夏美
夏美
8月6日
16歳 高校1年生
AB型
ボクっ娘
ボーイッシュ
ショートカット
前向きな性格
男っぽいことがコンプレックス
「トォリャァー」
思いっきり蹴りを食らいうめき声が漏れる。
「兄さん、起きてよ、ねえ、兄さんったら」
肩を揺すられ少しずつ頭が動き出す。しかしまだ寝ぼけていた。
「もうちょっと寝かして」
布団でアタマまですっぽり隠す。
「ダメだよ、兄さん」
眠ろうとするが夏美が反対する。
「起きてよ、兄さん」
夏美の言葉は渦のように頭を回り理解することなく消えていく。そして僕はまた寝た。
騒がしい何かと何かがぶつかることで僕は起きた。その音は本来ぶつかることのないモノのため不協和音となり僕の夢の中まで届く。
「ゔゔぅ」
籠ったことによる布団内の熱と騒音でようやく僕はかぶっていた布団を剥いだ。強烈な光が瞼を襲い、そしてようやく僕は目を開けた。視野がまだボヤけていた。
起きた僕が最初に目に飛び込んできたのは鍋とオタマを持った夏美だった。
「あ、ようやくおきたよ」
やれやれといった表情の夏美。
「ご飯できたから食べよ」
そう言って夏美がキッチンに向かったので僕も向かう。
テーブルには夏美の作ったピザトーストがどっさりと構えていた。朝から重いなと感じつつ頂く。
「うまいな」
「ほんと、よかった」
嬉しそうに自分のピザトーストにかぶりつく。
「ところで兄さん、今日は暇なの?」
「暇だけど」
カレンダーのメモ欄に何も書かれていないことを確認する。それを聞いた夏美はアミューズメント施設に行かないかと提案する。
そこはボーリングやスケート、バスケ、テニスなどかなりの種類のゲームが楽しめる施設だ。
「うーん」
「行こうよ、兄さんのおごりで」
「僕の奢りかよ」
「よし、じゃあ、決まりね!混むといけないから早く行こ」
僕の言葉を無視して夏美は支度を始めた。