった

「ぴぽぴぽぴぽ(ここカップル多いよね)」

そういえば前にバレンタインでいつもトラから貰っていたな、青龍はそう思った

青龍は今の関係を壊したくなかった棘の気持ちがほんのすこし分かった気がした

って何を考えてるんだ俺は異性の女は嫌いなんだ


今日も今日とて生徒会室で生徒会の作業に明け暮れてる

佐野理久は、少し疲れて備え付けの給湯器でコーヒーを入れて休んでいた

ただでさえ、通常の生徒会活動もあるのに

他校の同じ生徒会の人達とのエンジェルグループの本社強襲作戦のすり合わせや

もある、忙しさは半端じゃない

「少し休みましょうかりっくん」

「ああ」

「疲労回復・滋養強壮うむ、無理は禁物だ」

すると、理久の仲間たちも一緒に休憩をとっていった

リーゼロッテは理久にお菓子と栄養ドリンクを差し出した

「はい、りっくんプレゼントです」

「お、そういえば今日はクリスマスだったな・・・ありがとうりっちゃん」

俺は、りっちゃんから貰ったお菓子を一口食べる

うん、美味い

特別にプロみたいに美味いというわけでなく、家庭で食べるようなオードソックスな味だった

「うん、美味しい・・・りっちゃんは器用だ」

りっちゃんは昔から、料理や家事とか家庭的なことはなんでも器用にこなす女の子だ

「うふふ、ありがとうございます」

りっちゃんは俺が一つまた一つ夢中になって食べる姿をみて

とても嬉しそうだった

しばらく、俺とりっちゃんとの間にまったりした時間が流れた

「で、お兄ちゃん愛乃さん以外にも私たちのもあるから食べてみてよ」

その後、しばらく俺たちを横目に休憩をとっていた一花たち三人が

自分たちもお菓子を作ったから食べて欲しいと持ち寄ってきた

「いいのか?じゃあさっそく星野さんから・・・」

三人ともここにいる俺含めた全員のために作ってきてくれたんだし、悪い気はしないので

遠慮なくいただくことにした

俺は、まず星野さんの作った可愛らしいいろいろな動物をかたどったビスケットを食べた

うん、星野さんのも普通に美味い

ちょっと一粒ごとに味が偏ったりしてるような気がするけど全然いける

というか・・・

「星野さんのも美味いよ・・・ていうかその手、凄い努力したんだね」

俺は星野さんの手に視線を向けた、そこには両手が絆創膏だらけの星野さんの手があった

「あ、いえこのくらいは当然です・・・・・私不器用ですから、それより!少しでも味がおかしかったいってください・・・変なものを佐野さんに食べさせるわけにはいかないです」

星野さんは、俺の視線に気付くと恥ずかしそうに手を両手で覆い後ろ手に隠した

多分・・・ビスケットを作る過程で怪我をしてできた産物だろうな

星野さんは、料理とかはそんな得意ではないはずだ

それなのに、みんなのためにここまで頑張ってくれるなんて・・・

「そんなことないのに、すごく美味いよこれ・・・なんというか心がこもってる」

だから、俺はなんとかフォローしようと言葉をひねり出した

「・・・・そう・・ですか?」

そう言われた星野さんは、困惑しつつちょっと嬉しそうだった

「では、次は私のどうぞ佐野殿」

次に差し出されたのは、桃子先輩の作った菓子・・・それも和菓子だった

今どき、和菓子を作れる人がいるなんてめずらしい

俺は、どら焼きやまんじゅうなどいくつか種類あるうちのカステラを選んで口に入れほおばった

「先輩は和菓子ですか?・・・でも美味しいですよこれ洋菓子とは違った感じがまた」

口の中に、カステラの甘い味わいとふわふわのスポンジ部分と底にあるザラメの食感が口に広がる

これも美味しいな

「恐悦至極・流麗美味・・・佐野殿に喜んでもらい私も嬉しいぞ」

そして、桃子先輩に俺に美味いって言ってもらってとても満足そうだった

「お兄ちゃん、次私!うますぎてビビらないでよ~」

そして、最後に一花の作ったドーナッツ

まあ・・・食べる前からだいたい結果は分かるけどな

なにせ、兄妹だから毎年犠牲になってるもんだ

・・・・・・ま、不味い

口の中に広がる辛い味と苦い味と酸っぱい味・・・

どうやったらこんな味になるんだ・・・

「・・・一花は相変わらず料理が下手だな、いいお嫁さんになれないぞ」

でもまあ、一花が頑張って作ってきたものだし

俺はできるだけオブラ―トに包んでやんわりと味の感想を伝えた、ついでに妹の将来を嘆く言葉も送っていてやろう・・・本人のためにも

「ぶーなによそれ、もうお兄ちゃんに作ってあげないからね!きー」

それを聞いた一花は案の定、怒って俺にソファークッションを投げつけてきて機嫌を損ねてしまった

・・・毎年一花とはこうなるんだよなぁ

「昇利、お帰り」

そんなときだった、用事で席を外していた昇利が戻ってきていた

「おー、ただいまー」

「あそうだ理久お菓子親戚兄弟に配る用に作りすぎたからいつもみたいにやるよ、ほら」

昇利の手には、お菓子の入った袋が握られて

それを、俺たちに差し出した

そういえば、親戚や家族に兄弟がたくさんいるから昇利は料理とか得意だったな

俺やりっちゃん達は、さっそく昇利の作ったお菓子を食べた

「おお、ありがとう・・・やっぱ昇利の作るお菓子が一番美味いな」

美味かった、昔からいっしょにいるから贔屓目にいっても最高だ

もし、順位をつけるんだとしたら、昇利のお菓子が間違いなく一位だろう

「むぅ、意外なとこにライバル出現だねー」

「悪友ポジが一番嫁力高いというテンプレをやってのけるとは・・・」

「やれやれですな」

一方、りっちゃん達女子組たちは悔しそうだったり

諦めに似た雰囲気を出していた

「まあなにはともかく、一週間後の奪還作戦・・・頑張ろう!」


また場面は変わり、今は学校の調理室を借りてお菓子作りをしているとこだった

男だけで、いるのはガルムとジャグラーと愛熊と氷山先生だ

「ったくグレーテルがいないからってなんで野郎同士でチョコを作って贈り合わなきゃいけないんだよ!」

何故こんなことをしているかかと言うと

最近グレーテルがこんなことをしてくれいた

グレーテルは毎年、バレンタインの時になると

男連中全員分(仲の良い同級生の女子も)の手作りチョコをプレゼントしていた

ただプレゼントするだけでなく、悩み事や勉強のことなどいろいろ教えてくれるメッセージカード付きだ

だから、今度は男たちがグレーテルにあげるお菓子を作って戻ってきたグレーテルを驚かせてやろうというわけだった

「女性から男性にチョコをプレゼントするのはもう時代遅れですよ、これからは男性がチョコをプレゼントする時代なんですよ」

さらにそういった氷山先生の提案もあって、今現在も男だけでお菓子をしているのだった

「ちょっと舐めさせろ、食べ物ばっか見つめててお腹すいてんだよ」

突然、ガルムがとんでもないことを言い始めた

ガルムは、ジャグラーや愛熊の顔や指についているチョコを食べようとしていた

多分お腹がすいていたのだろう、犬みたいなところがあるから

「ま、まてそれはヤバい!いろいろ誤解を生む!」

「貴様、寄るな庶民!俺様はロリコンだ!」

「自分でいうなよ・・・」

それを全力で拒否する愛熊とジャグラー

しかし、お腹が空きすぎて錯乱してるガルムは止まらず

三人で押し合い、暴れてるうちに体が絡まってしまっていた

こんなとこ、誰かに見られたら確実にやばい

「ちょっと聞きたいことあるんやけど、はいるでー」

そして、入ってくるリシュ・リュー

「「・・・」」

しばらく4人の間の空間に無言の空気が漂っていた

「なにやっとるんや、お前ら」

しばらくして先に口を開いたリューだったが

出てきた言葉は冷たく、顔は白けていた

多分、完全誤解している

「リュー・・・こ、これは」

なんとか弁解の言葉をひねり出そうとするガルムだが

「なんや・・・お前らそういう関係やったんか、安心せい他の人には言わんといたるわ」

その言葉を待たずに、リューは目を閉じて適当な別れの言葉を告げて部屋を出ていこうとする

「「ちげぇよ!」」

ガルムとジャグラーは同時に全力で否定する

しかし、なおその言葉を聴こうとせず耳をふさいで部屋を出ていこうとするリューに対して

「ああ!そうだ!これはお前にやろうと思ってたんだ!ほらやるよ」

ガルムはリューを追いかけて、肩を掴み自分の方を向かせると

グレーテルにあげるはずだったチョコレートをリューの手のひらに渡した

「な、なんや急に・・・別にそっち系の男から貰っても嬉しくないわ」

あまりの突然のことに、リューはちょっと心臓がドキッとしたものの

反射的にその貰ったチョコレートをガルムに付き返した

「て、てめえ人がせっかく好意てあげてんのに!うけとれ!」

「いらんわー!ちゅーか人にものあげる態度やないやろ!というかこれグレーテルにあげるやつやろが!」

しばらく、部屋には二人の口喧嘩する声が絶えなかったそうな

「ぬう・・・俺様が目立っていないだと・・・?」

「いや、ここで目立っちゃダメだろ・・・」


「盛り上がってんねー、町」

「斬君がいないのが残念デス」

「まあ仕方ないよ、斬君はミコちゃんとこにいるから」

姫乃達と少し離れたところで、風魔斬を除いた66小隊は同じように物見遊山で町の中を練り歩いていた

斬君は、今ミコちゃんのとこにいるんだよな

「じゃあ、くじ引きで決めた通り・・・まずはオトミンが一番最初ねー☆」

いきなりよーちゃんがそんなことを言っったのはこんな事情があった

僕が知らぬ合間に、女子たち4人でこんなことを決めていた

午前はみんなで過ごして、午後からは時間を四つに分割して

くじ引きで、僕と二人きりで過ごす時間を決めるというものだった

本人の意思は無視されるとこあたりが、女の子の行動力ってすごいなー・・・

まあ、たまには二人きりじゃないと話せないこともあるだろうし

こういうのもいいかなと思った

「ふふふ・・・言っとくが音海・・・・先行は不利だと相場が決まってる」

ぐるみちゃんが、音海さんに先行は不利だと伝えた

当の音海さんは、どうしようと慌てていた

ロボ子ちゃんはおもちゃ屋さん、ぐるみちゃんは自室、よーちゃんはLがつくホテル(最後で良かったいろんな意味で・・・体力的とか)

とそれぞれ待ち合わせ場所が指定されていた

そして、一番最初に過ごすのは音海さんだった

「やっぱここだよね」

来たのは、星見ヶ丘だった、二人はベンチに座って景色を見ていた

今日見た景色は夕焼けだった

空がオレンジ色に染まっていた

僕と音海さんはしばらく、その景色を眺めていた

しばらくして、音海さんがなにか話たそうにモジモジして迷っているようだった

・・・実は僕の方も音海さんに渡したいものがある

やっぱりここは男らしく僕から言った方がいいか

でも、音海さんも自分の言葉で言いたいことがあるかもしれない

そこから少しの間二人でお互いぎこちない雑談をしながら伺いあい

そうなって、やっぱり言おうと思った

音海さんは僕の言葉と同時に喋ってしまった

「あの・・・太郎君これ作ってきたのから食べて!」

「これ、音海さんに食べてもらいたいから作ったんだ」

「「あ・・・・・・・」」

お互いに、この今日のクリスマスのために用意したチョコレートを差し出していた

・・・お互いにおんなじこと考えたんだ

少し、嬉しいいようなこそばゆいような

そんな暖かい気持ちに二人は顔を赤面させながらなった

二人は、呆気にとらわれ数秒の沈黙の後、お互い小さく笑いあった

「じゃあ、交換だね」

「そうだね、ふふふ」

そして、二人はお互いのチョコを交換しあい

狛犬太郎は、大空音海に体を寄せ、手を握った

「あ・・・」

音海は一瞬、びっくりして

顔を赤面させながら笑顔で嬉しそうな顔をした

「・・・うん」

しばらく二人は、手を繋いだまま景色を眺めていた

そう、二人の居顔はまるで夕焼けのように赤かった



そして、風魔斬は陽神門ミコと共に星見ヶ丘のさらに山奥にいた

「こうやって腰を据えてゆっくり話ができたのは10年ぶりですね」

「ああ」

風魔斬は、昔まだ風魔の家にいたころはまだ幼い陽神門ミコの護衛十年くらいをしていた

それこそ、ミコが赤ん坊のころから

だけど斬が家を捨てて出ていったその後は弟の風魔小太郎がミコの護衛を務めていた

「私が赤ちゃんから10歳の時までは斬さんが護衛でしたね」

「懐かしな・・・少し前までパパ(陽神門御門)と結婚するとか言ってたな」

「そ、それは昔すぎます・・・二歳か三歳の頃に言った言葉じゃないですか!」

ミコは、かなり昔のそれも幼子の時の恥ずかしい過去を暴露されあたふたして取り乱す

女の子の小さいころあるある

「ミコのおしめも変えたこともあった」

「それも赤ちゃんの頃です!」

ミコは目をぐるぐるさせながら、斬の肩をポコポコ叩く

「すまん、冗談だ」

「もう」

ミコは、頬をぷくーと膨らませながら呆れる

ミコはこうやって昔から年上の斬に面白いおもちゃみたいにいじられてきた

そうして、しばらく雑談しながた山の舗装された登山ルートを歩いた

しばらくして、ミコが切り出してきた

手にはなにかが握られていた

「それはそうと、斬に渡したいものがあって今日は二人きりになりたいと言ったのです」

「これクリスマスプレゼントと・・・12月は斬の誕生日でしょだから今日渡したくて」

ミコは、持っていたチョコレートをを風魔に渡した

ミコの顔はちょっと赤くなっていた

何故なら、陽神門ミコは風魔斬のことが・・・

「・・・ありがとうミコ、俺なんかためにいろいろ気を使ってくれて」

斬はそれを、優しく微笑んで受け取る

しばらく二人の間に、優しい空気が漂う

「いいんです、だって・・・私まだ・・・斬のこと・・」

だが―

意を決して、ミコがまだ斬のことを好きだと伝えようとした時だった

二人の背後に、何者かの気配

それを感じた斬はミコの言葉を遮り、すぐさまミコを自分の後ろに立たせた

気配を感じた茂みの向こう側にいた人物は―

「誰だ!・・・ミコ、後ろに下がれ・・・・・・・・・朱雀!?」

「え!?・・・棘・・・ちゃん?」

朱雀棘だった、その見た目は以前のままのヒーロー風の戦闘服を身に着けていた

だが、目に正気はなく表情は硬く無表情だった

その様子はとても正気の状態だとは思えなかった

「朱雀、戻ってきたわけじゃ・・・・・なさそうだな」

「任務了解・・・対象の捕獲したのち帰還、できなければ目標の抹殺」

多分、この前みんなで予想し話し合った通り、洗脳され鳳凰現部の尖兵っとなってしまったのだろう

それに、こちらに危害を加える意思さえも感じられた

説得できそうな雰囲気ではないし、力の制御に成功した棘は以前よりも強くなってるはずだ

こっちの予想が正しければ、まず一人じゃ勝てないそれにミコを守りながらでは実力を発揮できない

仲間が来るまでなんとか持ちこたえるしかないか・・・

「朱雀の目的はミコだ・・・政治家の娘だいろいろとある」

いろいろ考えてるとき、棘が現れた反対側の茂みから風魔小太郎が出てきた

多分、小太郎のことだ俺とミコの仲が気になってつけていたのだろう

あいつは、普段無愛想だがミコのことになると惚れ気になってしまうからな

それに、朱雀の目的はミコの命か・・・

そういう政治的な話は分からんが、おそらくミコを殺害・または誘拐することによって陽神門御門とベルを中心とする政党の勢いを削ぐことだろう

「小太郎、なんだ見ていたのか・・・」

「たまたま通りかかっただけだ」

そう小太郎は、舌打ちして言い放った

本当は気になって仕方ないといった感じなのにな

「ミコは俺が助ける、兄貴は引っ込んでろ」

小太郎は、あくまで虚勢をはって自分一人で解決するつもりか・・・

まるで、昔の自分だな

「お前じゃ無理だ・・・今のな」

「なんだと!」

小太郎は、斬の発言に激昂して睨みつけ武器を向ける

そんな二人を見たミコは、慌てて兄弟喧嘩の仲裁に入る

「二人とも、今は喧嘩してる場合じゃ!・・・今念話でみなさんに助けを読んでます」

「それまでは耐えてください」

なんとか、二人の喧嘩を止め

斬と小太郎の二人は、じりじりと近づいてくる朱雀を向かえ撃つため武器をとりだし構える

「無論、太郎たちが来るまでは持ちこたえる」

「助けは必要ない、朱雀棘くらい俺一人で十分だ」

斬は無理せず持ちこたえるつもりだが、小太郎はそうは思っていなかった自分で倒すつもりだ

先にしかけたのは小太郎だ、勢いをつけて棘に切りかかる

「速い・・・!?」

しかし、小太郎の斬撃はさっきまで棘いた空間を切っただけだった

「ぐ・・・ぁ!」

人の限界以上の速さを手に入れた棘は小太郎の背後に回りつつ小太郎を助けようとした斬も蹴り飛ばし10メートル先の木まで叩き付ける

植物のつたでできた剣で小太郎の背中を切りつけ、さらに振り向いて刀を振るった小太郎の攻撃を避けジェミニブラスターを胸に当てゼロ距離で連射する

すんでのとこで魔法防御が間に合ったものの、小太郎は衝撃で吹き飛ばされ

背中と胸のあたりの皮膚は裂傷を伴って非常に危険な状態だった

そして、邪魔ものをまず一人を排除した棘は、目的であるミコに向かって走る

「朱雀・・・しばらくは俺の相手をしてもらおう」

そこに、斬が忍者刀を振りかぶり間に割って入る

「小太郎を倒すくらいだ、出し惜しみはできないな・・・「裁断」!」

斬は果実「裁断」を発動させ次々と棘の皮膚を削り取り、出血させ一気に相手の行動を封じようとした

だが・・・

棘は切られているのに、一切表情を変えずそれどころか防御の態勢をとらずただ切られていた

まるで防御など必要ないとでも言わんばかりに

永続回復能力リジェネかっ!・・・厄介だな」

そして切られた皮膚はみるみるうちに傷が治っていたのである

多分・・・これが七つの大罪の力に制御に完全成功した副産物なのだろう

もっとほかにもあるかもしれないが・・・

「秘剣「風車」!」

斬は、果実を使うのをやめ単純に力の強い魔法武器攻撃で相手の回復を上回る方法を選択した

棘のつたの剣と斬の風の魔法を伴った刀の攻撃がぶつかりあう

互角だったのは一瞬

斬の攻撃は押し返され、そのままつたの剣で斬は切られてしまった

かなり深いとこに、剣で切られてしまった

致命傷をおった斬は立つこともできずそのまま地面にうつぶせで倒れた

その時、斬は化け物をみた

とてつもない・・・大きな化け物・・・そんな奴が朱雀棘の体には存在してると

ミコは斬を助けようとあまり得意ではない攻撃魔法で棘を引き離そうとするが

邪魔者が完全にいなくなったと認識した棘は攻撃をかわし、ミコの側面まで高速で走り

その首元を絞め上げて持ち上げる

このまま締め落として、意識を失わせミコを捕獲するつもりだ

「あっ・・ぐ・・・・・こんなことやめてください棘ちゃん」

苦しみの表情を見せながら、棘の心に訴えかとする

しかし、棘は意にも介さずミコの首を絞める手の力を強めるだけだった

「ぐっ・・・忍法、影縫い・・・・シャドウブレード!」

そのとき、飛び出してきたのは小太郎だった、既に動けなくなるほどの致命傷を受けてるのにも関わらず

ミコを守りたい一心で、気迫で迫っていた

小太郎が果実で棘の影から背後に接近し首筋に刀を当て切ろうとしたときだった

「排除・・・」

「ぐう・・・危ない、小太郎君!・・・きゃあああ!」

棘の全身から棘のついた植物のつだが放出され、ミコの体の数か所を貫くと同時に小太郎の全身をも貫こうとするが・・・

「ぐ・・はぁ・・・!」

「斬・・・!?」

すんでのとこで、斬が小太郎の前にたちその攻撃を防いだのだった

そして、そのことで斬は完全に力尽き意識を失った

「斬君!・・・大丈夫!」

「やっぱり棘ちゃん・・・!」

そこに、ミコの念話を聞き一番近くだった66小隊と姫乃たちが駆け付けた

すぐさま、魔法を連射してミコ達から棘ちゃんを引き離した

「任務失敗、帰還」

対する、棘は人数的に不利と見て撤退しようと背を向け山のふもとまで飛び闇に消えていった

「・・・棘・・・ちゃん」

「待って!」

そして、それを見た鳳は

追いかけようとし、引き留めようと叫んだ

「必ず君を助けるから、だから待ってて!」

だが、その声は届かず闇の中に消えていってしまった

「なんで・・・俺を」

そして、斬に助けられた小太郎本人は呆然としていた


事件後、病院にはミコと風魔兄弟の三人がいた

三人とも傷が深く隣あったベットで安静にしていた

病院の医師いわく、2週間は治療にかかると言われた

そのことで、三人は今度のエンジェルグループの戦いに参加できなくなってしまった

小太郎はベットから無理矢理半身を起こし、斬をにらみつけながら言った

「兄貴どうして・・・俺をかばった!」

それもそうか・・・普通に考えれば

あの場面で助けるべきはミコのはずだ、人物的にもこの日本の後の全体のことを考えるなら

それを俺は、二人のうち小太郎を助けることを選んだ

まあ、その行動には一応理由もあるし、感情的に小太郎を助けたかったからってのもあるが

理由は、その時小太郎はあれ以上の体にダメージを受けたら命が危なった

だから、まだ動けるミコより小太郎を優先した

あの攻撃を受けていたら、確実に絶命していたはずだ

とまあ、こんな感じだからだ

「いっとくが、動けない方を助けたとかいうのは愚かな選択だ・・・死ぬ覚悟はいつでもできてた」

やはり理屈では小太郎はわかってはいたか

まあそうだが、そうさっきの理由を説明してもも小太郎は納得しないだろう

なら・・・

「違うな」

「弟だからだ」

そう俺は言った

「知らなかったのか?・・・俺は超ブラコンだぞ」

小太郎お前は、俺の大切な兄弟、家族だと

「・・・」

それをいきなり言われて、面食らって表情を驚いたまま固まらせた小太郎に対し

俺は言葉を続ける

って・・・小太郎が驚くのもまあ無理もないか

なにせ、風魔の家にいたころは俺や父親、周りの人間・・・すべてが冷たく

そんなこというやつは存在しなかったからだ

「家柄や伝統がそんなに重要か?」

「そんなものがなければ、本当に大切なものを守れないのか?」

大切なものを守るのは、家や伝統ではない

ましてや、力でもない

そして、俺はこう続けた

「俺は、きっと風魔の家がなくなってもミコを守ると決めていた」

「風魔とか関係なく大切な人だからな」

「斬・・・」

大切な人を守りたいと思う心、それがあれば友人も弟もミコも守る理由たると

斬のその言葉に、ミコは顔を紅潮させながら嬉しそうにほほ笑んだ

「どうやら、小太郎がまだ幼いからとこの話を理解できるわけないと・・・諦めていた俺が全部悪かった」

そう俺は、今まで小太郎を見捨てていたことを一言謝罪した

・・・小太郎は泣いていた

今までに厳しい表情からは想像もつかないような、嬉しいような悲しいいような柔らかい表情で

涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら

「っ・・・兄貴・・・ごめんなさい!・・・俺をかばって体がっ!」

そう、小太郎は子供の頃に戻ったかのように自身を庇って怪我をした兄に対して謝罪の言葉を言い

閉じていたその心も開いていた

彼はもう、風魔斬のことを嫌ってはいない

むしろ、大好きな兄なっていた昔みたいに

「気にするな」

「だから・・・」

「これからは一人でなんとかしようとせず、兄を仲間たちを頼れ」

俺は、気にするな

もっと兄である俺やグレーテル達の支えてくれる仲間を頼れ

とそう一言いって、またベットに寝転がる

「斬・・・小太郎・・・・仲直りできたんですね」

「良かった・・・」

そして、二人の話を最後まで聞いていたミコも嬉し涙を浮かべていた

「ミコ!・・・俺、馬鹿だ・・・これから俺は」

「良いんです、だから今度からは・・・これからも一緒にいてください・・・・昔みたいに・・・私たち三人で」

こうして、陽神門ミコと風魔兄弟の長いようで短い因縁のお話は

苺とスポンジと生クリームが上手く重なったクリスマスケーキのような結末を迎えた

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