第二章 第九話 「柊琥珀」
琥珀の話が終わった
みんなどんな声をかけていていいのか測りかねてた
下手なことを言って余計に琥珀を混乱させてしまうかもしれない
「そんなことが・・・」
「これが私の話」
「琥珀ちゃん・・・・・・・・あのね!」
そんな中で姫乃が思い切って話しかけようとした時だった
背後に人の気配がした、みんな驚いて振り向く
その正体は・・・
「お取込み中悪いね!みんなはいきなりラスボスが現れたらどうするのかなぁ?」
「「!?」」
語尾に小文字をいれるような特徴的な喋りのこの声に、白いフリルの付いた服
突然現れた気配の正体は・・・あのオリガヌだった
「いきなりすぎでしょ!」
どうやってとかいつの間にかとか気になるけど
ともかく敵であることにかわりない
とっさに僕と音海さんで拳銃を引き抜いての射撃を浴びせるが、オリガヌは後ろに跳んで全て回避してみせた
「どうしてここに・・・戦ってたはずじゃ・・・そうか!」
「そういえばメロンちゃんが二人いるっていってたよね」
メロンちゃんが逃げるときに現れたもう一人のオリガヌと関係があるのかもしれない
そして、ここに来たってことは・・・
「あは、いきなり驚かせてごめんねぇ」
「お前の目的は・・・やっぱりメロンちゃんを追っかけてきたのか?」
「半分正解ぃー」
やっぱりそうか・・・だけどもう半分は?
「半分?」
「もう半分は・・・」
オリガヌはまた、邪悪で悪戯な笑みを浮かべて楽しそうにいう
本当にこの人には人の心ってもんがないんじゃないだろうか?
「あななたちを殺せばメロンちゃんはさらに絶望してさぞ美味しい絶望を味わえるんだろうなぁー・・・・・・って☆」
「・・・・・っ!」
ま、それだけじゃなく氷裏のお気にいりのユキナンの部活メンバーと結締姫乃ちゃんが本当に「面白い人」かどうか試して遊ぶことも含まれてるけどねぇ・・・
そう、心の中で思いながら、オリガヌは結締姫乃の方を見た
「この人・・・私を見てる?」
私はオリガヌの綺麗で宝石のような赤い目に射抜かれ後ずさる
あの瞳・・・誰かに似てるような?未利ツバキ君?砂粒・・・?
「良くわかんないけど、さっきから黙って聞いてれば・・・まるで自分が負けるとは考えてないくらい自信満々だけど」
「ラスボスが向かうから来てくれりゃあ、あんたを倒してこっちは最速で上がりゲームクリアが見てくる」
「そうだよ、私負けたことないもん・・・・・そうだな赤いあの子との勝負だって負けなかった」
「ていうかNPCは引っ込んでてくれない・・・?」
最後に、オリガヌは太郎たち66小隊の面々を一まるでゴミを見るような目でいちべつした
そうたまたまた(世界の)故障で姫乃と達出会ったであろう存在・・・オリガヌは思った
まあ、確かに実力や心の強さが姫ちゃんたちとは比べものにならないくらい弱いけど・・・
ま、僕たちは僕達にできることをするだけだ
オリガヌと姫乃たちは武器を構えなおし視線を交えて対峙する
数秒後戦いの火ぶたが切って落とされた
先に動いたのは僕たちの方
ロボ子ちゃんがオリガヌの情報を収集してる間
遠距離は姫ちゃんと華花ちゃんと琥珀ちゃんとぐるみちゃんと音海さんの銃撃と魔法の連射で牽制
正面は僕とぐるみちゃんが接近戦をしかける
背後からは持ち前の速さで斬君とよーちゃんが奇襲をかける
「おっ~と、あぶないあぶない~」
しかし、これほどの全方位攻撃であるもにも関わらずオリガヌは全てを防いでしまった
ちょっと戦って分かったことがある、なるほど厄介だベルさんたちが苦戦する相手のだけはある
遠距離はオリガヌの操るビットが全て攻撃を防いで
正面はオリガヌの持つ武器である歯車の意匠があしらわれた機械的なデザインの大鎌で防がれ
背後はや側面などの周囲はこれまたオリガヌが操る機械の動物の人形に防がれてしまった
「こんどはこっちから行くよぉ!」
「ぐっ!」
オリガヌは前線いた僕達4人を風圧だけでふっ飛ばし
斬君と同じような、いやそれ以上の速さで後方組に接近し
反応が遅れた翡翠と琥珀をビットで足止めし
とっさにメロンちゃんを守ろうとした音海さんを蹴り飛ばし
「きゃ!」
「音海さん!・・・させない、勇猛火炎!」
さらに姫ちゃんの炎の魔法とオリガヌの黒色の炎が押し合う、しかし姫乃の炎が押し負けて弾かれてしまった
姫ちゃんに向かってオリガヌの炎の纏った大鎌を振りかぶる
「姫乃お姉ちゃん・・・!」
姫乃の危機をいち早く察知した琥珀が狙撃銃でオリガヌを狙うが・・・
当たって・・・!
しかし・・・琥珀の放った銃弾は無情にもオリガヌの髪を少し掠めただけで外れてしまった
オリガヌは口元を歪ませる
「・・・リフレクト!」
代わりに華花ちゃんが防御魔法をかけてくれたおかげで助かった
姫ちゃんは華花ちゃんの助けもあって間一髪逃れられた
「華花、ありがとう」
「いえ、礼には及ばないですよ姫乃ちゃん」
「琥珀もありがとう」
「・・・・・」
だけど琥珀は、俯いて覇気がなかった
「う~ん、なるほどなるほど華花って子も厄介そうだね・・・いやむしろ一番」
そんな風に、しばらく戦闘は押したり引いたりの平行線だった
突然オリガヌの攻撃の手が止んだ
「・・・そろそろいいかなぁ」
そしてオリガヌはさっきと同じように再び姫乃を見る
「もっと凄い子かと思ったけどそんなに大したことなかったね」
「オリガヌさん・・・あなたはいったい?」
そこにさっきの花華ちゃんが二人の間に割って入った
「あなた・・・なにか企んでますね、まずメロンちゃんが狙いなら早く私達を倒していけばいいはずです・・・それに」
「遊び好きのあなたがあなたがただ敵を潰すだけのことをするはずがないと思いました」
華花のその指摘に、オリガヌは降参と言わんばかりに手を上げて肩をすくめた
「ばれちゃあしょうがないなぁ」
「ていうか意外とストイックよねぇ華花ちゃんて・・・絶対に勝てないっていう自分たちと私の戦力差を冷静に分析するとことか・・・」
確かに、華花ちゃんはそういうことによきく気が付く女の子だと思う
今までは結締姫乃という存在に隠れててよくわからなかったけど、多分この子は相当頭がいいと思う
「ハッ今私の存在が危ぶまれようとしてマス!?」
「ロボ子ちゃんは黙っていようね・・・」
ロボ子ちゃん今まで分析らしい分析した?
というか今のオリガヌの分析は!?
「今から面白いことを始めよう」
唐突にそんなこと言いだしたオリガヌは
「え・・・?」
瞬間移動した、琥珀ちゃんのところまで来て
みんな瞬間的に移動するとは予想していなかった
飛ばしていたビットが変形して自身と琥珀を「鳥籠」を作って閉じ込めてしまった
「「!?」」
一対一は確実にマズイ!
僕達は助けようと鳥籠を攻撃するけどまるでびくともしなかった
しかもその鳥籠は霧がかかっていて中は良く見えない
まるで、他の世界から現れたような黒い雰囲気を纏っていた、闇というべきような
幸い声はかすかだが聞こえるけど
あの黒いのもしかして・・・そう姫乃は思った
鳥籠の中で琥珀はオリガヌを前にして動けなくなった
「ねえ、琥珀ちゃん思い出して・・・」
オリガヌは琥珀に肌がぶつかりそうになる距離までさらに近づいた
「何を・・・する気?」
「本当のあなたは・・・」
オリガヌは囁くあの、人のように
「っぁ……」
頭痛がして、立っていられなくなる。
歪んだ気がした。
何が、どうとは分からないけれど、心の奥深くにある大事な何かが歪められて行ってしまうのが分かる。
そして、違和感と頭の痛みが収まった頃には世界は書き換わってしまっていた。
過去と今、時のはざまで何かが零れ落ちていく。
すくおうとした手指の隙間からすり抜けていく。
「……っ、な……」
段々琥珀の瞳の生きる力が消え失せていく
そして、オリガヌは琥珀の頬を撫でるように優しく触った
そして、囁いた・・・
その紡ぐ言葉はあの人物と同じだった
「世界は書き換えられた。けれど、それを君は認識する事ができない」
「できなかった」
琥珀が闇に染まっていく
「あ・・・・・・・ああ・・・・・ああああ」
今まで考えていた何かを抱えていた手放して、琥珀はその記憶を手繰り寄せていた。
「本当の・・・・・私・・・・は」
本当の私は・・・
私は、1年前のあの時以来ずっと「誰とも」あってないんだ・・・・・!
あの時・・・結締姫乃が火事でトラウマを産んだあの事件・・・・・・・
あの事件の時、一緒に居合わせた私は・・・
いや、居合わせたんじゃない!
兄が姫乃お姉ちゃんに夢中で・・・ほんの、ほんの少し嫉妬した私はせめて料理で姫乃お姉ちゃんに勝とうとして・・
私が原因で・・・・・私が料理がしたいなんていうから
からんさん(姫乃のお母さん)と姫乃お姉ちゃんは・・・・・姫乃お姉ちゃんの家が燃えた・・・・
その後は
ずっと暗い部屋に閉じこもってた、扉越しに話すことなんて祖父母と兄と・・それと見舞いに来てた姫乃お姉ちゃんだけだった
ずっと暗闇の中、聞こえるのは砂粒の聞きたくもない言葉ばかりで、魔法をかけられていてるようだった
自分の意思では動けなかった
ずっと部屋の中で、暗闇の中ですごしていた。いつも。一日中。
実は私が、あの事件に居合わせなかったことになっていて・・・心木学園に転校して雪菜先生や選たち部活のメンバーたちと一緒にたまに「しかたないあいなぁ」って言って家からでて遊んでいた
そして、同級生のなあちゃん・未利・啓区君という大親友たちもたくさんいた
・・・・・だけど事実は兄と一緒に心木学園に転校してきたときも私はずっと暗い場所にいた
なあちゃんや未利ちゃんや啓区君という存在は、それらは扉から聞こえる声だけの存在だった
思ったより優しい日々、穏やかな時間……そんなものはどこにもなかったのだ。
それが現実で、現実のはずで……。
心の中を土足で踏み荒らされた気分だった。
いや、それそのものだろう。
せっかく宝物にできるかもしれないと思った、幸福だったあの時間の記憶が、あの人のせいで騙されたという嫌な記憶に変わってしまう。
つまり・・・
私はここにいてはいけない人間なんだ
姫乃
お姉ちゃんを傷つけ・・・兄を殺し
みんなにとって私は友達でもなんともなくてただの足手まといで迷惑な・・・・・他人
薄暗くて寒い部屋の中が私の本当の居場所
自分一人で不幸だったらまだ不幸だなんて思わなかったのに。
そもそも存在しなければ、誰も苦しむ事が無かったのに。
そうだ・・・・・こんな人間は孤独がお似合いだ
だけど、でも……あれ? 兄が いつも何かをしていれてくれていた気がするけど……。
「あ・・・・・お兄ちゃん」
最後の瞬間兄の背中が見えた気がした
だけど、もう手遅れだった
琥珀は完全の心は闇に包まれた
「ははっ♪」
しばらくして鳥籠が解かれた
そこには地面に横たわる琥珀と・・・・琥珀だけだった
「琥珀ちゃん・・・無事か!?・・・それにオリガヌはどこに・・・」
いそいで介抱しにくみんなだけど
だけど姫乃はある違和感に気付く
「どうしたの姫ちゃん?」
「同じだ・・・コレ、未利の時と・・・」
そうだ・・・・・これは明星の星の事件と同じ状況だ
未利がこんな風に突然人が変わったようになって
未利は眠ったままになった
正確には・・・・・・・「心を閉ざした」「孤独になろうとした」
フォルトさんやたくさんの人が死んだ
そんな中オリガヌが透明なドーム状の空間でこちらを攻撃?してきたのか?
の割には痛みはない
だけど隣の姫乃と華花は影響があった
「フォルトさんありがとーアジェスティアちゃんの能力解放ぅー」
「かわいそうだから姫ちゃんたちの記憶も戻しといたよ♪アジェスティアちゃんの力ほんと便利」
姫乃と華花は自分の身に起こった現象に驚きの表情を隠せなかった
「この記憶・・・」
「ていうか・・・なんで私も忘れて・・・本当の琥珀ちゃんは・・・なんでアジェスティアちゃんが!」
琥珀がずっと家の中にいたことを、姫乃も華花も思い出していた
「気に入ってもらえたかな?」
「良くわかないけど、琥珀ちゃんを下がらせよう!」
蚊帳の外の66小隊の僕達だけど、何かできることないか!?
近くに扉があった、オリガヌが立っているむこうに2枚目のさっきの輪っかから離れると閉じたり閉まっちゃうしまうあれだ
現在、扉は開いていた
「メロンちゃんと琥珀ちゃんは僕らが運ぶ、今コイツをぶっ飛ばしてく全員で突撃して・・・扉を壊して逃げる!」
「みんな琥珀ちゃんとメロンちゃんのいる近くで戦おう」
端的に言うとそこで僕たちは、メロンちゃんと琥珀ちゃんをおぶさってオリガヌを無視して逃げることにした
僕達は煙幕や閃光魔法を駆使して駆使してオリガヌの視界を塞ぐ、一気に走って駆け抜ける
「よし、あともうちょっと!」
さらに今は器物損壊がどうとかいう状況ではないので、手っ取り早く閉じてる扉を魔法で破壊した
あともう少しで扉に着きそうなとき、それは起こった
「なんだ、扉の前に・・・!?」
異変が起きた。周囲、宙に黒い球体が出現する
黒い球体が膨れ上がり、悪魔のような図体になる。
紫色の肌に、コウモリのようなツバサ、光を放つ瞳は血の様に赤い
何もない空間から、黒い影が生まれて何かしらのシルエットを形作る。
腕が生えて、足が生えて、色が付いて。
牛によく似た容姿だが、やつは断じて二束歩行したりしないし、紫一色の肌色でもない。視線を上にやるとツノが頭に生えてはいた。背中にはコウモリのようなツバサ。体型は牛っぽいのに、悪魔みたいな生物だ。
あいつは、牛に似ているから牛エネミーとでも呼ぶべきか
それは太郎たちを標的としているのは明らかだった
「っ!・・・しまっ・・襲ってくる!?」
「え?待って・・・琥珀ちゃん!?」
だが、音海さんにおぶさっていた琥珀はいきなり背中を蹴って、地面に立った
「違うんです・・私がこの状況を・・みんなを助けます」
そして琥珀は持っていた狙撃銃を構えた
構えた先には・・・
姫乃がいた
そして琥珀が、姫乃の肩を撃った
あまりの出来事にみんな反応できなかった
「琥珀・・ちゃ・・ん・・・?」
「こないでください、こっちに・・・・!」
「もしかして、オリガヌさんは私達を同士討ちさせる気でしょうか」
「まさか、僕は君たちの手助けをしようとしてるのさ」
琥珀は、距離をとろうとしない、むしろ僕達を銃で威嚇しながら僕達と距離を離しながらまっすぐ牛エネミーにむかっていく
悪魔めいたそいつらは、琥珀を標的にして、一斉ににじり寄る。
「っ!・・みんな円陣形を形成して琥珀ちゃんを守るんだ!」
琥珀の頭上。見てしまった。数字が、減っていく。死神が死期を知らせる。みんなは走る。それに懸命に逆らおうと。走る。走って牛エネミーと戦う
だけど牛エネミーは強かったチート魔法でもないと倒せないくらい、姫ちゃんですら敵わない絶望的なほどだ
牛エネミーの力任せの腕振りの衝撃波でみんな吹っ飛ばされる、魔法弾を連射して痛めつける
「「うわああ!」」
全員、ボロボロだった
「まずいよーこれ・・・・・」
よーちゃんですら再生が追いつかないほどの魔力を牛野郎は持っていた
「狛犬隊長、聞いてください」
「琥珀ちゃんの状況を簡潔に話します」
今起こってることを伝えるべく姫乃は行動にでた
「分かった、みんな姫乃さんをカバーして」
僕達は円陣形を解除して二人を人数を分担して囲むことにした
二人を守りながらはきついけど、今この状況を把握するのに必要なことだ
「まず、琥珀ちゃんは今、心が闇に閉ざされてます」
そういえば以前姫ちゃんから聞いたことがあったな、マギクスでは言葉だけで言葉を聞かせ続ける事によって、魔法にかかりやすくして、言葉をトリガーにしてその内容どうりに相手を操る傀儡かいらいの魔法の魔法を使う氷裏という
そんなヤバイ奴がいたと聞いた
しかも・・・未利の時も啓区のときもなあちゃんの時もたまたま運が良くて切り抜けられそうだ
けっきょく姫ちゃんたちはそいつの正体は分からなかったそうだ
「それと二つ目に急に記憶が戻って混乱してる状態あったんです」
「正確には記憶を書き換えられてた」
「記憶が書き換えた・・・!?そんなことが」
この世界の10本の指に入るくらい著名な魔術師でも記憶を操作する魔法なんてどんなに技術があってもほんのちょっと衝撃でほころぶようなことで記憶が戻るくらい超難易度の技術がいるっていうのに
「はい、その魔法を使った人はもう死んでて存在しないはずですけど・・・同じ魔法を使ったとしか考えられません」
「本当に短く言えば琥珀ちゃんの明るかった過去はそうじゃなかったというわけです」
明るかった過去はそうじゃなかった・・・って、じゃあ以前に姫ちゃん達から聞いた過去
「それって前琥珀ちゃんが話してた自分自身の過去って・・・全部嘘で本当は・・・」
「はい」
琥珀ちゃんを人見知りは激しいけど友達は多いし仲いい子とは良くしゃべるし異世界に来てもノリノリだということ
それが全部いきなり嘘だとつきつけられればああいう風にもなってしまう
「未利は・・・」
「自分一人で不幸だったらまだ不幸だなんて思わなかったのに・・・そう考えて・・」
「琥珀ちゃんは・・・ずっと一人で孤独でだった織香ちゃんの代わりをさせられて仲間を不幸にしないよう誰とも関わろうとしなかった未利と同じ・・・だったんです」
未利・・それは確か絵本の物語に明星の信光の時のストーリがあって、以前姫ちゃんが話してくれた内容と同じで
実際にその事件を見てないから何とも言えないけど・・・絵本の結末は確か・・・
状況は違うしそれに解決の仕方も今だ見えてこないけど、まだ希望は残されてる
「・・・その考えの原因ってもしかしてつまりその書き替えられた過去にあった・・・とか?」
「はい・・・琥珀ちゃんがああなったのは私の責任でもあります・・・不幸が重なって私の火事の事件を琥珀ちゃんは自分のせいと思い込んでるんです」
「なるほど・・・つまりある日突然お前は仲間はずれだったお前のせいで大切な人が不幸にそして兄に嫌われることになったら死にたくもなる・・・ね」
「もっといろいろありますけど、とりあえずこんな感じです」
姫ちゃんは僕達に言いたいことを全部言い終って、守るため再び琥珀の近くによった時だった
「姫乃さん・・・ありがとう・・・あとは」
よくわかんないけどだいたい分かった、この情報があるとないとでは大きく違う
あとはそれを元にこの状況をする方法を今から話す・・・・
そう言おうとした瞬間だった
「っ・・・!」
「姫乃さん!」
それどころか琥珀の今の状況を伝えることに集中していた姫乃は
琥珀を守るため琥珀の近くに来ていた牛エネミーに捕まってしまった、圧倒的な腕力で姫乃をぎちぎち締め上げて握りつぶそうとする
「ファイアトルネード・ウィンド(火災旋風)!」
姫乃は炎の魔法を今出せる全開、それどころかマギクスの頃よりも何倍も強い炎魔法を使って脱出を試みた
すさまじい豪炎が当たりを襲う、だが結果は
確かに姫乃は脱出に成功した
そして琥珀ちゃんは今だ狙われたままで、僕たちはすり減り消耗するだけの防戦をせざるをえなかった
「はあっ・・・はあ!」
「ダメダメそいつらを倒すなら灼熱陽光か絶対氷結くらい持ち出さないと♪」
それはオリガヌのいう通りで、なんと姫乃を捕えていた牛エネミーは捕えていた右腕を失っただけで健在だった
姫乃の全力の魔法でもやれたのは2~3体だけだった
そしてそんなのがまだこの部屋にうじゃうじゃといて琥珀を狙ってる
「この信頼の試練はねぇ・・・」
「信頼の試練が終わったなんていったけかなぉ私、ここの試練は「信頼」だよ・・・ゲームオーバーかなぁ?」
「ここの扉はねぇ、移動距離でもなくここにいる全員が信頼してこそ扉は開くんだよぉ」
そんなの卑怯でしょーが!チートだズルだ!・・・・ってそういう奴か
「輪っかはフェイク!これはここを唯一クリアしたあの子でさえ一回失敗した超難関ステージだよぉ」
ま、あの子はこのステージの本質を知らずに感覚でクリアしたけどね
「だから言ったでしょ僕は君たちの手助けをしたんだ」
「琥珀ちゃんに囁いたんだ、君が死ねばみんなを信頼していない琥珀ちゃんが消えてみんながみんな信頼してることになって牛さんは「元に戻って」ここの扉は開いて晴れてゲームクリアだ・・・」
「足手まといもいなくなって姫ちゃんたちは万々歳、琥珀ちゃんは死んで手っ取り早く孤独になれる・・・・・・・ここで」
そうオリガヌは笑顔で言う
あまりのひどい言葉に僕ら全員、唖然として何もしゃべれなかった
「裏氷みたいな方法周りくどいからねぇ、私ってこっちのやり方の方が性に合ってる」
「ふ・・・・」
「ふざけないでください!それで私達がが喜ぶわけないですし、琥珀ちゃんは死なせません!」
「自分の死を自ら選ばせるなんて同士討ちさせるより酷い」
華花も姫乃も翡翠も、オリガヌのあまりにも酷いやり口に憤り怒った
「琥珀ちゃんは自分で選んだんだよ本人の意思を尊重しなきゃ・・・私のせいじゃないよ?」
「むしろ・・・ずっと孤独な傀儡のままなんてこれほど残酷なことはないんじゃないかな?」
「未利ちゃんだって、たまたまフォルトがいてたまたま運が良かったからなんとかなったんだ」
未利も啓区もなあちゃんもみんな、そして私も・・・・みんな琥珀ちゃんみたいな氷裏のそういうやり方で苦しめられてきたんだ
「!?・・・未利のことやフォルトさんのことも知ってるなんてあなた本当にいったい」
幾度となく苦しめられてきた砂粒と似たオリガヌさんは、きっとまた同じことする
だから止めなくちゃ
「あなたは、何なのですか」
「だから言ってるだろ、遊びでやってるの」
・・・本当にこいつは救いようのない純粋な悪だ
正直こんな奴に勝てる気がしないし、抵抗は無駄だと僕の本能が告げる
「琥珀ちゃんをを止める権利なんて君たちにあるのかなぁ?」
「・・・・・・」
そんなことはない、分かったことがある
さっき話した琥珀ちゃんの過去・・・行けるかもしれない
「黙ってりきいてりゃあごちゃごちゃ喋っりやがってNPC様も会話に混ぜろ」
正直琥珀ちゃんに何が起きたかわからない、分けもよく分からずいきなりこんなことになって
わかることといえば琥珀ちゃんは「僕達と出会う前は」偽の記憶を与えられて
琥珀ちゃんの過去が結締姫乃の過去に深く関わっててて
その償いと死ぬことで現実から逃避をしようとしてる
でもこれだけはわかる、琥珀ちゃんは僕達と同じだったんだ
そう世界からの爪弾きもの、つまり今の琥珀ちゃんは・・・
僕達に近い
そうだ・・・ここで一番の同列年長者で隊長の僕がしかりしなくてどうする
今できるできことは、呼びかけること!
「姫乃さん華花さん翡翠ちゃん・・・琥珀ちゃんの説得、お願いしたい」
「要は琥珀ちゃんに僕達を信じてもらえればいいんだ、難しいことは考えなくていいありったけの気持ちをぶつけてやるんだ」
琥珀ちゃんを説得できるのはこの三人が適任だ
残り僕達はひたすら時間を稼ぐ
「牛野郎は僕達が引き付ける・・・自慢じゃないけど時間稼ぎが66小隊は得意なんだ・・・」
「・・・・はいっ、もちろんです!」
もちろんオリガヌに作戦筒抜けだから、そうそうに手を打ってきた
「ほらほら!琥珀ちゃんなにやってるの?早くしないとみんなが死んじゃう~」
そしてそのやりとりを見る三人の影があった
もちろんその中の一人は姫乃の説明の辺りで二人より先に来ていたが
本当は今すぐにでも琥珀のとこへいって気持ちを伝えたい
だけど一人で突っ走っても良い結果になるとは限らない
異世界で学んだことを生かして、慎重に状況を分析をして
最善の手が打てるまで待機していた
そして何より、自分達が考えていたより琥珀の様子がおかしい原因が姫乃の説明を聞いたことで確信に変わった
琥珀を取り戻すため、あの強大なオリガヌという敵に立ち向かうための作戦がこうだ
とにかく、隙を見て不意打ちでぶっ飛ばす
多分、元となるオリガヌを倒せば琥珀の洗脳も解けるはずだと
「それはいいけどよこんな作戦で大丈夫かよ・・・・」
「まお前のこと華花と同じくらいには信用してるけどよ」
ははは・・・それは最大限に信用してるってことじゃないかな
「ちょ、見てアレ!」
状況が一変した、目標はオリガヌ
「うん今しかない行こう!」
琥珀は困惑していた
私は本来は友達でもなんでもなかったのに、姫乃お姉ちゃんのトラウマを作った張本人なのに
だけど・・・みんなそんな私の事を助けようとしている
だめだ・・・これじゃあだめだ・・・みんな死んでしまう
他人のために優しいみんながしんじゃいけないんだ
だから・・・自分で死ぬしかない
「まさか自分でっ・・・!」
琥珀は自身もの心臓にに持っていた銃を向ける
「ダメ!」
「オリガヌさんあなたは最低です!」
あの華花が完全に頭に来ていた
姫乃は邪魔する牛エネミーを無茶をしてでも突破し
体当たりで琥珀の銃を無力化した
二人は押し倒すような形になった
「誰も助けてくれなんて言ってない!」
あと一歩で楽になれたのに・・・
琥珀は邪魔されて激昂した
「邪魔しないで!」
そして姫乃は勢い余って琥珀に平手打ちしていた
「琥珀ちゃん、まず私達の話を聞いて!」
だけど、琥珀は話を聞こうとしない、それどころかは姫乃は突き飛ばされて地面に転がった
「・・・っ」
「最悪だ私・・・・・勝手に嫉妬して暴走して・・・・・お兄たちが・・みんなが」
琥珀の周りでは今も激しい戦闘が続いている
「自分勝手で・・・最低っ!」
みんな、何度も吹き飛ばされ倒れそうになっても立ち上がり琥珀を守る
「そんなことない!」
琥珀の後ろ向きな言葉に
翡翠はいてもたってもいられなくなり戦闘モードから小モードになって牛エネミーをかいくぐり琥珀の前まで飛ぶ
その分負担は増えるが、すかさず太郎と音海はバリアを全開ではって翡翠をフォローする
「みんなを信頼できない私が死ねば、それで全員扉は開く!」
姫ちゃんや翡翠ちゃんだけじゃない
僕達も呼びかける!
「それはオリガヌのきっと嘘だ!」
琥珀はそんな呼びかけを無視し言葉を続ける、心を吐き出すように
「そんな事するから不幸になるんだ」
「幸せなんて、希望なんて嫌いだ。どうせ取り上げられるならそんなのもう、欲しく何てない!!」
「私にそんな事するからみんな不幸になっちゃうんだ!私なんて放っておいてよ!」
翡翠ちゃんはその小さな体で琥珀の胸倉をつかんでいた
「なんで一緒にいちゃいけないぽよ?そんなこと誰が決めたぽよ!」
「私は生きてちゃいけない人間なんだ!」
「これで・・・いいのっ・・」
琥珀の全てを諦めたその言葉に
翡翠は激怒した
「こっ・・・・・・・・・・・」
「琥珀の馬鹿ちんぽよおおおお!」
激怒して、涙を流しながら訴える
そうだ・・・翡翠にとって琥珀は
「そんなことない!そんなことない!・・・ぽよっ!!!」
琥珀ははじめて出会えた友達と言える存在だった
「琥珀は、翡翠が捨てられて初めて喋った人が琥珀ぽよ!」
あの日、姫乃と初めて出会った日雨の降る日・・・
仲間にも親にも見捨てられ産まれたての一人ぼっちだった私にを拾ってくれたのは・・・
「翡翠に最初に生きてていいって言ってくれたの・・・琥珀だよ!」
「だから!琥珀はっ・・・・翡翠の最初に出来た友達だよ!」
「これでもう琥珀は孤独じゃない!」
翡翠は自分の心のありったけを
琥珀にぶつけ伝えた
それでもまだ届かない
「あ・・・・翡翠・・・ちゃん・・・・でも姫乃お姉ちゃんの」
そして、それに応えるかのように頼もしい援軍が来た
選と緑花だった
二人は現れるや否や、奇襲も相まって物凄い勢いで牛エネミーの切り伏せていく
そうか・・・牛エネミーは単純な物理攻撃に弱かったらしい
「そうだぜ!来たばかりで状況はよくわかんねーけどよ」
「私は華花や水連と喧嘩したときは素直に謝るの、だから琥珀もお兄さんと向き合ってみなよ」
「緑花ったら」
「一人で抱えてねーで一遍声にだして言ってみろ、そうしたらすっきりするからよ!」
相変わらずお強いことで!・・・僕達高校生なのにな~・・・
二人は言いたいことを言ってまた戦闘に戻る
「選、緑花・・・良かった来ると信じてたよ・・・私も言わなきゃ!」
選や緑花が牛エネミーを大部分を引き付けてくれてるおかげでだいぶ楽になって近づきやすくなった
姫乃は選や緑花に感謝した、そして負けて荒れないとばかりに三度琥に接近する
「琥珀ちゃん!謝るのは私の方だよ・・・今まで気づいてあげれなくてごめん」
そうだ、あの事件は私の炎を怖がったからできたトラウマだ
私の心が弱かったからこそ生まれたトラウマで、忘れ去られていたとはいえそこに琥珀ちゃんを巻き込んでしまったのも私だ
そしてむしろ恨まれるのは私の方だ、私は・・・琥珀ちゃんをどうにもすることができず転校してしまったんだから
「でも、私は・・・あの事件で琥珀ちゃんを恨んだりなんてことは絶対にしてない!」
「琥珀ちゃんは悪くない!大事なのはそれを受け止めて前に進もうとすること!」
「・・・・・それでも・・・だめなの・・・心の底が黒くて動かない」
姫乃お姉ちゃんが言ってくれて嬉しい・・・でも
なぜだろう・・・ずっと誰かが頭の中で言い聞かせてくる
琥珀からどす黒いオーラが放たれて姫乃が吹き飛ばされる
「きゃ!」
あれって姫ちゃんが言ってた氷裏の色と同じじゃ?
姫乃は改めて思った、氷裏の言葉は未利のときみたいに奇跡でも起きない限りこんなにも強大でえげつなくて黒くて暗くてとんでもない力だということを
これでもだめか!・・・・だったら最後のダメ押しだ
本当にダメ人間に引きずり込む一歩手前の言葉だけど!
「闇なんてみんなもってる私も!そして琥珀ちゃんがみんな大好きな気持ちッ琥珀ちゃんだって私達と同じだよ、だからそこに過去と今の違いなんてないんだー!」
陽子は、闇を
「愛せること嫉妬が出来るのはいいこだ、特に私のような愛した人間が生憎狂ってしまう奴にとっとはな」
「ぐるみにとって琥珀はほっとけない存在だ」
ぐるみは、愛憎を
「琥珀、君のゲームの腕前は大したものだ俺はゴーカートの時に見た君は人と遊んでいるときが一番楽しそうだそれを生かさないのはもったいない」
斬は、長所を
「琥珀ちゃんが諦めたってんのなら好きにしろ!だけどその前に66小隊がいつか一緒に死んであげるから!だから先に一人で死のうとするな!寂しいだろ・・・」
太郎は、頑張りを
「私達は部外者だけど、いやだからこそ言わせてもらいます!・・・私達は翡翠ちゃんも!過去より今の琥珀ちゃんを見ている」
音海は、未来を
「「琥珀ちゃんの友達だ!」ぽよ!」
見ていた
琥珀の体が、ほんの少し動いた
気持ちは確実前え前えと
「翡翠ちゃん・・・古木さん・・姫乃おねえちゃん・・・みんな」
「ずっと不安だった・・・姫乃お姉ちゃんがとお兄ちゃんに嫌われないか・・・・」
姫乃は最後に言う
・・・だれもが琥珀ちゃんを好きだということ
だから、今私にでき精一杯の気持ち、それを伝える
「それが偽りの記憶でも、「この世界で」紡いできた思い出は本物だと私は信じてる、選も緑花も華花未利も啓区みんな琥珀ちゃんが好きなのに変わりはない」
「だから、かえろ・・・みんなのとこへ」
「姫乃お姉ちゃん・・・私・・・私!」
「おもしろくないあ!」
「私みんなのとこにいきたい!」
差し伸べられたその手に
琥珀は手を伸ばす
琥珀が主人公姫乃の呼びかけで目覚めるのは想定の範囲内とはいえ、オリリガヌにしてみたら地味であっさりすぎると思っていた
そうだなもっとこう・・・みんなボロボロになるくらい追い詰められてからのストーリを期待していたんだけどなぁ・・・
オリガヌは阻止しようと大鎌を二人が二人の命を刈り取ろうとする
だけど・・・希望は「降ってきた」
「良いに決まってるだろ!」
「お兄ちゃん!?」
「今この世界で笑っていた琥珀は本当の琥珀だ!」
週は、天井から真っ逆さまに三人の上に降って来たのだ
「身体強化による跳躍」これは・・・彼の固有魔法の能力だ
「琥珀の信じる、みんなを!お兄ちゃんを信じろ!」
「こはく!」
週の狙いはただ一つこの事件の黒幕オリガヌだ
落下のスピードで重さの乗った修の刀が勢いよく振り下ろされる
「桜花一閃!」
修の今持てる最強の技
光を纏った居合いの一撃がオリガヌを襲う
「おっと!危ない!」
「ちっ、浅い!」
しかし、彼の渾身の不意打ちもオリガヌにあっさり防がれてしまった、かろうじでオリガヌの手の甲を切ったくらいだった
初めから、オリガヌは修たちが息をひそめ隠れていたことをしっていたのだ
「ざ~んねん、最初から狙っていたバレバレよ君程度の魔力じゃぁゲームセットだ・・・」
逆に、オリガヌはビットと大鎌で修の心臓めがけて魔法を撃とうとした
修は空中にいるせいで体勢を変えられない、絶体絶命だ
このままじゃ、お兄ちゃんが死ぬ・・・
私を助けようとして
そんなの嫌だ!
「一発じゃ足りないなら、もう一発撃てばいい!」
だけど、絶望から立ち上がった琥珀がもう一撃を加えた
確かに私は「過去の」みんなにとってただの他人かもしれない、姫乃お姉ちゃんの過去の原因だ
だけど今はそしてこれからは違う
みんなと見て聞いて感じたことそしてそこにに友情があったことは確かだ
大事なのは過去を悔やむんじゃなくてこれから何をするか私がどうしたいか
姫乃お姉ちゃんの、修お兄ちゃんの隣の立ちたい
過去に贖罪して絶望するんじゃなくて
これからの未来を私は、紡いでいきたい!
琥珀の撃った弾丸は、迷いのなくなた正確な射撃でビットを全て撃ち落としオリガヌの手の甲を打ち抜き、手に持っていた大鎌を落とした
本来なら、暗示で自分には絶対に当てないよう暗示をかけておいたんだけど
思いの力ってやつ?
あんだけ大口叩いておいて氷裏の奴の力も大したことないわね~
オリガヌは思いの力で思い出していた
「思いの力はスーパウルトラミラクルロマンチックよ、あまりあの子達を舐めない方がいいじゃない?」
白木雪菜が言った言葉だ
正直、馬鹿にしていたがこれがなるほど
なかなか面白い現象だ
「へえやるじゃん!・・でもまだまだだね・・・・っ!?」
ザシュ!どす!ガス!バキ!
その時、何が起こったかオリガヌにも姫乃たちにも何が起きてるか理解できなかった
「・・・こいつら・・・・そうかシステムバグか♪」
牛エネミーがオリガヌを攻撃していた、そしてそのほとんどを肉塊に変えてしまった
オリガヌは0.01秒で思考してすぐ答えに至った
多分これは・・・姫乃たちが信頼の試練をクリアしたによって起きた現象だ
琥珀がみんなを信頼したことによって信頼の試練がクリアされて
その報酬として牛エネミーが姫乃たちに味方したのだ、本来のストーーリー設定ではない
だけど、本来はそんなクリアを想定して作ってない、本来は牛エネミーはクリアしても私の配下だ
誰かに書き替えられたんだ、私の願壁を
誰に・・・?決まっている
オリガヌの右腕とは千切れ、左の膝はねじれてあらぬ方向に曲がっていた内臓が飛び出ていて、顔面は半壊して地面に横たわって動かなくなっていた
オリガヌは一瞬驚愕した、だがほんの一緒だけですぐ余裕を取り戻して笑って喋ってた
まさか・・・この私が一瞬でも動揺するとこを見せるなんてね
前の世界では常に余裕しゃくしゃくだった、この私を一秒だけでも出し抜く白木雪菜ってやばくね?
まあ、それさえも楽しいからいいんだけどぉ♪
きっと、帰ったらユキナンに「どお、私の送ったプレゼントは気にっってもらえた?楽しかったでしょ?」って言うに違いない
そして私はこう答える、楽しかったわぁ♪と
「なんだかよくわからないけど、やったのか?」
「そうみたい・・・?」
突然のオリガヌの死に戸惑いを隠せなったこちらを油断させるための演技かと思っていたけど
オリガヌは完全に動かなくなって起き上がってこない
完全に死んでいるとこをみると、演技ではないだろう
「・・・・おそらく、琥珀ちゃんがみんなを信頼したことによって信頼の試練がクリアになってその報酬として牛エネミーが味方になったのだろうな」
「あ~」
ゲーム好きの斬君のその発言に一同は納得した
「お兄ちゃん!・・・・・姫乃お姉ちゃん!」
闇の中から」抜け出し立ち直った
傀儡の呪縛から完全に解放された琥珀ちゃんは姫乃と修の二人に向かって走っていった
「琥珀!」
「琥珀ちゃん!」
琥珀はそのままの勢いで二人に抱き付いた
「今分かったよ、私ずっと孤独じゃなかったんだ」
「みんな、ありがとう」
琥珀ちゃんは、もう完全に大丈夫なようだ
みんな、笑顔で琥珀ちゃんを迎え入れた
「琥珀ちゃん、今すぐは難しいだろうけど辛い事こととかあったら言ってほしいな・・・少しずつでもいい」
「そうだよ、ここにきっと紫姫ママがいたら・・・「私なんて年中無休でベルの天然ジゴロにイラついてるわよいちち嫉妬してら怒りでキリがないわよ!」とか言ってる言ってる」
メロンちゃんの冗談にみんな爆笑した
メロンちゃんにそんなこと教えんなー!
って言う風に今紫姫さんがいたら絶対殺される(僕達が)
「さて一通り気持ちぶちまけたとこでだ、まずはズーさんと2体目のオリガヌを倒して生き残ろうそれからゴールまでいったら思いっきり笑い飛ばしてそれから後の事を考えよう!」
そうだ、琥珀ちゃんのことが解決した後は、メロンちゃんが言っていたズー・テイラーをもう一人のオリガヌを倒し
この願壁のゲームを終わらせる
そうと決まった僕達は、さっそく移動を開始しようとするが・・・
意外なとこから声が聞こえてしまった
「いっやー!びっくりしたあー」
死んだはずのオリガヌが、首だけの状態で口を動かして喋っていたのだ
「うそー、あれでまだ生きてるとか絶対に人間じゃない!」
みんなオリガヌのその人外じみた行動にただただ驚きの表情しかできない
正直いってかなり得体のしれない背筋にぞくぞくするような気持ち悪さだ
あれだ、黒くてカサカサしたアレに似てる・・・ゴキブリのそれみ近い
「正解♪でもここは大人しく死んどくよ動けなかったら何もできないし・・・じきにこの私も停止する安心して♡」
「でも気おつけてね、ズーさんは魔人だから・・・それにまだ・・」
オリガヌはそう言い残して停止した




