第三章 第六話 「不穏な影」
俺たち生徒会のメンバーが運動文化祭一日目の後片付けをして二日目の準備を必死で急ピッチで進めていたときに
それは聞こえてきた
そこでは数人の男女グループが話していた
確か、彼らは学校でも素行の悪い生徒だったと
彼らは、運動文化祭の設営生徒であるにも関わらず作業をさぼって楽しく談笑していた
正直、いくら俺が生徒のことを導く生徒会の人間でも
できれば積極的に関わりになりたくない類の人間だ
俺は、見なかったことにしてその場を後にしようとするが・・・
そこで聞こえた声は、とてもスルーできるようなものではなかった
「ひょっとしてさっきのあれ大空と狛犬じゃね・・・」
「間違いないね、薄気味悪い風魔衆の人間とか黒衣と古木や粗大ごみもいるし」
「あいつら、よく生きてられるよな」
それは、先ほどまで熱い戦いを繰り広げられた66小隊の悪口陰口だった
本当に、聴くにもたえない罵詈雑言口汚い言葉で罵られていた
俺は、心の底から怒った
どうして、よくしりもしない人間のあんなことが言えるのか
「あいつら・・・」
「待ってくれ昇利ここは俺に言わせてくれ」
俺は、俺と同き気持ちであろう昇利を制して
男女グループに近づく
「・・・・・おい、君たち」
「何故そんなこと言うんだ?同じ学校の仲間じゃないか・・・」
俺が、それを言った瞬間、男女グループは
めんどくさそうな顔して、こっちをたるそうににらみつけてきた
そして、少しばかしの沈黙の間
彼らは一言、文句を言ってどっかへいこうとした
「ちっ生徒会のいい子ちゃんかよ、行こうぜ」
「あ・・・まて!作業をさぼってる件はまだ終わってない!」
「きゃっ」
俺は慌てて制止しようとするが
なんとあろうことか、後ろにいた一花やりっちゃんを突き飛ばしていって無理やり逃げてしまった
「あーはいはい、そんなに生徒が大事なら生徒会の人が全部やればいいじゃーん」
「な!?・・・ちっあいつら後で覚えておけよ」
「なんだってんだったく・・・・それと昇利ほどほどにな」
運動文化祭の一日目を気持ちよく終われた後に
まさかこんなことに出くわしてしまうなんて
でも・・・そこまで言われる彼らはいったい何があるというんだ?
だけど俺たちは、この日生徒会室の資料室で66小隊を巡る事件、過去にあった衝撃の事実を知ってしまった
次の文化祭の準備も今日の分も終わり66小隊の僕たちは帰路についていた
このところ、本当に楽しい
灰姫ちゃんという新しい仲間を加えたこともあるだろうな
呼称もいつの間にか灰姫さんから灰姫ちゃんになっていた
「灰姫ちゃん、どうこの世界は楽しい?」
「うん、たーのしよーほんっと最高!・・・・・・・」
「・・・・・・・・・普通の女の子ってこんな風にみんなと遊んだりおしゃべりしてるんだぁ」
こんなに恵まれてていいのだろうか?だって僕たちは人生の半分以上は不幸になるというそういう星のもとに生まれたからだ
でも・・・・もしあるならこれはこれからは幸運な人生がまってるんじゃないかとすら思えた
だけど・・・・
それは儚くて脆い幻想だといことを僕たちは思い知らされるとこになる
「やあ、この世界の「不具合」たち」
「誰・・・だ?」
「何しにきたの?お前・・・・」
「何って・・・やだなぁ君がこの世界に入れてくれたんじゃないか、それとも僕たちを追い出してみるかい創造主に逆らって」
目の前に、ちょうど姫ちゃん達と同じくらいの背丈の男の子がたっていた
だけど、その佇まいはどこか人間離れしていて
この世のものとは思えない圧倒的な存在だとそう僕は感じた
「ほんと、君たちのおかげでまた予定が狂ってしまったよ、あの二人に結締姫乃は殺されようとして反撃するも二人は助けられず死亡っていう筋書きだったのにほんと、その前の願壁だってそうだもっと犠牲がでるはずだった、だって君たちは主人公どころか脇役や駒ですらない、そんなんがストーリーに影響を及ぼすなんてそれってバグとしか言いいようがない」
「バグはゲームの進行に邪魔になるだってゲームってユーザーが気持ちよくプレイしてもらうために作るんだろ、だったらバグは取り除かなきゃ」
「さっきからわけのわからないことばかり、なんなんだあんた」
「まだわからないのかい」
少年は、僕達のすぐ横を通り過ぎる
すれ違いざまに言葉を発する
「君たちに居場所なんかないんだよ」
居場所なんかない
そう少年は言った、真っ黒な雰囲気を漂わせながら
「「!?」」
・・・なんだ?これ・・・言葉というより・・・音
少年は背を向けたまま、喋る
「僕は知っているんだよ、君たちの過去・・・存在すら許されないのによく生きてられる」
「はっきり言おうか、君たちの世界のお邪魔ものだ死ねばいい死んでくれしねしねしねしねしねしねしねしねしねしね」
なんだ・・・・いきなり、こいつ・・・・!
「じゃあね、きっとまた会おうこともないだろうね」
少年は、通り過ぎてそのままどっかにいこうとする
ぐるみが問う
何者かと
「待て・・・・貴様は何者だ」
その瞬間、少年は思い出しかかのように振り向き
その姿が揺らいだ
そして、姿形や容姿がぐにゃぐにゃといろんな人物に変わっていく
「僕は無能で弱いなにもできない正義の味方であり」
僕自身、狛犬太郎に変わったり
「音海の親友であり」
音海さんの、かつての親友になったり
「風魔限流才であり」
斬君の父親になったり
「無名のNIE・ファンデ研究者であり」
作業着を着たゴミ処理場の作業員になったり
「私は、エメロード・メロディ」
エメロード・メロディ・・・グレーテルさんの母になったり
「そして鳳凰現部・・・と言っておこうか」
そして、エンジェルグループ代表・鳳凰現部と・・・なったりした
「「な!?」」
僕達は、あまりの突然のことに困惑した
人の容姿が変わる人物七変化もそうだが・・・
・・・なにより、今出てきた人物は全員
僕達の・・・
暗い記憶の一部だった
僕達が、過去の幻影に惑わされてる時だった
「氷裏、用が済んだらさっさとどっかいきなよ」
灰姫ちゃんが、その氷裏と呼んだ少年を憎らし気に見て
睨んで追い払おうとしていた
僕達を気遣ってくれた・・・?いや・・・
灰姫ちゃんは・・・この少年を知ってる?
「はっきりいおうか」
少年は灰姫ちゃんを無視して
言葉を続ける
少年は僕を見る目は・・・
「狛犬太郎、君には誰一人救えない、本当の意味で救えもしないのに救えた気でいる」
お前は偽善者だ・・・と
そう言われてるだろう
僕は、ただそれに心当たりがある心をざわつかせながら
立ち尽くしていた
・・・・・・
んなこと・・・・
「そんなこと・・・言われなくてもわかってるんだよ」
言われなくて・・・
嫌というほど、自分が無力だということ
「みんな・・・いつかはどうしようもなくって・・・・死ぬしかない未来なんだ辛くて悲しくて」
心が黒くなる感覚が、してきた
「太郎君・・・あんな人の言葉気にしなくていいよ!」
「ダーリン・・・」
「兄様」
だけど・・・僕はあいつがいなくなった後ぽつりとつぶやいた
そいつの思惑とは違う言葉を
「いや・・・そうだなでもそれは一人だったときの話だ」
その瞬間、心を染めていた黒は・・・
ああそうだ・・・君らはそういう結末だ
君らは勇気啓区よりさらに下の存在・・・
登場人物ですらない隅っこのNPCなんだよ
砂粒という男はそう邪悪な心でほほ笑んだ
そして、あるところではグレーテルが夕食をとっていて
近くにはベルさんや紫姫さんにメロンちゃんにウルルさんがいた
「紫姫、お前まだ納豆食べられないのかよいい加減好き嫌いはよくないぞ」
「うっさいわね、だいたいあんな豆が腐ったやつ食べられるわけないじゃない」
「私は日本人じゃないのよ!そんなに言うんだったべるが食べなさいよ!」
例のごとく、いつも通りにベルさんと紫姫さんの痴話げんかが始まってた
紫姫さんが納豆をベルののどに流し込んでいた
「うっぷ待て、よせ詰まる詰まる!」
「あははー、ほんと仲いいねー納豆こんなーに美味しいのにね、ねウルル」
「うん・・・・まーぜまーぜ」
そこでベルはあることに気付いた
明日はメロンちゃんが発見された日だ
「あ、それはそうと・・・・・メロンちゃんってもうすぐお誕生日じゃなかったけ?」
「おおーそういえばそうだった!大事な娘の誕生日を忘れるなんて・・・ぼくぁママ失格だよ!」
「お誕生日・・・そういえばいつもは太郎や音海たちに祝って貰ってた」
ちなみにウルルが言うには世界樹の欠片に魔力を吸われ続けて強制的に眠らせられたせいで、いつ産んだのか正確な日時はわからないらしい
さらにちなみに、眠っていてもお産の痛みはあったらしくそれはそれは死ぬほど苦しかったそうな
・・・でもそうすると、だれが当時から今日まで魔王の管理下にあったメロンちゃんを羽ツバメまで送り届けたんだ?
確か・・・狛犬君たちの話ではユキナという人だと言ってたっけ
まあ、細かいこてゃ今考えてもしょうがない
「メロンちゃんはなにか欲しいものとかある?」
「・・・ない」
「ええ?」
これは意外だ、生まれて初めて母親にあえてもっと欲しいものはあるだろうに
「だって・・・今が一番幸せだから」
「・・・みんなと一緒にいられることが最高の贈り物」
「っ~」
そのメロンちゃんの言葉に俺たちは感動した
涙を流したいほどだ
「かわいい~!さっすが僕の娘!」
「ちょっとまってウルルさん、私とベルの娘でもあるわ」
「よ~しここはどっちがメロンちゃんを愛してるかベルに決めてもらおうじゃないか」
「わかった、ベルどっち!?」
まて!なんでそうなる!?
「だからどうしてそこで俺にふるんだ・・・」
俺が二人に攻めよられてしどろもどろになりがら目を泳がせていると
メロンちゃんがなにか思いついたかのようにこっちへよってきた
多分、欲しいものが思いついたのだろう
「あ!・・・・プレゼントならケーキがいい!メロンのやつ・・・メロンケーキで」
「ケーキ?」
「うん・・・・・・太郎と音海と、みんなでお祝いしたい」
べルダットさん、メロンちゃん、紫姫さん、ウルルさん
グレーテルは仲間たちと一緒にそんな幸せそうな4人を見て思った
ああいうのが母親だと、ああいうのが親子だというのを
グレーテルはちょうど隣にいた加藤博士さんとセイン従士さんに聞いてて見た
「はぁー三年生のお二人は悩みってありますか?」
「ないな、どうした肉便器共」
「悩む前に行動するわね」
「いや・・・ひとつあるな、俺の叔父はエンジェルグループの・・・」
完全に相談する人を間違えた・・・
ナイーブな気持ちを引きずったまま、エロゲの二人組を無視して瞑想を決め込もうとした時だった
前方から私たちの方にむっかてくる人に気が付いた
確かあの人は、浮島学園の校長先生だ
「校長先生・・・?」
「おやグランフォード学園の生徒じゃないですか、今日は大活躍でしたね」
「さすが名門高の生徒さんであらっしゃられる」
「いえ、お褒めの言葉をいだだきありがとうございます」
正直、校長先生のいかにもな業務的で政治的なお世辞ですけれども
グランフォード学園の看板を背をっている以上、こちらもそれなりの言葉を意識しなきればなりませんし
わざわざ、それだけを言うために声をかけたとは思えない
なにか他に用があるのでしょうか
「実はグランフォード学園の方から直々に、言伝があって」
「学園がここでまだ調査することがあるのということですのでもう少し、ここにいてもらうことになったんですよ」
「なにかと不便をかけますがご了承ください」
「そうだんですかわざわざありがとうございます」
要は、グランフォード学園が新たにここで調査するべきことができて
私たちにまだここにいて欲しいというだけのことですね
私としても、もう少しみなさんと一緒にいらいですし
そして、話はこれで終了かと思われたが・・・
「ああそうだそれと明日やる・・・生徒たちの発表会」
「是非とも父兄でご参加くださいね・・・特典があるのですよ」
「ご家族とごっしょいただければさぞ楽しいでしょうねぇ」
「・・・・・では、私はこれで失礼いたします」
そう言って校長はこちらのことなで微塵も考えてないような笑顔でこの場を去る
言われた私は力なく虚空を見た
「私には・・・・そういうのないから・・・・雲の上の話にみえちゃいます」
「あ、その・・・・なんだグレーテル・・・食事はもういいのか?」
「お嬢様、私もいきます」
「・・・ごめんなさい、今は」
私は、食べかけの夕食を片付け席を立ちヘイについてこないように言うと、食堂を一だけで人後にしました
「グレちゃん・・・」
そこにはもちろん、精霊たちもついていけなかった
ガルムお兄様やヘイは気を使ってくださるけど、今は一人になりたいです
私はリューちゃんに門限までには部屋に帰るからと告げた
「・・・そ、そうなん?・・・はよ戻ってきてよ」
グレーテルが行った後には
「どうした女?元気がないぞなにかあったのか?」
「愛熊さん、いくらあなたでもお嬢様を泣かせるような人はそれそうおうな考えがあります」
ヘイはこつ然としたもの物言いで言う、睨みをきかせて
彼にとってグレーテルはエメロード・メロディから託された残された最後の守らなければいけない人だから
「たっくてめッは、デリバリーてんもがないのかよ!」
「それを言うならデリカシーだろ・・・・俺も行かせてもらう、家族なんて・・・」
「私が、二人の様子を見てこよう・・・・教師としてなにか力になってやれることがあるかもしれない」
「ふん、なんだと言うのだ・・・・俺にも悩みくらいはある」
「え?あんの?」
「あれじゃね変態の弟いたじゃん」
「そうだ、それも立派な悩みであろう、だいたい自分一人が不幸せだと言わんばかりの顔をして」
「それが大きかろが小さかろうが、それがそいつの人生の超えるべき壁であることに変わりはない」
「壁なら笑って超えてやればいい」
「なんだこいついきなり良いこと言いやがって・・・」
なんて会話があったりした
紫姫はジュースを買おうと少し間、ベルたちと離れていて灰姫と
心の中で会話していた
「本当楽しそうだよねーねっ紫姫」
「あ、灰姫・・・・・その・・ごめん」
「私だけ、幸せになってちゃダメよ」
「長い間は無理だけどっ・・・今度から体を交代する時間増やすわ!」
そう、紫姫は自分に言い聞かせるようにいった
ほらやっぱり・・・・
気にしてるんだ
私の普通の女の子になりたいという願いが紫姫を縛り付け背負わせてるんだ
「な~に遠慮してるんだよー、私の願いは自慢の妹が叶えてくれてるじゃないか!」
「見てるだけでも十分気持ちは伝わってくるさ!」
「それに、いいんだ」
「紫姫はもう姉の願いを背負う必要はないの」
「え?・・・・ちょっと、どういう・・・!」
問い詰める紫姫だけど
だけど、そこで灰姫は心をシャットアウトしてしまった
「最近、ちょっと楽しいことがあってさ・・・」
「・・・・・・・でも」
「やっぱり・・・私必要ないや・・・」
・・・ちょっとだけ泣いた
その日の夜、メロンちゃんはある夢を見た
波一つたたない鏡のような、平面のような湖に向かい合うように二人の少女がいた
一人は私だけど・・・
私の前にいる、私によく似た黒い私がいた
メロンちゃんは問う
あなたは・・・だあれ
わたしは、あなた、あなたは、わたし
黒色の私が今度はしゃべりかけてきた
ねえ・・・あなたは力が欲しくない?
ちから・・・?
そう、みんなを守れるパパとママを痛めつける悪いやつをやっつけれるそんな力
メロンちゃんは、いきなりそんなことを言われ少し困惑し少し考えた後
ごめん、よくわからない・・・
そう答えた
正直、欲しくないと言ったらうそになるからだ
今まで、私は二回もその身を狙われ、ベルパパと紫姫ママが怪我をしてしまっているから・・・
もう一人の私は、その私の返答を聞いてこう答えた
そう・・・
あなたは・・・ママとパパがいていいなぁ・・・
もう一人の私は、そう言って消えた
それはまるで、もう一人の自分がいるような感覚だった
眠りから覚めたメロンちゃんはぽつりと独り言を言った
「最近・・もう一人の私がいるようような気がする・・・・遊園地で突然魔法が使えたり」




