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白いツバサ Fake imitations  作者: どら焼き☆い
第一章 始まりもせず、終わりもせず
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第一章 第十二話 「天使が踊り、物語は終わる」

 佐藤が最後の一撃をを振り上げたその時―。

「どうかな…神も女神もいないけど…俺には天使ならいる」

 できるなら力を借りたくなかったけど、嫌な記憶を纏わせても彼を止めなければいけない。

俺たちが間違っていようと、彼はきっと未来のため今を犠牲にしていくだろうから。

佐藤は振り上げた剣を止めた、予想外のことが起きてしまった。


「ダメ…」

 そう、佐藤の目の前にはある人物が立っていた。

重傷を受けて動けなかったはずの。

紫姫だった。

佐藤は驚愕の表情で問う、違和感がした。

本人であって本人でないような。


「嬢ちゃんまだ動けたのか!?……いや違う誰だ?」

 それに髪の色と目の色もグレーになり違った。


「私は…灰姫ジキ……ベルの願い、叶えてあげる」

「やっぱり…すまない…力を貸してくれ」


 灰姫と名乗った紫姫は重症のベルに顔を近づける。

そして接吻―キスをした―。


「君は…あの時、最強になりたいって願いを叶えてくれた……今だけは力の封印を開ける」

 瞬間、キスをした二人が光に包まれベルの傷が治っていく。


「あ……灰姫…ベルを助けてくれたくれたのね…」

 そして、意識が紫姫に戻ったかと思ったらその場に倒れ意識を失う。

ベルは戻った紫姫を抱きかかえ傍に置く。


「傷が……治ってゆくだと?」


 辺り一帯に衝撃波が走る。

傷が治っただけじゃない、魔力も。

いや、勘違いでなければ前より強くなっている気すらした。


「あなたを…止める…これ以上はあなたを…みんなの世界を救うってしまう俺の天使は」


 その言葉に佐藤は、聞いたって現に理解不能なことが起きてそれで何か変わるわけないだろうなと思った。

「…理由は聞かないでやる…復活したならもう一度叩きのめすだけだ」

「最強になった俺は、あなたに勝てる」

「音撃叉・シンクロ!」

 再びベルに、九つの糸できた八岐大蛇が襲う。

「はぁ!」

「!?」

 ベルは襲いかかった糸をすべて先ほどの10倍にあたる魔力放出で弾く。

さらに、ベルは剣で張り巡らされた糸全てを一振りの風圧で切り落とす。

そしてそのまま跳躍、佐藤のの前まで目の鼻の先まで迫る。

ベルは、渾身の力で佐藤の顔面を殴る。

「ぐっ……!」

 殴られた佐藤は数十メートル会場の端から端まで飛ばされた。

そしてベルはまたすぐに物凄い速さで接近する。

「盾よ!最大出力だ!」

 佐藤は明らかに焦り、魔力を全て防御と速度を上げるのに使い追撃をやり過ごそうとする。

先ほどまでは明らかに桁違いに身体能力も魔力も上がっている。

恐らくこの力が彼の本来の力なのだろう。

「ぐっ、…ぬうう!……がはっ!」

 ベルは息をもつかぬ連続攻撃で佐藤を削っていく。

アッパーをくっらったかと思ったら跳躍で移動し上空から蹴り落され。

反撃に目の前に蹴りを繰り出すがベルがその場から消え当たらず直後背後から肘鉄を食らう。

しかし、佐藤もこのまま守っていてはやられるのを待つばかりと、最後の一本の糸を出し乗り空中で構える。

起死回生の一手を打つ、ベルは正面から接近する。

佐藤はあえてベル拳を受けた、そして掴んだ。


「!?」

「ぐう!……捕らえたぞ!音撃叉カンタービレ!」

 佐藤は、糸もないのにベルに音の衝撃を流していた、自分自身を振動させたのだ。

もちろん自分自身の内臓をも焼く諸刃の剣的な技だ。

「いくら魔法や体が硬くても早くても……内臓は関係ない!」


 佐藤の渾身の大技を食らい、ベルは空中から落ちる。

だが、ベルは地面に落ちることはなかった。

まさか…ベルは魔法を使い空中に制止する。


「つぅ…・勇者時代はとにかく回復魔法でとにかく粘って敵の対策を探してたりしてたからな」

「馬鹿な!内臓の傷を魔法で回復するには普通の成人の倍近い魔力が必要のはずだ!」

「俺にはあるんだ……天使から伝わってくる無限の魔力が!」


 これが俺の本来の夢幻の魔力の戦い方だった。

俺は拳からコンサートホールをすべて覆い隠すくらいの紫色の魔力の斬撃を放つ。

「夢幻斬」

佐藤は回避しようと足に魔力を力をこめようとするが。

不幸にも先ほど焼いた自分の内臓が痛み、動けなかった。

「ぐあああああああ!」

 佐藤は光に飲まれ、後ろ向きに倒れる。

衝撃でコンサートホールの外壁がが壊れ、青空が見えていた。

彼の魔法の威力がうかがいしれた。

短かった劇場はベルの勝利で幕を閉じた。


 佐藤はベルの必殺技を受け、床に仰向けで倒れていた。

「佐藤勝さん……勝負はついた…あそこから見える屋上にメロンちゃんがいます……急いで行かせてもらいます」

 俺と意識を完全に取り戻した紫姫は佐藤に近づく。

「俺はあんたとの戦いに負けたんだ…好きにしろ」

「リリエンヌ、俺は…」


「なんも間違ってないわよ……羽ツバメのみんなを泣かせたら邪魔しただけよ、…ってあいつらの影響かしら」

 紫姫はそんなにではないが照れながら不満気に顔をそらす。

「あなたの願いは俺がやります」

「……言うだけなら簡単だ」

 佐藤の鋭い瞳がベルをさす、多分俺の考えや心など歴戦の戦士にはお見通しなのだろう。

「俺がメロンちゃんたちが戦わなくなくてもいいようこの世界を変えます…・それが逃げてきた元勇者としてのやらなければいけないことだから…具体的な方法はまだ思いつかないですけど……はは」

「話は終わったわね、行くわよ」

 俺は心中を言い切った後、紫姫は出口に向かって走る。

「若いねぇ……ま…捕まるまでちょっと煙草でも吸ってるか、高級煙草のピースを…」

 佐藤は走る二人の背中を見ながら、煙草をふかした。


 新垣は渾身の力をこめて突き刺す―。

「ダメッ―!!」

「な!?」

「あう…いたっ!」

 女の子に負けるだけじゃなく助けられる…って。

せめて、この子の前じゃ彼女の理想の王子様でいたかったな。

突如新垣の前に人影が現れ、太郎の盾になりボードの先端をその身の肩に受けた。

驚いた新垣は、いったん距離をとってその顔を見る、そして驚いた。

「大空さん!……どうしてここに?」


 現れたのは大空音海、確か落ちて瓦礫に埋もれたはずじゃ…。

一枚目は彼女の体を受け止めたが残り2枚は間に合わなかったはず。

「予備の4枚目の三式ツールと残りのツールの魔力を防御が使ったの!」

 なるほど、かまくらにしまっておいた予備があっても不思議ではないし彼女の能力は「放出」一回かぎり強力な防御魔法をだすことも可能だった。

事実彼女の周りには4枚の円盤があった。

「それで?あなたが来たとこでなにも変わらないわ音海さんはツールがなければ弱いくせに、その円盤あと残りの魔法エネルギーが少ないんじゃないの?」

「というか二人して瀕死じゃない…・その状況でどうやって…」

 そうだ、僕も音海さんも大小なり瓦礫食らったりボードの刺突をうけボロボロだ、血がどんどん抜けてく。

円盤も指摘通り一枚目と二枚目はここに来るまでの移動と音海さんを乗せたり「クリアー・ハート」の衝撃を受け止め達に使い切り三枚目は「クリアーハート」で使い切った4枚目ももちらん瓦礫の除去に使ってしまった。

だけど…。

僕達には…残ってる、本当の切り札が。

「そう思うなら僕達を倒していけよ」

「ならそうさせてもらうわ!」

「音海さん、時間がないアレを一点突破で抜こう!」

 僕は新垣さんの方を見る音海さんも合わせて視線を合わせる、いや…その先の向こうを。

音海さんも僕の意図に気づいた。

「…うん!これが本当に最後のラストアタック!」

 僕は、耳の通信機の回線を開き、音海さんはカートリッジを交換、新垣さんに向かて銃の下に魔力剣をだし突撃をかける。


 実力差は歴然で避けられては、蹴りやボードの打撃を食らってしまっていた。

「リフレクト…ショット!」

「聞こえる鳳君!あのドラゴンとメロンちゃんのことだけど…・」

 音海は残り少ない魔力の円盤を移動して角度を調整、適当な方向に撃ち銃弾を跳弾させ新垣に襲いかかる。

「だから、それじゃあ威力が足りないっていってるの!」

 新垣はボードを回転させることで風を発生っさせ、威力を重視してない銃弾はあっけなく落ちる。

「説明してる時間はない一瞬でいいからあのドラゴンを引き付けてくれないか?後はなんとかする!」

 新垣の手斧が音海さんを襲う、今の彼女は五感を強化し身体能力が男性並みになっている。

一撃二撃三撃と回避していくが、運動が苦手な音海さんと得意な新垣さんでは結果は見えていた。

とうとう手斧が音海を捉える2丁の銃を重ねて防御するが、ぎぃぃぃっ!という音を立て手斧がめり込み一機は砕かれてしまった。

 通信を終えた後、音海さんがとどめを刺されそうだったので急いで援護をし役割を交代する。

僕はアンカーを宙に浮いてる円盤に巻き付けて、蹴って素早く音海さんのもとへ移動した。

間髪入れず、新垣さんに体当たりする。

「くっ…後ろから!?……そうかアレを蹴って!」

「カウントは太郎君と私がとるよ10秒ね!」

「今度は僕の相手をしてもらおうか!」

「あなたたち二人は邪魔ばかり…羽ツバメなんか!」

 新垣さんは先ほど音海さんの戦いとは違い、徹底的に距離とって戦う。

手斧を投げつけたり、魔法弾を連射していた。

それに対し僕はそこら辺にある展示物をアンカーで引き寄せては新垣さんにぶつけたり防御に使用したりする。

「う!」

 そして、僕はわざと想定した場所で足をくじいた振りをして止まる。

作戦通り、新垣さんは僕の正面に突撃してきた…お互いに冷静じゃないせいだな。

正面じゃなかったらどうしようかと思った!。

「今度こそ…」

 しかし太郎の後ろにある円盤が横にずれ、音海さんが姿を見せる。


「ターゲット・ロック!」

「何!?」


 新垣は気づいた、音海が自分に照準を合わせ魔力をため込んで構えているのを。

大技が来る!?だけど…私はコレがある!。

「無駄よ!あなた達も知ってるでしょう!パパのこれは今まであなた達のどんな攻撃も防いできた!」

 咄嗟に新垣はサーフボードを前に、防御体勢に変わる。

「5・4」

 そうだ、事実先ほどの戦闘で「クリアー・ハート」を防がれたばかりだった、「円盤の方」の魔力とはいえ。

そんなチート級サーフボードを壊せるはずがない、いや例えボードが何か悪さをして新垣さんを変えてしまったとしても彼女の大切なものを壊していい理由にはならない。

「ああ、知ってるよ嫌ってくらい……だから狙うのはあれだ!」

 そう、音海が構えた銃口の先にあるのは……。

「3・2・1!」

「太郎お兄ちゃん、音海お姉ちゃん頑張って!」

 遠くにいて聞こえないはずのメロンちゃんがそんな風に喋っていたように口が動いて見えた気がした。

「今だ!「ティア・クリアハート」!」

 これを打つと私の体は衝撃ですごいことになる。

だけど、太郎君が私の横に立ち手を取り。

手を繋ぐ。

そうだ、きっと受け止めてくれるって信じてるから。

銃先にため込んだ魔力を、音海は撃つ「放出」する。


「「いっけえええええええええええ!!!」」

「!?……くうう!」


 青だ、とてつもない透き通った水のような青色。

瞬間、太郎と音海の叫びとともに。

青空色のペンギン形をした光の奔流が銃から放たれ新垣瑞希の目の前に現れる

しかし直撃しなかった。

そう、音海が撃った銃口の先にあるのは……。

新垣の後ろの穴か見える先の結界に捕らえられてるメロンちゃんとその前のドラゴン!。

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